10月よりいよいよ第4のキャリアとして新たにスタートする楽天モバイル。MVNOシェア1位を誇る楽天モバイルが、3大キャリアとどう闘っていくのかますます注目が集まっています。
今回は、楽天モバイルを実際に使用しているtelektlistの森野が楽天モバイルの各項目を5段階評価でレビューしてみました。楽天モバイルの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
楽天モバイルのプラン(10月1日開始の新プラン対応)
【評価】☆☆☆☆(4/5点)
楽天モバイルの料金プランは「組み合わせプラン」と「スーパーホーダイ」の2種類が用意されています。ドコモ回線・au回線・自社回線(2019年10月以降予定)の3種類の回線を提供しており、いずれも料金の差違はありません。
このうち、組み合わせプランは高速データ通信容量と各種オプションを組み合わせて利用できる一般的な定額料金プランです。
組み合わせプランの料金は以下の通りです。
プラン名 | 容量 | SIMの種類 | 料金(税抜) |
ベーシックプラン | 無制限 (※最大200kbps) | データSIM | 525円 |
SMS付きデータSIM | 645円 | ||
音声通話SIM | 1,250円 | ||
3.1GBプラン | 3.1GB | データSIM | 900円 |
SMS付きデータSIM | 1,020円 | ||
音声通話SIM | 1,600円 | ||
5GBプラン | 5GB | データSIM | 1,450円 |
SMS付きデータSIM | 1,570円 | ||
音声通話SIM | 2,150円 | ||
10GBプラン | 10GB | データSIM | 2,260円 |
SMS付きデータSIM | 2,380円 | ||
音声通話SIM | 2,960円 | ||
20GBプラン | 20GB | データSIM | 4,050円 |
SMS付きデータSIM | 4,170円 | ||
音声通話SIM | 4,750円 | ||
30GBプラン | 30Gプラン | データSIM | 5,450円 |
SMS付きデータSIM | 5,520円 | ||
音声通話SIM | 6,150円 |
組み合わせプランは、データ通信容量に合わせて6つの料金プランに分かれているので、明瞭でわかりやすい名称です。回線による料金の差違はありませんが、データSIMはドコモ回線のみの提供となっています。価格帯は競合他社の中ではやや割高な部類です。
スーパーホーダイプランは、高速データ通信容量と10分間のかけ放題プランがセットになった、音声通話SIM専用のプランです。
スーパーホーダイプランの料金は以下の通りです。
プラン名 | 容量 | 料金(税抜) |
プランS | 2GB | 2,980円 |
プランM | 6GB | 3,980円 |
プランL | 14GB | 5,980円 |
プランLL | 24GB | 6,980円 |
基本料金は表の通りですが、楽天会員になれば1年間1,500円オフ、楽天ダイヤモンド会員であればこれに加えて500円オフになります。
続いて、各プランのメリットとデメリットを見ていきましょう。
■組み合わせプラン
【メリット】
○通信容量無制限のベーシックプランのコスパが良い
○余った高速データ通信容量は翌月に繰り越し可能
○家族や他の楽天モバイル会員に、余った高速データ通信容量をシェアできる
○全てのSIMの最低利用期間はなしで違約金も不要(2019年10月1日~)
【デメリット】
×音声通話SIMが割高
×au回線はデータシェア非対応
×au回線は公式サイトで新規申し込みのみ利用可能
×楽天モバイル会員割引はない
×ドコモ回線からau回線への変更はできない
■スーパーホーダイプラン
【メリット】
○10分間の無料通話込みでの音声通話SIM料金が、単独のSIM契約よりも格安
○楽天会員及び楽天ダイヤモンド会員なら1年間料金が安くなる(2019年10月1日~)
○高速データ通信容量を使い切っても、速度制限が1Mbps
○高速通信と低速通信を、「楽天モバイルSIM」アプリで切り替えできる
○余った高速データ通信容量は翌月に繰り越し可能
○最低利用期間なしで違約金も不要(2019年10月1日~)
【デメリット】
×従来の長期割引が廃止になり、2年目以降は通常料金に戻る(2019年10月1日~)
×au回線はプラン非対応
