2020年8月に発売されたGoogleのスマートフォン、Pixel 4a。2019年秋に発売された同社のフラッグシップスマートフォンであるPixel 4を踏襲したスマートフォンです。
Pixel 4で採用されていたジェスチャー操作のMotion SenseのためのSoliレーダーをはじめ、Active Edgeやガラスボディ、防水、ワイヤレス充電、望遠カメラなどが省かれ、本体スペックもSnapdragon 855から730Gへダウングレードされました。その一方で、バッテリー容量は2,800mAhから3,140mAhへアップグレード。ディスプレイもSoliレーダーが廃止されたおかげで画面占有率が5.4%向上したパンチホール式ディスプレイに進化していたり、3.5mmイヤホンジャックが追加されていたりなど、改善された点も多々あります。
このように機能を絞ったおかげで、89,980円だったPixel 4に対して半額以上の42,900円という低価格を実現。一部ではNexusシリーズの再来かとまで言われているほど安くなり、市場規模の大きいミドルレンジ帯に食い込むことでより多くの人の手に届きやすいGoogle純正スマホとなっています。
今回は、そんなPixel 4aを自腹で購入しましたのでレビューしていきたいと思います。
いいところ
- シンプルで有機的な肌に馴染むデザイン
- ミドルレンジ帯にしては圧倒的なカメラ性能
- 数少ないおサイフケータイ搭載機種
- 143gという圧倒的軽量さ
- 何よりも42,900円という価格、ありがとうGoogle!
わるいところ
- カラー、サイズのバリエーションはなし
- 宣伝されているほどバッテリー持ちは良くない
- ワイヤレス充電・防水に非対応、せめて防水だけでも...
- Pixelの先進機能は英語じゃなきゃ使えないのが残念
目次
Pixel 4aスペック概要
Pixel 4aはGoogle謹製のミドルレンジスマートフォンです。
SoCはAntutu26万点近くのSnapdragon 730G、ストレージは128GB、メモリーは6GBとなっています。
ディスプレイは5.8インチの有機ELディスプレイ。解像度は1080 x 2340px (19.5:9)となっています。なお、60Hz駆動までとなっています。
カメラは12MPF1.7のシングルカメラ、Pixel 4同等のもので、Night Sightや天体モード、ポートレートモード等に対応しています。
バッテリーは3,140mAh、18W急速充電に対応します。なお、ワイヤレス充電は非対応。
サイズは横幅が69.6mmで重量は143g。同クラスにしては小型軽量な作りをしています。
基本スペック | |
---|---|
ディスプレイ | 5.81インチ, 1080 x 2340, 有機ELディスプレイ, 443ppi |
サイズ | 144.0 x 69.4 x 8.2mm, 143g |
システム | |
OS | Android 10.0 |
Soc | Qualcomm Snapdragon 730G |
CPU | Kryo 470 Gold x2 + Kryo 470 Silver x6 8コア, 2.2 GHz |
メモリ(RAM) | 6GB |
ストレージ | 128GB, sd_card microSDスロット無し |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 12MP, F値/1.7, OIS(光学手ぶれ補正), LEDフラッシュ, デュアルピクセルPDAF |
前面カメラ | camera_front 8MP, F値/2.0 |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 気圧センサ |
機能 | 防水 非対応, イヤホンジャック あり |
バッテリー | battery_charging_fullType-C 1.0, 3140mAh |
開封レビュー
それではさっそく開封していきます。
本体外箱の底面には#teampixelの文字が。これで私もPixelファミリーの一員です。
箱を開けるとまっさきに本体が見れる作りとなっています。昔はApple製品が採用して一時期はやった魅せ方ですが、Pixelも例外ではないようです。
同梱品はこんな感じ。
- Pixel 4a本体
- 18W急速充電器
- USB-C to USB-Cケーブル (1m)
- OTGケーブル
- SIMピン
- 取扱説明書など
18W急速充電器が付属しているのは嬉しいポイントです。ライバルのiPhone SEは相変わらず5Wの充電器ですからね。
ただこの充電器、以前レビューしたAnkerのGaN非採用の30W急速充電器よりも一回り大きい上、折りたたみできない仕様となっています。贅沢は言えないですがもう少しコンパクトにしてほしかったところです。
一緒に純正のファブリックケースも購入しました。こちらのレビューは改めてやりますのでお楽しみに!
