Huaweiは、トランプ大統領による取引制限措置により、Google、Intel、Qualcommといった米国の主要IT企業との取引ができなくなりました。HuaweiはGoogle系のアプリや米国製チップセットが今後使えなくなる絶望的な状況です。
このような状況の中、台湾TSMC社のElizabeth Sun氏は、他社がHuaweiとの取引をやめるとしても、我が社はHuawei傘下のHiSiliconにKirinチップを提供し続けると明言しました。
Huaweiは何とか難を免れる
TSMCは高い技術力を誇る世界最大の半導体製造ファウンドリ。これまで、Huaweiのチップ生産を一手に引き受けてきました。
チップ生産で懸念点となっていたのは、Softbank傘下のARMのHuaweiに対する取引停止措置です。ARMはスマホにおけるCPUのチップの設計でほぼ独占的な立場を確保しています。
TSMCは、ARMとの取引がなくなっても、Kirin 985を含む現在すでに生産しているチップは引き続き生産できると述べています。また、もう一世代先のチップに関しても生産できる可能性があるとも言っています。
ARMも同様に、Mate 30に搭載される予定であったKirin 985の生産は今回の取引中止の影響を受けないとBBCに伝えています。
夏以降の標準版アンドロイドの搭載が難しくなったHuaweiにとって、搭載ソフトウェアをどうするかという課題は残りますが、スマホ本体の生産面では何とか難を免れたことになりました。
チップを製造するTSMCがHuaweiとの取引継続を表明しても、Huaweiにとっては大ピンチであることに変わりはありません。
将来のサポートに不安から、中国国内を除いた各国の小売店ではHuawei製品の取扱を中止し始めています。日本でもキャリアや家電量販店ではHuaweiの新型モデルの予約や発売が中止されました。
スマホ好きのユーザーとしては一刻も早くHuaweiと米国政府の両者で解決してほしい問題ですが、長期化の様相を呈しています。
Source : Reuters
TSMCが制裁対象に加えられたりして・・・