Appleがまもなく、半導体受託生産メーカーのTSMCを通じて、iPhone 12シリーズに搭載予定のA14 Bionic 5Gを製造開始するようです。A14 Bionic 5Gは最大で150億個のトランジスタを搭載する予定で、製造は5nmプロセスになるとのこと。A13 Bionicのトランジスタ数、85億個から大幅に進歩することになります。
AppleのiPhone 12シリーズが、5nmプロセスで製造するSocを搭載する最初のスマートフォンになる可能性があります。
サムスンやHuaweiも5nmチップを準備中
サムスンやHuaweiも5nm製造プロセスによるSocを準備中です。5nm製造プロセスの大量生産ラインを有している半導体受託生産メーカーは、TSMCとサムスンの二社だけと言われています。
メーカー | Soc | 半導体受託生産メーカー | 搭載予定モデル |
Apple | A14 Bionic | TSMC | iPhone 12シリーズ |
サムスン | Exynos992 | サムスン(自社) | Galaxy Note20シリーズ? |
Huawei | Kirin 1000 | TSMC | Huawei Mate 40シリーズ |
サムスンのGalaxy Note20シリーズは8月5日に発表が予定されていますが、Exynos992でなくSnapdragon 865+を採用することになった可能性があります。
Huaweiは、アメリカの制裁措置によりTSMCに新規の発注ができなくなりました。しかし、5nmプロセスで製造したKirin 1000は既に発注済みで、9月末までにHuaweiに納品されると報道されています。
5G対応以外にA14 Bionicに期待できることは?
A14 Bionic 5Gは、業界にとって初めて消費者の手に届く5nmプロセスで製造されたSocになる可能性があります。また、Appleにとって初のの5G対応Socにもなります。もちろん5G対応以外にも性能の向上が期待されますが、今のところA13 Bionicに不満はない、というユーザーも多いはずです。
完全な主観ですが、大半のユーザーにとっては「A13 BionicでiPhoneは完成した」と言っていいほどの優秀さだと思います。iPhone SEの再登場もあり、より強くそう感じさせられました。
次世代となるA14 Bionic 5Gには、今後普及する新しいコンテンツを楽しむためのスペックが求められるのではないでしょうか。AppleがLiDAR搭載モデルを着実に増やしていることも、何か関係がありそうです。
ただの後継SoCとしてではなく、スマートフォンを新たな段階へ押し上げるブレイクスルーを期待したいですね。
Source: DIGITIME
ちょっと楽しみ