生活に馴染む有機的なデザイン
それではPixel 4a本体を見ていきましょう。
Pixel 4a背面のデザインはこんな感じ。
Pixel 4aは金属やガラスをふんだんに採用して高級感を演出するというトレンドと逆行し、日常になじむというコンセプトのもとポリカーボネート製の本体となっています。
持ってみるとそのコンセプトが良く伝わります。いわゆるプラスチッキーな安っぽさを感じないというと嘘になってしまいますが、マットながらも手に吸い付くような質感、8.2mmという薄型、143gという軽量さで体に馴染むデザインとなっています。特に軽いのは正義!!!
Pixel 4aはラグジュアリーな見た目で写真映えし、製品自体が主役となるようなスマートフォンではありません。目立たずひっそりとしていながらも人との親和性がよく、我々の生活に馴染むような有機的なデザインであると思います。店頭では盗難防止用のコードがあって難しいとは思いますが、実際に持ってみるとわかると思います。
Pixel 4aの細部のデザイン
細部にも目を向けてみましょう。
本体を見るとまず目につくのがカメラ部分です。Pixel 4と同じスクエアのデザインで、一瞬デュアルカメラかな?と勘違いしそうですがカメラはシングルカメラ。このカメラ部のデザインは賛否両論分かれそうです。個人的にはiPhone SEのようなデザインのほうが好きです。
ちなみにカメラ部の出っ張りですが、iPhone 11と比較するとかなり厚みが抑えられています。
こう比較してみると目立たないような気もしてきますね。
電源ボタンはパステルブルーがあしらわれています。シンプルなブラックではなくアクセントとして色が添えられている当たり、Googleらしい作りだなと感じます。
ちなみにこの電源ボタン、かなり出っ張っているので触るとすぐに気がつきます。こういう細かい作りこみがGoodです。
正面を見てみるとベゼルが細くなっていることが目立ちます。Pixel 4はSoliレーダーを搭載するために上部に大きなベゼルがありましたがPixel 4aはSoliレーダーが廃止され代わりにパンチホール式のインカメラとなりました。
パンチホールですが、サイズが十分小さく通知バーに収まりきっていること、ディスプレイが19.5:9と縦に長いこともあってか利用していて気になることはありませんでした。
iPhoneのクソデカM字ハゲノッチと比較するとかなりスマートです。iPhoneのノッチも電池残量がわからないこととキャリアがわからないこと以外は問題ないんですけどね......
デザインで気になったのは指紋認証センサー。場所は悪くないのですが、電源ボタンと打って変わってセンサー部の違和感があまりなく、どこにあるのかわからなくなりがちです。なお、ケースをつければセンサーの位置がわからない問題は解決します。
Pixel 4aは決して「かっこいい!買いたい!」というように見た目で差別化するようなスマートフォンではありません。しかし、万人の生活の一部に馴染むデザインとなっています。
GoogleはPixel 4発表時にスマートフォンのデザインコンセプトとして、人間的であること、楽観的であること、大胆であることを掲げました。
Pixel 4aはパステルブルーの電源ボタンで、Googleらしい楽観的で大胆なデザインも取り入れられていますが、その中でも多くの人が手にもつ廉価版モデルということで、より人間味のあるデザインに仕上げたかったのだろうと感じます。
4万円台のスマホで頭一つ飛び抜けたカメラ性能
Pixel 4aの魅力の一つとしてそのカメラ性能が挙げられます。
Pixel 4aのカメラはシングルカメラですがハードウェア的には9万円のPixel 4と同等のものが搭載されています。4万円台のスマートフォンの中では頭一つ飛び抜けたカメラ性能となっています。
Pixel独自のカメラ機能①:デュアルピクセル+機械学習による高精度ポートレート
Pixel 4aのカメラは一つ一つのピクセルが縦に割れたデュアルピクセルとなっており、左右の視差が認識できます。その視差データとGoogleのAIを用いて深度マッピングを行うことでシングルカメラながらも高精度な背景ボケ、ポートレートモードを実現しています。
