チップメーカーとスマホメーカーの間で摩擦がありそうです。
TECHSPOTが報じたリーク情報によると、Google・Nokia・LGのようなメーカーは、自社スマホにハイエンドSoCのQualcomm Snapdragon 865を搭載することを見送ったようです。
Snapdragon 765が人気?
XDA Developersによると、GoogleのスマートフォンはSnapdragon 865を搭載するという情報がないそうです。従って、Pixel 5シリーズはSnapdragon 865を搭載しない可能性が高いです。
また、LGの次期スマホのLG G9 ThinQやNokiaの次期スマホのNokia 8.3も、Snapdragon 765/Snapdragon 765Gを搭載することがリークされています。
なぜSnapdragon 865が採用されないのか
今までは各メーカーの目玉スマホは必ずSnapdragon 800番台の最高峰SoCを搭載するのが習わしでした。なぜ今になって多くのスマホメーカーからハイスペックSoCのSnapdragon 865が敬遠され始めたのでしょうか?
それはズバリSoCの価格です。
具体的にSnapdragon 865の価格がどれほどなのかは不明ですが、Snapdragon 865搭載端末の値段がSnapdragon 855搭載端末よりも高い傾向にあるのは自明です。
とくにGalaxy S20シリーズ、Xiaomi Mi 10シリーズがひと世代前から大幅に値上げしたことが印象的ですね。
モデムの制限もネックか
また、Snapdragon 865が5GモデムのX55との抱き合わせ販売のみになっていることも原因の一つです。
日本でも3大キャリア全てで5Gがローンチしましたが、それでもエリアが狭く、まだまだ実用的ではありません。世界に目を向けると5Gが始まっていない国のほうが多いです。5Gを求めるユーザーも少なく、メーカーが5Gは必要ないと考えてもおかしくはないです。
一方でチップメーカーのQualcommは5Gを積極的に推進したい立場です。その事もあってか、Snapdragon 865は5G通信が可能なモデムのX55の搭載が必須となります。実際にSnapdragon 865を搭載し5G対応しない端末は、X55を搭載しておきながらソフトウェアで5Gへのアクセスを禁止するというオーバースペックな状態で販売されています。
このように、チップメーカーとスマホメーカーの思想のズレがあるのが現状です。
Snapdragon 765はスペックも十分で省電力性も高く、モデムが統合されており省スペースでスマートフォンの設計も容易です。スマホメーカーも端末の価格高騰は避けたいところ。高価なSnapdragon 865を避け、価格が抑えられるSnapdragon 765に飛びつくのも無理はないでしょう。
ライバルであるMediaTekの動向やいかに
個人的にはMediaTekの動向が気になります。Qualcommと各メーカーで思想のズレが生じている今、QualcommのライバルであるMediaTekがそこに切り込んできたら面白いですね。
いままでMediaTekといえばエントリー~ミドルレンジ機に搭載されるSoCを生産しているイメージが強いです。正直、スマホのスペック表を見て「MediaTekか...」とちょっとがっかりする人も多いのではないでしょうか?
MediaTekは昨年末に新たなSoC、Dimensityシリーズを発表しています。とくに、Dimensity 1000はAnTuTuベンチマークで驚異的な51万点を叩き出し、Snapdragon 865同等の性能を発揮します。
もし、各メーカーがQualcommのSoCだけでなく、MediaTekのSoCも採用し始めたら、チップメーカーで価格競争が起きてスマホ市場がもっと盛り上がるでしょう。
Source : TECHSPOT, Naver blog
実際高いんでしょ。
Redmi k30 proの7000円の値上げの正体。一年でチップセットは何十ドルも値上がりしてるしそれならミッドレンジのSoCで良くね?ってなる。
法則から行けば、今年のQualcommの700番台は845を超えるはずだし、それくらい在れば困る事もない。