Xperia(SONY)の特徴・歴史をざっと解説【メーカー解説】

長らくAndroid国内シェアNo.1を維持してきたXperia。最近AQUOSに抜かれてしまいましたが、今なおXperia人気は根強いものがあります。

人気の理由は、やはりXperiaブランドが日本メーカーSONYのものであるから。そして、発売当初から、一貫性のあるデザインと高いスマホの完成度を保って来たからでしょう。国内大手三大キャリアによって大プッシュされてきた事も度々です。

今回は、ソニーのスマホ「Xperia」について、特徴・デザインの振り返りを含めながら解説をしていきます。海外展開にも触れた内容となっております。

Xperiaはディスプレイ・オーディオ性能が強い

Xperiaスマートフォンの強み、ディスプレイへの力の入れようです。世界初の4Kディスプレイを搭載したのはXperia Z5 Premium。今年のXperia 1は世界初の有機EL搭載4Kディスプレイモデルです。

ディスプレイの質への評価はとても高いのが特徴です。

また、Xperiaはオーディオ機能が強化されているのも特徴。低価格モデルでもハイレゾに対応している点が魅力です。かつて標準搭載されていた旧ウォークマンアプリは、SONYのウォークマンユーザーがXperiaスマートフォンだけで済ませられるほど完成度が高いものでした。

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物議を醸すカメラ性能

ソニーはカメラの基幹部品であるイメージセンサーで世界シェアNo.1を誇っています。一方、Xperiaのカメラ性能は今まで賛否両論でした。ソフトウェア処理の甘さやカメラ事業部との協業が行われていなかったことから、カメラ評価サイト「DxO Mark」からは惨憺たる評価が続いていました(ここでのスコアに関しても賛否両論あります)。

今年のXperia 1はカメラ性能が着実に改善しており、特に映画風の動画が撮れる専用アプリ「Cinema Pro」は専門家からも高い評価を受けています。新モデルでの汚名の完全払拭を期待しましょう。

デザイン - わが道を行くXperia

Xperiaといえば四角いフォルム、シンプルな色、そしてサイドに位置する指紋認証センサー。

他社のスマートフォンは本体色をグラデーションにしてみたり、ノッチを付けたり、はたまたカメラをポップアップ式にしてみたりと、流行ればすぐデザインを真似る動きが目立っています。

それに対し、ソニーは流行に無理して合わせるということがなく、常にXperia独自のデザインを意識し続けています。流行りのデザインを一切採用しなかったことは時代遅れなイメージも付いてしまうリスクがありましたが、Xperiaは本体の外観に関しては概して高評価を受けていた印象です。デザインの歴史を振り返って行きましょう。

ツヤありでクールなカラーラインナップ

Xperiaは基本的にツヤありの外観を採用することがほとんどです。カラーは「大人な」、「クールな」ものを中心としたラインナップになっている一方、Compactシリーズではポップなカラーも多く採用し続けてきたのが特徴でした。

鏡面パネルを採用したことも【Premiumシリーズの本気】

Xperia Z5 PremiumはXperiaシリーズとして初めて鏡面パネルが採用されたドコモ限定(国内では)のスマートフォンです。背面の鏡面はとても美しく、ソニーの強いこだわりを感じられるデザインでした。

Xperia Z5 Premiumは角ばっていて持ちにくいのが残念でしたが、Xperia XZ Premiumでは丸っぽさが加わり持ちやすくなっていました。

前面パネルと背面パネルの色は合わせる美しさ【Xシリーズ・XZシリーズ】

左はXperia XZ・右はXperia X

Xperiaのデザインがガラッと変わった時期がありました。それは
XシリーズとXZシリーズ(XAシリーズ)です。

これらのシリーズのデザインで共通していた特徴は、前面ディスプレイパネルと背面バックパネルのカラーが統一されていることでしょう。

背面パネルが赤色である場合は前面パネルのベゼル部分も赤色というように、どの角度から見ても本体の美しい色合いを楽しめるのが良さでした。

現在のXperia 1などのスマートフォンではこのデザインの特徴は見られず、前面パネルのベゼル部分の色は本体色に関わらず黒色となっています。厳密にはXperia XZ3でこの特徴はなくなりかけていました。

不評だったランチパックデザイン

Xperia XZ2は見た目には肯定的な意見も見られましたが、本体重量が重く、机に置くと安定しない形状で不評でした。一部からは背面の膨れ上がった形から〇マザキ「ランチパック」のようだと揶揄されていました。

結局2世代限りでランチパックデザインは廃止されており、これはソニーがXpeiraのデザインで犯した失敗の一つです。

価格高めでコスパは良くない

Xperiaスマートフォンは国内外問わず価格が高めの機種が多いのが特徴となっています。

拡大路線を採っていたXperia Z3~Z5にかけての時代には3万円を切るエントリーモデルも(海外で)積極的に展開していましたが事業悪化を受けて縮小し、販売比率はフラッグシップモデルが大多数を占めています。

その上、単純にチップセットなどのスペック構成と価格を見た時にコストパフォーマンスが良いと言える機種が多いわけではありません。これはXperiaスマートフォン全体で目立つ特徴です。