Pixel 4のようにデュアルカメラではないため深度マップの精度は落ちます。そのため花の間(左の葉っぱのある辺りがわかりやすいです)など、ところどころ詰めが甘い部分がありますが、シングルカメラでこれができていると考えればかなりできが良いポートレートモードです。
後ろボケだけでなく前ボケも素晴らしいです。HDRを強化したことで丸ボケのコントラストが大幅に改善しているとのことですが、たしかに左下の前ボケが明るいレモン状となっており、一眼カメラで撮影したかのようになっています。
気をつけなければならないのが画角。Pixel 4aのポートレートモードでは自動的に2倍相当に望遠となります。今まで使っていたiPhone 11ではメインカメラと同じ画角でポートレートモードが利用できたのでこの仕様にはかなり驚きました。広角+ポートレートモードは利用できませんのでご注意ください。
Pixel独自のカメラ機能②:リアルタイムHDR+とデュアル露出補正
いま、どのスマートフォンでもHDR写真を撮影できますが、そのほとんどは撮影後にHDR加工をするというものとなっています。そうするとライブビュー時にどのような仕上がりになるかがわからないまま撮影することとなってしまい、思っていたのと違った写真が撮れがちなのです。
Pixel 4aはリアルタイムでHDR加工するのに対応しており、ライブビュー時にHDR処理後の映像が写ります。
また、デュアル露出補正にも対応しています。これまたリアルタイムにハイライト、シャドウを調整でき、撮影後に編集するのではなく撮影中に自分のイメージ通りの写真を撮ることができるようになっています。
撮影時に黒つぶれせず、暗いところも質感が残るようにシャドウを引き上げ、逆に白飛びしないようにハイライトを引き下げることによってダイナミックレンジが広い写真が撮影できます。
これが撮影時にリアルタイムでできるのがPixel 4aのすごいところ。Pixel 4よりもスペックが下がったとはいえこういった便利機能が引き続き搭載されているのは嬉しいです。
Pixel独自のカメラ機能③:星空も撮れるナイトモード
Pixel 4にはナイトモードの強化版として天体写真撮影モードが搭載されましたが、その機能はPixel 4aでも健在です。
天体写真撮影モードの様子。
カメラを三脚に固定すると自動で天体写真撮影モードへ移行します。最大4分間の撮影で複数枚の写真を重ね合わせて撮影、いわゆるコンポジット撮影ができます。これにより9枚の写真であればノイズが1/3に、16枚の写真であればノイズが1/4になります。
また星は地球の自転に合わせて動いて見えますが、Pixel 4aはその星の動きのズレも自動で補正します。さらに、前景にある木々が風で揺れても撮影時間を自動で調節し、ぶれないように調整できるとのこと。三脚が必須となりますがよりワンランク上の写真が撮影できます。
残念ながら天候に恵まれず星の写真を撮ることはできませんでした。今後写真が撮影できましたら追って報告します。気になる方はGoogleで検索してみてくださいね!
もちろん手持ちでもPixelの強力なナイトモードを楽しめます。4万円台のスマートフォンでここまできれいに夜景写真が撮影できるのはPixelだけだと思います。
少し気になったのがHDRの処理。シャドウを引き上げようと頑張ったのか、フィルターを掛けているわけでもないのに色味がおかしくなることがありました。これぐらいであればあとからいくらでも調整できるのでいいのですが、より写実的な写真を撮りたい人は注意です。
Pixel独自のカメラ機能④:シングルカメラで光学2倍相当の望遠性能
Pixel 4aは手ブレ補正を利用してピクセルをあえてずらして複数枚写真を撮影し、画質を上げる機能を搭載しています。
この機能はズーム撮影のときに利用可能です。ズームすると有効画素数が落ち、その分画質が落ちてしまうのですがPixelは画質を維持したままのズームが可能。最大で光学2倍相当まで画質を落とさずに望遠撮影が可能です。
普通に撮影するとこれだけ広く映るのですが、
2.2倍ズームでここまで拡大可能。かなりズームしていますが画質の劣化をあまり感じません。これはすごい......
