Galaxyスマートフォン・タブレットに搭載されるAndroidベースのOne UIですが、その最新バージョンであるOne UI 2.5がすでにリリースされています。最新のGalaxy製品や過去に発売されたものにもアップデートが配信されています。
目次
ざっくりまとめると・・・
- One UI 2.5はAndroid 10ベース
- アップデート対応機種が絞られた印象だが、それでもまだ2019年発売のミッドレンジ機種も含まれている
- DeXをケーブル接続なしのワイヤレス接続で利用可能に
- 非純正のランチャーでもジェスチャーナビゲーションが使えるように
- WiFiの保存済みパスワードを連絡先に登録済みのGalaxy端末に知らせることが可能に
- Samsung NotesアプリでPDFファイルに書き込み編集が可能に
- 8K(24fps)の動画撮影が一部機種で可能に
- 21:9アスペクト比で動画撮影が可能に
One UI 2.5アップデート対象機種
- Galaxy S20 Ultra 5G
- Galaxy S20 Ultra
- Galaxy S20+ 5G
- Galaxy S20+
- Galaxy S20 5G
- Galaxy S20
- Galaxy S10 5G
- Galaxy S10+
- Galaxy S10
- Galaxy S10e
- Galaxy S10 Lite
- Galaxy S9
- Galaxy S9+
- Galaxy Note 10+ 5G
- Galaxy Note 10+
- Galaxy Note 10 5G
- Galaxy Note 10
- Galaxy Note 10 Lite
- Galaxy Note 9
- Galaxy Z Flip 5G
- Galaxy Z Flip
- Galaxy Fold 5G
- Galaxy Fold
これらは2020年8月23日時点で分かっていた対象機種です。加えて、Galaxy A50sやGalaxy A70といった機種、Galaxy MシリーズのGalaxy M21やGalaxy M31などが対象機種として加わりました(アップデートの時期はキャリアや国と地域によって異なる可能性あり)。
2018年登場のGalaxy S9シリーズがアップデートの対象に含まれたことは衝撃を呼びましたが、One UI 3では対象外になる可能性が高いでしょう。なお、日本でも所有しているユーザーが多いであろう海外版のGalaxy Note 9ですが、元の国と地域を問わず多くがOne UI 2.5をすでにアップデートできる状態だと報告されています。
※一部の機種では国と地域によってはすでに正式版のOne UI 3.0が配信されています。
PDFファイルを取り込んで書き込み編集ができるようになったSamsung Notesアプリ
Samsung Notes(Galaxy Notes)と呼ばれるサムスン純正のノートアプリですが、PDFに対応しました。新たに端末内に保存されたPDFファイルをSamsung Notesアプリで取り込み、アプリ上で書き込み編集ができるようになっています。スマートフォンでも便利ですが、Galaxy NoteやGalaxy TabシリーズのようにSペン対応の機種であるとさらに使い勝手がよくなります。
アプリを開いた時のスタート画面の上部に「PDF」のアイコンが新たに追加されています。このアイコンをタップし、そこから取り込みをしたいPDFファイルを選択することで編集が可能になります。非常にシンプルで便利な機能がこのOne UI 2.5で追加されました。
MicrosoftのOffice系アプリやソフトを開くより、簡単な作業であればこのSamsung NotesでPDFを編集することができて非常に便利だと感じました。筆者にとってなくてはならない機能となりました。
また、このメジャーな変更点に加え、ノートの背景パターンのテンプレート、背景カラーのラインナップも追加がされています。クラウドでのノートの同期管理もできるようになりました。
Samsung DeXはケーブルなしのワイヤレス接続でも利用可能に
Galaxy S8シリーズ/Galaxy Note8シリーズで登場したSamsung DeXというGalaxy端末をパソコのような使用感にする機能ですが、当時は電源供給機能やUSB端子とHDMI端子を搭載したDeX Stationと呼ばれるドッキングステーションが必要でした。それがやがてケーブルのみで外部ディスプレイに接続できるスタイルになり、One UI 2.5ではワイヤレス接続の対応を果たしました。
このワイヤレス接続はサムスン製のスマートTVの一部製品で利用できるもので、Galaxy端末側も一部機種でしか対応していないものとなっています。
Samsung DeXで三本指スワイプジェスチャが利用可能に
まるでパソコンのような操作感でGalaxy端末を使うことができるSamsung DeXという機能(モード)ですが、本体を外部ディスプレイに接続している際はその本体のディスプレイをタッチ式マウスとして使うことができます。
今回のOne UI 2.5アップデートでは、新たにそのマウスジェスチャに三本指のジェスチャが追加され、三本指を上にスワイプで最近使用したアプリ履歴が表示されるようになりました。これはWindowsでの「マルチタスク表示」と同じもので、非常に似た操作感でDeXを使用することができます。三本指を下にスワイプするとホームが表示、左と右にスワイプでは別のアプリに移動することができます。
これらの三本指ジェスチャの操作感はWindowsそのものです。Windowsを使用しているユーザーなら、非常に快適に使うことができるはずです。Samsung DeXは非常に進歩していると感じた変更点でした。
8K(24fps)での動画撮影が可能になるなどカメラ周りの強化
One UI 2.5のアップデート対象の機種の一部では、カメラ周りの機能が強化されています。8K(24fps)での動画撮影に対応したほか、アスペクト比で21:9も新たに選べるようになっています。21:9のアスペクト比では、ディスプレイ前面をカバーできるだけの適切な比率での動画撮影ができるようになり、この比率で撮影した動画にも迫力が出ます。
その他の細かい変更点
Unicode 13の絵文字を追加(タピオカミルクティーなど)
One UI 2.5では新たにUnicode 13の絵文字に対応しています。2019年から2020年にかけて世界的ヒットとなったタピオカミルクティーなどをはじめとする、時代の流行を反映したデザインの絵文字が追加されています。
シングルテイクモードで撮影時間の自動指定が可能に
シングルテイクモードはOne UI 2.1で追加された新たなカメラ機能です。
数秒間カメラを動かすことで、その間の動画や複数のアングルでの写真を同時に撮影する動作をします。AIによって自動でアングルやレンズを切り替えることで、SNSなどでウケるような楽しい動画が簡単に撮影できたりするものです。このシングルテイクモードでは今回新たに撮影時間の自動指定をユーザー側でできるようになりました。
【シングルテイクモードの詳しい解説はこちら(公式ホームページ)】
Novaランチャーなど非純正ランチャーでのナビゲーションジェスチャに対応
フルスクリーン体験ができるAndroidのナビゲーションジェスチャ機能ですが、新たにサムスンの純正ランチャーを使用していなくてもこれが利用できるようになりました。Novaランチャーなどの非純正ランチャーでもナビゲーションジェスチャが使えることで非常に便利になります。
大きな変化はなし・One UI 3が待ち望まれる
One UIは初期の頃から使っている筆者ですが、やはりOne UI 2.0やOne UI 2.1と比べるとあまり大きな違いはないというのが感想です。やはりどれも同じAndroid 10ベースであることから、極端に大きなアップデートにはならないのでしょう。サムスンは現在Android 11ベースのOne UI 3.0のリリース準備に入っており、One UI 2.x番台からは大きくステップアップをする模様です。一部機種は国と地域によってすでに配信を受け取っていますが、ほとんどの場合は2021年から本格的にアップデートを受け取ることになっています。
Galaxy Tab S7等のタブレット機もOne UI 2.5の対象だと思います