Xperia 8

また、ホームマーケットである日本ではXperiaスマートフォンは大手3キャリアでのみ販売される形が2019年10月まで続いていました。

2019年に入ってからはXperia Aceという低価格端末をドコモで発売したり、Xperia 8をY!mobileから発表するなど、日本における高価格スマートフォン偏重の姿勢は変わっているようですが、コストパフォーマンスに関してはもう一息と言った所です。

海外で弱まるプレゼンス

数年前までXpeiraはソニー・エリクソンの地盤を活かし、欧州では存在感を発揮。中国や東南アジアでも一定のプレゼンスを築こうと試みて来ました。

が、コストパフォーマンスやラインナップに劣るXperiaは東南アジアにほぼ食い込めず、欧州ではSamsungとHuawei、中国ではSamsung共々Huaweiと地場中華メーカーに駆逐されてしまいました。販売台数が減少したことによって、マーケティング予算とラインナップが絞られる。それによって販売台数が更に減るという悪循環が止まらなくなってしまった形です。

SONYマレーシアの公式ホームページ:商品が1つしかない

例えば、マレーシアでは、フラッグシップモデルであるXperia 1だけしか現在は販売されていないのが現状です。タイでも、Xperia 1が登場したものの取り扱いは確実に減っています。

現在のSONYは日本・欧州・台湾と香港以外の地域でのスマホ事業を大幅に縮小しており、これら地域での復活は見込めない状況。

ソニーのカメラやゲーム、ヘッドホン事業は海外でも非常に好調であり、ソニーブランドの知名度は抜群。Xpeiraブランドも知名度自体はかなりのものだっただけに、残念な結末です。

前年度の3.5倍となる、971億円の赤字。 販売台数650万台と前年度から半減。 人員5割削減。 今、Xperiaを擁する...

数々の名機を輩出

厳しい状況のXperiaですが、名機を数多く世に出してきたことも事実。ファンからの評価が高いモデルにはXperia rayやXperia Z3が挙げられます。

その中でも筆者のお気に入りのXperiaスマートフォンはXperia Z Ultraです。

Zシリーズ初期の製品としてドコモとauの両方から発売されました。当時としては非常に珍し6.4インチのディスプレイを備えたファブレットでした。パープルがXperiaカラーとして定着したのはこの頃でしょう。Xperia Z UltraはXperiaの原点だと筆者は考えます。

読者のみなさんもお気に入りのXperiaスマートフォンをコメントにて教えてください。

3年間の赤字を経て、ソニーのスマホ事業が巻き返しを見せています。続く不調にスマホ事業からの撤退が叫ばれていましたが、2019年度Q1...

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Writer

Sekey
アジア市場を中心にレポート

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 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2019.10.19 19:02 ID:884f3eafb 返信

    かつてz3cを使っていたけど
    Z3cは不具合が1年に2回起こるレベルで
    その内容もディスプレイ膨張や再起動が止まらない exc…
    一応2年半使ったけど…名機種とは言われてる割にはあんまり良くなかったね

  2. 匿名 2019.10.19 22:43 ID:a7e85a0e8 返信

    Z3cと、キャリアモデルだけどULが好きだった。どっちも当時のXperiaとしてはベゼル狭めでスタイル良かったんよな。
    Z3cなんか当時猛威を振るってた4インチのiPhone5系とほぼ同じ、ごめんなさいウソです一回り大きいです、でもそのくらいの筐体面積で4.6インチを誇ってた。

    しかし
    >そして、発売当初から、一貫性のあるデザインと高いスマホの完成度を保って来たからでしょう。

    これはダウトと言わざるを得ないだろう。Z以前と以降でXperiaのデザインに一貫性があるとは思えない。
    完成度というけど持病のタッチ切れや割と早期の妊娠例など、正直品質面も割とアレだったぞ。爆熱Z4が有名だけどそれ以前も真夏の炎天下で胸ポケットに入れておくだけでカメラ使えなくなるくらい熱には弱かったし。

  3. 匿名 2019.10.20 01:36 ID:6957bce42 返信

    最近のエクスペリアはワイ的にかなり高評価
    どのメーカーも同じSoCだとドングリの背比べだから、もっと独自路線いってほしい

  4. 匿名 2019.10.20 01:59 ID:9cdadecbb 返信

    Xperia XZはなにげに良かったですね。DXO MarkはiPhoneが異様にスコア高かったり、SNS映えする色じゃないと低評価だったりするので好きじゃないです。

  5. 匿名 2019.10.20 01:59 ID:c1733486c 返信

    ズルトラはauだけでしょう…。

  6. 匿名 2019.10.20 12:02 ID:8c32f68b2 返信

    ドコモのXperia NXがデザイン的には好きだったなぁ。
    発売日に即購入した覚えがある。
    フローティングプリズムが綺麗で自分的には好きだったけど世間的には全然売れなくて1代限りで終了だった気がする。
    それからずっとXperiaだったけどXZ2のランチパックデザインで嫌になって最近は中華機種ばっかりになってしまった・・・

  7. 匿名としにゃん 2019.10.20 15:11 ID:48b8ed669 返信

    私が今使っているのはXZ3。
    ノントラブルで性能は、可も不可もなしで、車に例えるなら【カローラ】ある。

    日本は技術立国と言われて、自動車、電化製品、コンピューター、カメラなど躍進してきたが、今では他国に追われ際立って先進性も独自性もなくなってきた。

    日本人としての誇りは【日本刀】【零戦】時代から【医療機器】【宇宙工学】まで忘れていないので外国製は買わない。

    さて【名機】エクスペリア?はどうか?
    ガラケーからスマホに転換したのは、情報を意のままに、映像を望遠からマクロまでリアルにではなかっのか?