欲を言えばズームなしでもこの機能が利用できたらいいのになぁと感じました。現状、あとからトリミングすると残念な画質となってしまいますが、ズーム無しで高画質化が利用できるのであればあとからトリミングでも画質の維持ができるはずです。Googleさん、頑張ってくれ!!
Pixel 4aカメラ作例集
今回は時間の都合上いつものようにちょっと凝った作例集の撮影ができませんでしたが、何枚か作例を載せておきます。
まずは昼の写真から。キンキンに冷えたアイスコーヒーの透明感を撮ろうとした一枚です。
透明感を出すためにあえて逆光で撮ったのですが、背景の夏の雲がすべて白飛びすることなく撮影できました。個人的にはもうちょっと明るくても良かったのですが片手撮影では調整ができませんのでこれが限界でした......
これはポートレートモードでとった一枚。右の葉っぱが暗いのが残念ですが、HDRがしっかり効いていて日陰なのに色鮮やかに撮影できています。
ボケの境界線もざっくり見た感じ問題なさそう。
これまた学校での撮影です。Pixel 4aは暗いところをしっかりと持ち上げてくれるので青空の撮影が楽しくなります。
これはデュアル露出補正で調整した写真。暗い室内でデジタルサイネージがあるというかなり劣悪な環境で、流石に暗部のノイズとサイネージの白飛びにうまく対処できませんでした。まぁ一眼でも難しいシーンですのでしょうがないですね。
普通に夜景を撮る分には美しく撮影できます。
ここで注目すべきは左の街頭のフレア。街頭周辺に緑色のフレアがでていますが、かなり抑えられています。対角上にフレアが出ることもないため、強い光源に向けても安心して撮影できますね。
ド定番の東京駅の夜景ですが、雨上がりのアスファルトの模様もしっかり描写できています。先述の通りフレアもゴーストもなく、スッキリと透明感のある夜景写真になっています。
撮影後の画像処理について
Pixel 4aはSoCがダウングレードされた影響か、撮影後すぐに写真をチェックしようとすると2秒ほど処理に時間がかかります。
処理中はとんでもない低画質ですので一瞬ビックリしますが、2秒ほど待てば美しい写真が見れます。実用上問題はないですが、スペックのせいで撮影のテンポが悪くなってしまうのは残念なところです。
とまぁこのように、Pixel 4aのカメラは4万円台とは思えないほど高品質なものとなっています。
超広角、マクロカメラといった撮影がより幅広く、より楽しくなる仕掛けはないものの、ナイトモード、ポートレートモードといった今では当たり前の機能一つ一つのクオリティが高く、シングルカメラでも大変満足できる仕上がりとなっています。
今買えるミドルレンジ帯のスマートフォンの中では最強クラスのカメラだと思いますよ!