初期費用
【評価】☆☆☆(3/5点)
新規契約時には、登録事務手数料が発生します。ドコモ回線は3,394円(税抜)、au回線は3,406円(税抜)かかります。しかし、アマゾンで販売されているエントリーパッケージを使って公式サイトから申し込めば、手数料が約9割安くなるのでかなりお得です。
実はローソンや家電量販店の店頭、楽天市場でも販売されていますが、値引率は少ないのでAmazonで購入する方がお得です。なお、Amazonプライム会員であれば送料無料ですが、会員でない場合は送料がかかるので注意しましょう。
なお、エントリーパッケージにもデメリットはあります。使用期限が設定されているので早めに申し込む必要があります。また、キャンペーンによっては併用できない場合もあるので注意しましょう。
なお、au回線は9月30日まで開催されている「au回線 おトクにスタートキャンペーン」を活用すれば事務手数料が無料になるので、エントリーパッケージではなく、こちらを利用することをおすすめします。
サービス
【評価】☆☆☆☆(4/5点)
楽天モバイルは、スマホ初心者向けのサービスや通話関連のオプションサービスが手厚いことで知られています。専用メールアドレス(~@rakuten.jp)も無料で利用可能、従量課金制の国際ローミングも提供されているので、キャリアと同じ感覚で利用できるのも魅力です。
その中でも、筆者は下記のサービスに注目しました。
【つながる端末保証 by 楽天モバイル 月額540円】
SIMカードのみの加入者を対象とした端末保証サービスです。端末が故障、破損、全損、水没した時などに、無償で修理または割引価格で別の端末と交換してくれます。新規申し込み時のみ加入可能なので、万が一に備えて加入しておけば安心です。
【楽天モバイルWiFi by エコネクト 月額362円】
全国約6万9,000箇所以上のスポットで公衆無線LANに接続できるサービスです。データ通信容量を節約できるので、外出時に重宝します。専用アプリで簡単に接続することができます。
【端末買取りサービス 】
使わなくなった端末を楽天スーパーポイントで買取してくれるサービスです。獲得したポイントは、楽天モバイルの月額料金の支払いに充てることもできます。なお、現在店頭申し込みは注視しており、Webでの申し込みのみとなっています。
【データシェア 月額108円】
その月に余った高速データ通信容量を、翌月に他の楽天モバイルユーザーへシェアできるサービスです。自分を含めて最大5回線まで招待し、シェアできます。なお、本サービスを利用する際は招待を受けグループに参加したユーザー全員に月額料金108円が発生します。
ユーザーサポート
【評価】☆☆☆(3/5点)
楽天モバイルは、疑問や不明点があれば、電話、アプリ、チャットから問い合わせできます。なお、電話の平均待ち時間は20分前後となっており、かなり待たされることが予想されます。急いでいる人は、アプリのメッセージングやサポートチャットなどで問い合わせすることをおすすめします。
問い合わせ方法 | 連絡先 | 受付時間 |
電話 | 楽天モバイル会員以外:0800-6000-700 楽天モバイル会員:050-5212-6913 (※会員はViberからの発信は通話料無料) | 9時~18時 (年中無休) |
メッセージング | 「楽天モバイル SIMアプリ」の メッセージング機能 | 9時~24時 (受付時間外でも 送信可能) |
サポートチャット | 楽天モバイル公式サイトの画面右下 | 9時~24時30分 |
AIチャット | http://chatbot.japaneast.cloudapp.azure.com/ | 24時間365日 |
さらに、月額540円(税込)の「あんしんリモートサポート」に加入しておけば、オペレーターとスマホの画面を一緒に確認しながら使い方を解説してくれるリモートサービスを利用できます。他社で購入した端末や、楽天モバイル以外のアプリの質問もOKです。
速さ・通信速度
【評価】☆(1/5点)
楽天モバイルは、大手キャリアと比較すると通信速度が遅いという評判が聞かれます。現在はドコモ回線とau回線を提供しており、ドコモ回線はMVNOの中でも早いという噂でした。実際に朝(9時)・昼(12時)・夕方(18時)、夜(21時)の混み合うとされる時間帯4回にわたって通信速度を測定してみました。測定条件と結果は以下の通りです。
