ゲーミングスマホは携帯端末の新時代を切り開いている【コラム】

数年前は聞き慣れない人の方が多かったであろう、「ゲーミングスマホ」という単語。
最近になってメーカー各社が注力する領域となり、競争が激化しつつあります。

性能進化と価格破壊がハイスピードで進むゲーミングスマホが、スマホの世界における新時代を切り開いていることを、Prasid Banerjee氏がlivemintへの寄稿記事で示しています。

Gaming is ushering in a new era for niche smartphones
https://www.livemint.com/technology/tech-news/gaming-is-ushering-in-a-new-era-for-niche-smartphones-11571942796364.html

そもそもゲーミングスマホとは

「ゲーミングスマホ」は、その名の通りゲーム性能に優れたスマートフォンのことを総称しています。もちろん機種によって特長は異なりますが、下記が代表的な機能の一例です。

代表的な機能①高リフレッシュレートのディスプレイ

ディスプレイ性能において、重要な要素の一つがリフレッシュレートです。画面の滑らかさを決定する数値で、この値が高ければ高いほど、動きの多いゲームでもスムーズなグラフィックが実現します。

代表的な機能②冷却機能(液冷)

スマホもパソコン同様、ゲームプレイ時の高負荷処理で熱を帯びてしまうもの。そのような熱を逃がすため、クーリングパイプを用いた冷却機能(液冷)を備えるゲーミングスマホも登場しています。

このような機能は、ゲーム用途以外でも役立つものです。
例えば高リフレッシュレートのディスプレイは、スポーツ映像などの鑑賞を迫力あるものにしてくれるでしょう。

ゲーミングスマホは、その優れた機能によって、普段使いでも活躍してくれるスマートフォンと言えます。

リフレッシュレートの比較例(画像:Gaming Hardware Reviews

「イロモノ」では無くなりつつある

ゲーミングスマホのコンセプトが世に出始めた当初は、マーケティング要素の強い「イロモノ」として見る向きもありました。
ところが今日では、予想に反して多数のスマホメーカーが参入。足並みを揃えるように、SoCメーカー各社も開発を進めています。

例えばQualcommは、Snapdragon 730Gを開発。「G」という文字は「Gaming」の頭文字に由来し、文字通りゲーミング性能を強化したチップセットです。
フレームレートの低下を抑えるJank Reducerや、チート行為を防ぐAnti-Cheating Extensionsなど、ゲーミングに役立つ機能が実装されています。

Snapdragon 730Gの公式資料でも、ゲーム性能が冒頭で紹介されている(参考:Qualcomm公式

Qualcommに負けじと、Helioシリーズで有名なMediaTekもHelio G90/G90Tを発表。
Wi-Fiが不安定であれば即座にLTEへ切り替える機能の実装や、ディスプレイの最適化などを実現しました。
優れたコストパフォーマンスはそのままに、満足できるゲーム体験をセールスポイントとしています。

また、今年明らかになったSamsungとAMDの提携も、大きな話題の一つと言えるでしょう。
AMDと言えば、元来はパソコン用のCPU・GPUで知られている企業。この提携には、自社モバイル端末のSoCを進化させ、グラフィック性能向上を狙うSamsungの意図が見られます。

お手頃になったゲーミングスマホ

ゲーミングスマホ黎明期のハイエンドモデルは、優れた性能ゆえに高価な印象がありました。
例として、2018年10月に発売されたAsus ROG Phoneは、当時の定価が実に10万円以上。これでは、ゲームを本格的にプレイする人以外は手を出せません。

しかし2019年になってから、メーカーによる価格競争は激しさを増しています。
現在の代表的な機種としてROG Phone 2Black Shark 2 Pronubia Red Magic 3などが挙げられますが、いずれも日本円で5~6万円程度の価格。
初代ROG Phoneの発売から1年程度で、ハイエンドモデルの平均価格が大幅に下落したことになります。

ROG Phone 2は、中国で大人気

拡大するモバイルゲーミング市場に伴い、さらなる成長が見込まれる

今回の寄稿記事の中では、Black Sharkによる市場調査(2018年)が紹介されています。
それによると、ゲーム市場の世界規模は1,254億ドルに達し、日本円にして10兆円の大台を突破。そのうち、モバイルゲーミング市場が占める割合は実に35%にも達します。
また、ゲーム市場分析を専門とするNewzooの調査(今年6月)では、モバイルゲーミングの世界市場は、今年末までで1,521億ドルの売上が見込まれるとのこと。

これだけの巨額が動く成長市場となれば、本体であるスマホでも各メーカーがしのぎを削るのは不思議ではありません。今後は一層熾烈な競争も予想され、さながら「ゲーミングスマホ戦国時代」の幕開けと言えそうです。

高機能・低価格の機種が多数出るようになれば、ゲーマーのみならず、一般ユーザーにとっても魅力的に映るでしょう。普遍的なスマートフォンの価格や性能にも影響するかもしれません。

ゲーミングスマホは、技術革新が穏やかになりつつあるスマホ業界に新たな風を吹き込んでいます。

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Source: livemint

 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2019.11.22 19:15 ID:e8da4c449 返信

    タブレットでプレイしろでFA

    • 匿名 2019.11.22 19:40 ID:5f08cd162 返信

      タブレットと言ってもiPad以外ろくな製品ないから
      iPadでプレイしろでFA

  2. 匿名 2019.11.22 19:47 ID:aa8378198 返信

    たいていのゲームは開発でiPhoneに最適化するからなあ

    • 匿名 2019.11.22 20:51 ID:1f628d664 返信

      それは日本のクソゲーソシャゲやろ

      • 匿名 2019.11.23 07:42 ID:3dc358b8d 返信

        この書き込みだけで分かるけど
        中華ゲームやってる陰キャっぽくて最高に草

        • 匿名 2019.11.23 11:50 ID:1e22bc099 返信

          ゲームは一切やりません。でもハイエンドスマフォは買う。

  3. 匿名 2019.11.22 20:21 ID:28faf5ca9 返信

    画面の大きさ、ゲームの快適性、値段…
    色んな面でiPad最高!

    • 匿名 2019.11.22 20:50 ID:1f628d664 返信

      スマフォちゃうやん

    • 匿名 2019.11.22 21:55 ID:e10cc7b17 返信

      パソコンでNox使うほうがもう良くね
      音ゲーならipad一択だろうけど。

  4. 匿名 2019.11.23 15:05 ID:afd44f6d5 返信

    身も蓋もない意見でアレだけど
    スマホなのにそこまでバキバキのゲームするんだったらやっぱPCがいいなって思ってしまう

    • 匿名 2019.11.23 15:06 ID:afd44f6d5 返信

      追記
      どこでもできるっていう利点はあるけど無理あるんだと思うわ

  5. 匿名 2019.11.24 07:27 ID:ea26fd1ca 返信

    iPad言うほどいいか?
    ソファに座ってゲームするくらいじゃないか。
    ガチならPC使うし、寝っ転がってプレイするならスマホが良いしタブレットの存在意義が分からない。

    • 匿名 2019.11.24 14:28 ID:7c1c68b63 返信

      モバイルゲームプラットフォームでの話なのでPCはお門違い
      ガチならiPad
      寝転がってプレイするならスマホ

  6. 匿名 2019.11.24 13:31 ID:ba3ff8230 返信

    Nokia 9使ってるんだけどS845のハイエンドSoCなのに、ゲームはテクスチャやオーディオの読み込み面でおそいせいで若干難があった。
    たぶん画像編集ソフト向けの構成だったんだろうなぁ