スペックはハイエンドに劣るが必要十分
Pixel 4aはその心臓部、SoCにSnapdragon 730Gを搭載しています。
Snapdragon 730Gは日本ではPixel 4a以外にもXiaomi Mi Note 10シリーズが採用しています。末端部についているGはGamingのGであり、ゲーム性能を向上させたモデルです。
実際の使い心地ですが、日常使いでは全く問題を感じません。ブラウジング、マルチタスク、動画視聴など問題なくできます。
ただ、スペック不足を感じる点もあります。例えば重いサイトの読み込み時にはすべて読み込まれるまで若干カクつきます。
また、カメラの画像チェックもワンテンポかかります。GoogleのAIを用いた撮影後の処理に時間がかかるのか、先述の通り撮影後に写真を確認しようとするとタップ後しばらくは低画質であり、2,3秒後にようやく高画質で表示されるようになります。ストレージが遅いわけではないのでチップの性能がボトルネックで画像処理に時間がかかっているのだろうと思います。
メモリ不足を感じるシーンも有りました。マルチタスクでアプリを切り替えるときに勝手に再読み込みされることもしばしば。私は勝手に再読み込みされることで一度マクドナルドの無料クーポンを無駄にしてしまいました......(iPhone 11であれば問題なかったのですが)
ミドルレンジスマホの中では比較的ハイスペックであるとはいえども一つ一つの操作でハイエンドスマホにはないラグがあり、やはり細かいところでハイエンドには劣るなぁと身を持って感じました。スマートフォンはノンストレスであるべきと考えている方には、いくらGoogle純正のチューニングが施されているといってもPixel 4aは厳しいと思います。
バッテリー持ちは心もとない
YouTubeを2時間近く垂れ流し、Twitterを見つつLINEなどの返信をし、暇なときはブラウジングするという私の使い方では1日持つかどうか微妙という結果となりました。
途中のフラットなところは夜間使っていないときです。一晩で10%近くバッテリーが減るのは結構大きいと思います。
また、ご覧の通り朝に一度軽く充電しています。それでも24時間利用で10%しか残らず、充電無しで丸一日使うには不安が残ります。
1DayトリップでGPSを多用する場合や、ゲームをモリモリモリする場合はモバイルバッテリーは必須、そうじゃない人も充電環境は確保したほうがいいと思います。
Pixel 4aには新たにAIの学習により使用率の低いアプリは電源供給をコントロールして節電するAdaptive Battery(自動調整バッテリー)という機能が搭載されています。利用初期段階ですのでひょっとすると使っていくうちにバッテリー持ちが改善するかもしれません。追って報告します。
一方で、充電速度は悪くないです。付属の充電器利用で30分で44%、60分で79%、79分で満充電となります。爆速で充電できる中華スマホと比べると遅いものの、少し充電すれば安心できるところまで持っていけるのはいいですね。
Pixelの強みである「Googleらしさ」は英語で真価を発揮する
画像はPixel 4
Androidを作ったGoogle謹製のスマートフォンであるPixelシリーズは、ソフトウェアに強いGoogleらしさが詰まっているスマートフォンだといえます。
ではそのGoogleらしさって何?となりますよね。Pixel 4a含むPixel 4シリーズでは音声認識がそのGoogleらしさとなっています。
声を文字に変換するためには声をどう処理するかといった膨大なデータが必要です。そのため、声の処理はインターネットを通じてサーバーへ送られ、サーバー内で文字データに変換する必要があります。そういう事情もあるため、Google AssistantやSiri、Alexaといった音声認識アシスタントはインターネット接続が前提で、かなりタイムラグがあるしネット接続状況が悪いとデータが迷子になって返事がないと言ったこともしばしば起こります。
Pixelはその膨大な処理に必要なデータを数十MBに圧縮することに成功し、スマホのストレージに保存することでオフラインでも音声認識が可能になっています。これにより、音声データをサーバーへ転送するのではなく文字データを転送するだけでOKとなったため、Google Assistantがよりレスポンスが早いものとなっています。
残念なのが今のところこれが英語のみ対応となっていること。アップデートで日本語にも対応するとのことですが相当大変な作業ですので何年先になるかは不明です。
オフラインでも使える声の自動文字起こし機能(英語のみ)
右上に機内モードのマークがあるように、オフラインでも使えます。
先述のオフライン音声認識を利用して、Pixel 4aのレコーダーはオフラインでもリアルタイム文字起こしに対応しました。精度は素晴らしく、タイムラグも0.5秒もないほどで非常に素晴らしいです。また、文字データになるということであとからキーワード検索でヒットするようになります。
今の所英語のみ対応ですので使い所は限られていますが、英語学習などに活用できそうです。
何でも字幕がつく機能(英語のみ)
さらに、Pixel 4aからでる英語の音声を自動で聞き取り、字幕をつけてくれる機能もあります。
上のGIFはYouTubeの英語の動画に英語字幕をつけたものです。YouTubeには自動字幕があるため必要性を考えると微妙ですが、例えば自分が撮った動画に字幕がつくといった使い方もできます。
試しに簡単な自己紹介をしてみましたが1-2秒ほどタイムラグがあるようです。また、名前などの固有名詞は流石にきつそうでしたね。
例えば通話時やGoogle Meetsなどで海外の人とビデオ会議するときに、こっそりと字幕をつけるといった使い方もできそうですね!
