【コラム】Realme 3 Proがインド全土8000店に着弾、格安スマホ夏の陣勃発

Realme 3 Proがこの夏、インドの店舗8,000店に出荷されることが判明しました。既に競争が激しいインドのスマートフォン市場がさらに激化することが予想されます。

RealmeやRedmi、POCO……。いまスマホ界隈を騒がすコスパに優れたサブブランドは、なぜ飛び抜けて安いのでしょうか。──それは、激戦地インドへ送られる「戦力」だからです。

スマホ激戦地「インド」

2014年、本拠地中国で一敗地に塗れたXiaomiは再起を期して転進すると、返す刀で突如インドへ侵攻しました。Xiaomiはインドの覇者だったSamsungに対し総攻撃を行い、わずか5ヶ月で100万台を販売します。

Samsungの防衛ラインを破ったXiaomiは、着々と版図を広げ復活を果たしました。Xiaomiの進撃とSamsungの苦戦の影でインドの地場メーカーは死屍累々......

インドの王者となったXiaomiは、現在もRedmiブランドと昨年のコスパ王Pocophone F1で進撃をつづけています。

世界最大の新興スマホ市場であるインドを他社も逃すはずがありません。2018年、好調なXiaomiに対してOPPOもRealmeブランドを投入。2019年、Samsungは高価格帯に最強戦力Galaxy S10を投じ、AppleやOPPOを退けハイエンド市場でインド1位の座に返り咲きます。一方で、我らがソニーは惨敗。インドからの撤退を余儀なくされました。

前年度の3.5倍となる、971億円の赤字。 販売台数650万台と前年度から半減。 人員5割削減。 今、Xperiaを擁する...

こうしてインドは瞬く間に、あのHuaweiですら手を出せないキルゾーンと化したのです。

インドスマホ戦争「夏の陣」

ほんの少し前まで、インドのスマートフォンシェアはXiaomiとSamsungの2社で50%を占めていました。ところが現在、SamsungとXiaomiのシェアをOPPOとvivoが奪いにかかっています。

インドのスマートフォン出荷台数シェア

OPPOが最新の刺客として市場に投入したのがRealme 3 Proです。Snapdragon 710搭載にもかかわらず、15,999ルピー(約2万5000円)というコスパの高さを誇ります。

Realme 3 Proはインド全土8,000以上の実店舗に送られ、より安価なRealme 3、1万円切りのRealme C2とともに、この夏インド全土の中価格帯をあまねく駆逐してまわる予定です。

対するXiaomiは先日、低価格帯にRedmi 7Aを発表。現地では5,535ルピー(約8600円)で予約が始まっています。

Xiaomiは本日Redmiブランドの発表会を行い、エントリーモデルRedmi 7Aの価格を発表しました。スペックは前モデルのRed...

失地回復を図るSamsungは6月にGalaxy M40をインドへ投入しますが、Snapdragon 675搭載で25,000ルピー(約3万9000円)と、高価格帯に手がかかる価格です。これは不幸にして「すべてのフラッグシップモデルをKOする」と吠えているXiaomiの狂犬Redmi K20 Proと同価格帯です。Xiaomiの予告KOの餌食となりそうな予感がします。

本日午後14時、Xiaomiは北京大学体育館でRedmi K20フラッグシップ新製品発表会を開催し、Redmi K20シリーズを発表...

ソフトも天竺を目指す

インドを戦場にしているのはハードウェアだけではありません。インドは現在モバイルゲーム市場のユーザー数において世界トップ5に入ります。GoogleのCharusadhirakul氏はGDC 2019で、インドが今後の重要市場だと明言しています。それはPUBG MOBILEなどを手がけるテンセントにとっても同じです。

GDC 2019で、Googleの新たなゲームサービス「STADIA」が発表されました。 どんなサービスなの? いまやスマホがあ...

インドはいま、ハード・ソフト両面において、スマホを巡る最重要市場なのです。

インド人嘘つかない

「安かろう悪かろう」というAmazonレビューの決め台詞があります。インドで「安かろう悪かろう」は通用しません。インド人はかつて世界で唯一、Samsungのテレビより青空が映えるソニーのブラビアを選んだこだわりを持っています。

インド人の品質へのこだわりは、インド人YouTuberたちのスマホレビューを見れば一目瞭然です。インドでは「安いうえに良い」ものしか売れません。G.M.ナイル氏のネタで有名な「インド人嘘つかない」というフレーズはもちろん嘘ですが、インド人は良い意味でとても欲張りなのです。

今、世界のスマホユーザーはインド市場のおかげで格安スマホを手に入れることができます。しかもそのスマホは、安いだけでなくクオリティの高い商品でもあります。この夏、コスパ戦争の死地インドで勝利をおさめるのは、果たしてどの企業になるのでしょうか。

Source:Gsmarena, counterpointresearch

 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2019.05.30 15:16 ID:72ec70a2d 返信

    インド市場に感謝を

  2. 匿名 2019.05.30 16:43 ID:d3296cb9b 返信

    スマホ市場は今インドが一番熱いからな、これからの時代はインド市場を制したXiaomiだよ、もう色々と凄いとしか言いようのない製品しか出してこない。

    • 匿名 2019.05.30 18:36 ID:5aab57b8c 返信

      すごいのは価格だけだけどな

      • 匿名 2019.05.30 19:50 ID:284707492 返信

        果たしてそうかな?(笑

        • 匿名 2019.05.30 22:23 ID:5aab57b8c 返信

          そうだな(笑

      • 匿名 2019.05.30 23:33 ID:4272fc10e 返信

        普通のものをすごい価格で出すんだから十分すごいわ

      • 匿名 2019.05.31 01:19 ID:f11eb1671 返信

        2.3年前のフラッグシップ並の性能を持つ機種を破格値で出す事自体凄い。なにも価格だけの問題じゃねーよ。本来日米メーカーがやらなきゃいけない事を普通にやってる。

        • 匿名 2019.06.01 18:31 ID:7a470c50d 返信

          それってXiaomiがすごいんじゃなくて、委託されてる製造メーカーがすごいのでは?

          • 匿名 2019.06.02 03:48 ID:e0fffdab1

            え?何言ってんの?大丈夫?

          • 匿名 2019.06.02 14:18 ID:1ed883000

            ↑Xiaomiは利益を削って安値で売ってるが、製造コストを下げてるのは委託された製造メーカーだからな
            自動車業界と同じ 下請けが努力して安くしているにすぎない

    • 匿名 2019.06.02 16:51 ID:1ed883000 返信

      ここまで価格以外にすごい点が挙げられてないの草

  3. 匿名 2019.05.31 01:11 ID:71a6ba969 返信

    ちゃんとこの記事読んでんのかお前らw
    安かろう悪かろうじゃなくて、普通でもなく、機能も上位で優れてその上コスパが高いって言ってんだろ

  4. 匿名 2019.05.31 02:31 ID:caeb34594 返信

    GalaxyM40 VS Redmi K20 Pro はっきり言って勝負にならないと思う

  5. 匿名 2019.05.31 15:23 ID:6d9e36b26 返信

    問題はポコの時にあったディスプレイ不具合とかちゃんと解決して出すかどうかかな
    安くてスペックもいいけどそう言うとこけちられても困るし