    ここにコメントする者は、他国製品にチビチビ追従するのでなく、突出した国産【名機】を待ち望んでいることだろう。

    名機としてソニー以外国産で他に出そうにないから、【名機エクスペリア】を持つ喜びと誇りを復活してほしいものである。

    • 匿名 2019.10.20 20:58 ID:b591c932b 返信

      信じらんないほど読みづらいな、このコメント
      まず、始めにきれいな日本語から勉強したら?

      • 匿名 2019.10.21 07:14 ID:805254fea 返信

        かわいそうだから言ってやるな

  8. 匿名 2019.10.20 15:21 ID:3e729cbfd 返信

    マーケティング予算を絞ったのが、そもそもの間違い。
    ソニーの経営陣がアホだっただけの事。

    • 匿名 2019.10.21 15:30 ID:22864d490 返信

      Z→Z3→XZ3と使ってきているが不満なし。

  9. 匿名 2019.10.20 18:58 ID:d549ddc61 返信

    個人的にはxperia5がデザインナンバーワンだと思ってます!

  10. 匿名 2019.10.20 20:49 ID:331a8d088 返信

    Xperia5、実機触ってきたけど良かったわ
    Xperia1より洗練されてて、持ちやすくて欲しくなった
    ただGalaxyもAQUOSゼロ2もUFS3.0ストレージ積んで、RAMは8GBも積んでるのに、XperiaだけUFS2.1の64GBと6GBしかなくてあの値段だからな
    どうしてもXperiaだけ割高感は否めない

    • 匿名 2019.10.28 17:27 ID:713feb07b 返信

      Xperia5は、今年の頭くらいから気になっていたんだけれど(当時は、5じゃなくて、2だとか1sだとか、色々憶測されてたけれど)、ストレージがグローバルモデルと同様の、UFS3.0の128GBだったら即行で機種変更してた気がする。
      バッテリー容量も、グローバルモデルからさり気無く減っているし……3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)揃って、SONY機種……と言うか、Xperia売りたくないんじゃないかな?
      と、邪推してる。

  11. 匿名 2019.10.21 03:46 ID:72b31941f 返信

    XPERIAはスマホよりタブレットに良機が多かった印象。
    オムニバランスデザインのデザイン言語世代だけでしたか、高性能、薄型かつ軽量、良好なバッテリー持ち、おまけに防水と他の製品から頭一つ抜けていたと感じます。
    特にZ3 tablet compactは本当に良かった。

    • 匿名 2019.10.28 17:26 ID:713feb07b 返信

      Xperia5は、今年の頭くらいから気になっていたんだけれど(当時は、5じゃなくて、2だとか1sだとか、色々憶測されてたけれど)、ストレージがグローバルモデルと同様の、UFS3.0の128GBだったら即行で機種変更してた気がする。
      バッテリー容量も、グローバルモデルからさり気無く減っているし……3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)揃って、SONY機種……と言うか、Xperia売りたくないんじゃないかな?
      と、邪推してる。

  12. 匿名 2019.10.21 09:59 ID:4ac29fca3 返信

    Z1の板スタイル好き
    もっと言うとArc大好き

    • 匿名 2019.10.22 10:20 ID:dc0cb5f71 返信

      Arcはデザインもそうだけど裏のカーブ具合が良くて持ちやすく気に入って使ってたなぁ。
      全面ディスプレイで裏があのデザインとサイズで作ってくれないかなぁ・・・
      まあ今のXperiaに期待しても無理かw

  13. 匿名 2019.10.21 10:38 ID:5d33d594b 返信

    21:9比率やズルトラのようなデカさという独自のロマン、すごく良いから続けてほしい
    むしろロマンを無くしちまったらコモディティ化するしな…

  14. 匿名 2019.10.23 20:55 ID:62941b309 返信

    コンデジにスナドラ載せてXperiaの名前つけて他社なぎ倒して欲しい

  15. 匿名 2019.10.28 00:17 ID:171d4347d 返信

    高評価をね~~~
    ってさ・・・それでバンバン売れてるならまだしもさ・・・
    ほとんど売れてないじゃん。
    少しは世界的シェアをあげようと思わないわけ?
    なっさけない・・・
    どこまで没落する気だよ・・・

  16. 匿名 2020.08.22 09:05 ID:f3a3ff983 返信

    正直カメラは1番好き

  17. 3licensed 2022.01.13 10:23 ID:f0db7b406 返信

    1contemporary