もちろんこれも英語のみなので使い所は限られますが、かなり先進的な技術であることはおわかりいただけたでしょうか?
音楽認識機能(日本語対応済み)
Ed Sheeranのプレイリストを流していましたが全部認識してました。
音声認識とはまた違いますが、音楽の認識もしてくれます。
Pixel 4aはマイクを常に音にすることで周りで流れた音楽を認識し、ロック画面上でなんの音楽なのかを教えてくれます。また、聞き取った音楽の履歴をPixel 4aの中で保存してくれます。
例えば帰宅後に「あのお店のBGMなんだったんだろう...?」となったときに、時間をさかのぼってなんの音楽だったかを調べることができます。これはかなり便利な機能ですね。
ちなみに音楽検索機能はどの言語の音楽にも対応しています。やったね!
このように、Pixel 4aはGoogleらしく、ソフトウェアが充実しています。いっぽうで、どれも英語のみの対応となっており、現状日本ではあまり活用できないのも事実。しばらく使っていてPixelらしさ、Pixelの強みを感じることはあまりありませんでした。
なお、他にもGoogle Pixel独自のセールスポイントとして
- ピュアAndroidで無駄のないすっきりとした見た目
- 3年間のOSアップデート保障つき、上記機能の日本語対応もある?
と言った点もあります。また、他のGoogleの推しているポイントとして
- Google Assistantを利用したアプリ連携
- Google MapsのARナビゲーション
と言った点が挙げられていましたが、これらはPixel以外のAndroidスマートフォンでも利用できます。詳しくは公式のYouTube動画をご覧ください。
その他細かいポイント
いいところ①:おサイフケータイ対応
Pixel 4aはこの価格帯のスマートフォンでは珍しくおサイフケータイを搭載しています。
キャリアモデル以外でおサイフケータイがついているミドルレンジスマホといったらPixel 4aかOPPO Reno3 Aぐらいではないでしょうか。
おサイフケータイ必須の人はPixel 4aはいい選択肢になるでしょう。
ちなみにPixel 4aにはFeliCaマークはないです。FeliCaチップは中央左という使いやすくも使いにくくもない場所にあります。
いいところ②:ステレオスピーカーの質、3.5mmイヤホンジャックも健在
Pixel 4aはモノラルスピーカーが多いミドルレンジ帯の中でステレオスピーカーに対応しています。
下のスピーカーは残念ながら横を向いていて動画視聴時に手で抑えてしまうポジションにあるのですが、そこさえ気をつけていればOK。最大音量にすると若干音割れがあったものの全体的に音の広がりを感じるクリアな音質でオーディオを楽しむことができます。
また、Pixel 4aは3.5mmイヤホンジャックを搭載しています。イヤホン・ヘッドフォンに有線接続できるのはポイントが高いです。
いいところ③:美しい5.8インチ有機ELディスプレイ
Pixel 4aは5.8インチの有機ELディスプレイを搭載しています。
これがかなり良くて、真夏の太陽の下でもくっきりと見ることができます。色の発色もよく、鮮やかで美しい写真・映像を楽しむことができます。
パンチホールもあまり目立たず、4万円のスマートフォンにしては素晴らしいできだと思います。
いいところ④:爆速指紋認証
Pixel 4aの背面指紋認証は高精度、爆速でかなり好印象です。濡れた手でも問題なく反応したことには驚きました。
画面ロックだけでなくモバイル決済でもよく使うところですのでストレスがないのは最高です。
いいところ⑤:eSIM搭載
Pixel 4aはPixelシリーズ伝統のeSIM搭載機種となっています。
この価格帯でeSIMを搭載しているAndroidスマートフォンはRakuten Miniを除けばPixelが唯一無二です。
