2019年になってから姿を現すようになったパンチホール型カメラを搭載したスマートフォン。各メーカーや機種によってパンチホールの位置というのは真ん中だったり右もしくは左に寄せられていたりとバラバラです。
パンチホールはどこに配置すればよいのか、各メーカーの傾向や公式見解、筆者の意見などを交えつつ記事にしています。
目次
各メーカーの傾向
はじめに、各メーカーがパンチホール型カメラに対してどのようなアプローチをしているのかを確認します。もちろん、設計上の理由や部品供給の問題も関わってはきます。
HuaweiとOppo、realmeなどはパンチホールの位置を全機種左で統一している一方、サムスンは機種や時期によってコロコロと位置を替えているのが特徴です。vivoのように機種によって左と右の両方に肯定的なメーカーも存在します。
メーカー名 | パンチホールの採用(〇 / ×) | 位置の傾向※ | 採用機種の例 |
Huawei / Honor | 〇 | 左 | Huawei P40, Huawei Y7p, Honor View 20 |
サムスン | 〇 | 「左、やっぱり右、あ、やっぱり真ん中にしちゃいま~す!」 | Galaxy A8s, Galaxy S10, Galaxy A51 |
SONY | × | ||
Apple | × | ||
Oppo | 〇 | 左 | Oppo Reno 3 Pro, Oppo A92 |
vivo | 〇 | 左か右 | vivo V19, vivo Y50 |
OnePlus | 〇 | 左 | OnePlus 8 |
Xiaomi | 〇 | 真ん中か右、左 | Redmi K30, Redmi Note 9 Pro |
realme | 〇 | 左 | realme 6 |
Motorola | 〇 | 左 | Motorola Edge |
※ディスプレイ正面から見た時の位置
Huaweiとパンチホールカメラ
Huaweiはパンチホール型カメラは左へ配置するのが適していると公式に見解を出しています。
同社によれば、過去に著名な論文雑誌に掲載された調査に、SNS上にアップロードされた2000枚ものセルフィー写真を分析に使用し、半数以上の写真では人物が左の頬をカメラに向けていると結論づけたものがあったといいます。実際に、かの有名な「モナ・リザ」という肖像画でも画中の女性は左の頬を見せ、顔は右側をわずかに向いています。
こうした事実なども踏まえ、Huaweiはセルフィーは左に配置されたパンチホール型カメラから撮影することでベストアングルになると考えているとのことです。
Huawei/Honorのパンチホール型カメラ採用の製品では、すべて左配置となっています。
コロコロと位置を変えるサムスン
サムスンが初めてパンチホールカメラを採用したのが、2018年登場のGalaxy A8sです。A8sではパンチホールが左に配置されていましたが、当時はまだ珍しかったパンチホール型カメラ。2019年初めに発売のGalaxy S20シリーズで右に配置を変更しています。
同年の終わりに登場したのが、Galaxy Note 10シリーズ。こちらではパンチホールの位置は真ん中になり、そのサイズも小型化が進みました。2020年になってからは新型Galaxy Aシリーズなどでもパンチホールカメラが採用され、その位置は引き続き真ん中になっていました。(ただしGalaxy Aシリーズの低価格機種は左配置のパンチホール型カメラが採用されています。)
サムスンはパンチホールの位置は真ん中(と左)が良いとの結論を出した、こう考えることができます。左へ配置することを絶対視するHuaweiですが、サムスンはコロコロとパンチホールへの考え方を変えてきたように思えます。設計上の理由もあるはずですが、どうでしょうか。
筆者の意見:右利きなら左配置、左利きなら右配置が良い
ここからは筆者の個人的な意見です。パンチホール型カメラはもちろんセルフィーカメラとしての役割が一番大きいため、セルフィーの撮りやすさが重要だと考えています。
右利きのユーザーが縦持ちでセルフィーを撮る場合、左配置のパンチホール型カメラが操作しやすいでしょう。左利きの場合は逆になります。
一方で、右利きのユーザーが横持ちでセルフィーを撮る場合には右配置のパンチホール型カメラが操作しやすいでしょう。左利きの場合は逆になります。
シチュエーションの例として、右手でスマートフォンを持っている時、パンチホールが右に配置されていると顔がレンズにキレイに収まらないことがあります。手の位置を調整してベストアングルを探せばよい話ですが、ビデオ通話などでは意外にもストレスになります。
ユーザーアンケートの結果:2019年6月
2019年6月にGSMArenaが行ったユーザーアンケート(n=8589)によると、18%のユーザーがパンチホールの理想的な位置として左(Left)を選んでいます。続く15%が右(Right)、13%が真ん中という回答をしています。
少なくともこのアンケート上では左配置のパンチホールが市民権を得ていることが明らかです。
筆者の予想:2020年でポップアップカメラは消え、パンチホールカメラが主流になる
2018年に登場し、少しずつ話題となっていったポップアップ式カメラ。フルスクリーンディスプレイが実現できるとして評価を受けましたが、構造上、スマートフォン本体の厚みが増すのがデメリットでした。
2019年をピークにrealmeやOnePlus、Oppoなどの大手メーカーが続々と採用しましたが、今となっては多くのメーカーがパンチホール型カメラもしくはノッチを採用する動きに変わっています。
フルスクリーンディスプレイにできるだけ近づけることができ、かつポップアップ式カメラのデメリットである厚みを克服できるパンチホール型カメラは、2020年のトレンドになると筆者は予想しています。
まとめ
確実な根拠を持ってして左にパンチホール型カメラを配置しているHuaweiをはじめ、多くのメーカーが左配置を支持している印象を受けます。左配置に並び、真ん中配置もサムスンやXiaomiなどのメーカーから支持されています。
右利きのユーザーの場合、実機を試す環境にない限りは左配置もしくは真ん中配置のパンチホール型カメラが適していると筆者も考えています。特にパンチホール型カメラを搭載した機種は価格も高いことが多く、カメラ配置と相性が悪いとストレスにつながります。ぜひ参考にしてみてください。
Source: GSMArena
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