契約プラン:3.1 GBプラン データSIM(ドコモ回線)
使用端末:ファーウェイ nova 3(Android OS 8.1)
測定アプリ:SPEEDCHECK Speed Test
測定日:2019年5月29日
測定場所:2階建て一軒家
【測定結果】
朝:ダウンロード 0.19 Mbps、アップロード 0.33 Mbps、Ping(反応時間)116ms
昼:ダウンロード 0.23 Mbps、アップロード 0.32 Mbps、Ping(反応時間)193ms
夕:ダウンロード 0.09 Mbps、アップロード 0.15 Mbps、Ping(反応時間)117ms
夜:ダウンロード 0.21 Mbps、アップロード 0.34 Mbps、Ping(反応時間)195ms
平均速度:ダウンロード
参考として、以下はau回線の速度測定データです(2019年6月18日測定データ)。
window.addEventListener("message",function(d){var c=document.getElementById("c-iframe--rakuten_mobile_a--20190618");var b=d.data[0];var a=d.data[1];if(b==="setHeight"){c.style.height=a+"px"}},false);
楽天モバイルの回線は、公式サイトによると以下のように記載されています。
「通信速度はベストエフォート(規格上の最大速度)であり、実効速度は通信環境・状況により変動します。」
引用:https://mobile.rakuten.co.jp/
ドコモの場合、Android端末の実行速度は下り145Mbps~283Mbps、上り22Mbps~43Mbpsと公表されています。iPhoneの実行速度は下り120Mbps~234Mbps、上り15Mbps~37Mbpsと公表されています。
正直に言って、噂以上にかなり遅いです。時間帯によっては大変繋がりにくく、安定しませんでした。ベストエフォートには遠く、使用していてストレスになることも少なくありません。
楽天モバイルはこんな人に向いている
【合計】15/30点
楽天モバイルは、ドコモ回線とau回線を提供しており、豊富な料金プランと手厚いサービスが魅力のMVNOです。2019年10月からは、最低利用期間縛りや違約金が撤廃されるので、短期的な運用もしやすくなります。お試しで気軽に使ってみたい人は嬉しいですね。
支払い方法もクレジットカードだけでなく、口座振替や楽天スーパーポイントでの支払いにも対応しているので、楽天会員なら検討して損はありません。
唯一足を引っ張っているのが、やはり速度です。ドコモ回線もau回線も遅く、ベストエフォート公表数値を大幅に下回っています。
これらのメリットとデメリットを踏まえた上で、楽天モバイルに向いている人は以下の通りです。
- 楽天市場など楽天系のサービスをよく利用する
- 楽天カードを持っている
- 音声通話SIMを検討している
- 店頭でスタッフと相談しながら契約したい
なお、楽天モバイルは2019年10より第4のキャリアとしてスタートを切ることが発表されています。既に契約している人向けにも10月以降順次専用のSIMカードが発送される予定です。料金やサービスもMVNOの時と同等のものになるとのことなので、その他のキャリアよりも安く運用できる可能性は非常に高いです。
速度や安定性がキャリアに並ぶのは当面先になると見られていますが、将来性はあります。長期的な運用を見越している人なら、エントリーパッケージや割引サービスが提供されている今のうちに加入しておくのも良いのではないでしょうか。
楽天モバイルの申し込みは公式サイトがおすすめ!
MVNOシェアナンバー1の楽天モバイルは、公式サイトや楽天モバイルショップの店頭で申し込めます。ドコモ回線はエントリーパッケージ、au回線はキャンペーンを使えば、実質負担額も安くなるので公式サイトから申し込むことをおすすめします。
また、AQUOSやOPPO など自社回線に対応した製品も販売しているので、端末とSIMをセットで購入するのもおすすめです。加入を迷っている方は、公式サイトのサポートチャットや楽天モバイルアプリから気軽に相談できるので、ぜひ利用してみてください。
特に深く気にしないのであれば普段使いに困らない
楽天で買い物するならポイントも+されるし
ここだからってポイントもないけどな