残念ながら日本ではeSIMがあまり普及していません。現状、eSIMはとても使いにくいですが、海外旅行ではインターネット上でSIMが契約できて非常に便利です。日本では第4勢力でeSIM対応の楽天モバイルが利用できますので、楽天モバイルのeSIM×メインSIMといった使い方もできるのもポイントですね。
よくないところ①:防水・ワイヤレス充電に非対応
Pixel 4aの欠点として有名なのが防水、ワイヤレス充電に非対応なところです。
必要な機能に絞ったPixelのaシリーズでこれらの機能が省かれってしまったのは残念です。特にワイヤレス充電使っていない人も多いですが、防水はあるのと無いのとでは大違い。簡易的な防水に対応してほしかったという気持ちはありますね。
一方で、SIMトレーをよく見るとゴムパッキンが付いています。ひょっとすると公式にはアナウンスされていないものの、簡易防水仕様なのかもしれませんね。
よくないところ②:ディスプレイの自動調整が雑
どのスマートフォンにも搭載されているディスプレイの明るさ自動調整機能ですが、これがかなり雑。暗い環境に行くと一気に画面が暗くなってしまい、スリープ直前の暗くなるやつかなと思ったら自動調整で暗くなっただけということが頻発します。
iPhone 11を使っていたときは全く気づかないレベルで自然に明るさが変わっていたのですが、PixelもiPhoneのようにもっとなめらかに調整できないのでしょうか?
個体差の影響もあるかもしれませんのでPixelオーナーの皆さんはどう感じているか、是非コメントください。
まとめ:最強のシンプルスマホ、ミドルレンジならこれ一択
Pixel 4aはまさにGoogleがスマートフォンに対する思いを載せたモデルだと思います。
背伸びしないシンプルで人に馴染むデザインでありスペックも必要十分。みんなが期待するカメラ性能はPixel 4レベルにして、ソフトウェアの作り込みもバッチリ。みんながスマートフォンに求めているものをしっかり抑えたうえで、これだけのものを42,900円という誰でも手が届くプライスで販売したのは非常に素晴らしいです。Pixel 4aは、ほしかったのはコレだ!と思わせてくれるような名機種だと思います。
直接的なライバルはやはりiPhone SEになると思います。方向性は違えどスマートフォン業界のに大巨頭でGAFA所属のAppleとGoogle。iPhone SEはAppleからでたターゲット層が同じスマートフォンとなっています。もちろんiOSとAndroidとプラットフォームが大きく異なりますし、それぞれのこころざす方向性も違います。各々にあったミドルレンジスマホを選ぶといいと思いますよ。(ちなみに私はPixel 4aのほうが多機能でワクワクするからPixel 4aのほうが好きです!)
また、9月末発表と噂のPixel 4a (5G)やPixel 5の忘れてはいけません。最低60,500円からと発表されていますので値段の点でコレまた大きくずれますが、5GだけでなくデュアルカメラとなったPixel 4a (5G)や新機能満載のPixel 5の発表を待ってから考えるのもありだと思います。
ただ、現状Pixel 4aがミドルレンジスマホの中で最強の選択肢であることは間違いなしですよ!
動画版もあります
YouTube上に動画版のPixel 4aのレビューをアップしています。
こちらは要点を簡単にまとめた簡易版となっていますのでよろしければこちらも一緒にご覧ください!
ナカヤマユウショウのコメント
Pixel 4aはミドルレンジスマホのベストバイ間違いなしです!
iPhone 12買おうかと思ってましたがPixel 5もいいかもと悩みつつあります......(笑)
お悩みのようですが、iPhone12もPixel5も買えばいいんですよ()
高々20万円です()