Google社の2019年フラッグシップ機であるPixel 4のUSB-Cデータ転送速度が遅いという調査結果が出ました。フラッグシップ機として他機種と戦っていくのにはなんとも残念な結果です。それではその調査の詳細を見ていきましょう。
その差は競合機種の2倍前後か
Android Authorityによって、以下8機種のスマートフォンのデータ転送速度比較テストが行われました。テストの内容は「10.8GBのmp4ファイルの読み出しと書き込みにかかる時間の計測」です。結果は以下のようになりました。
機種 | 読み出し(秒) | 書き込み(秒) |
Google Pixel | 92 | 82 |
Google Pixel 2 | 55 | 55 |
Google Pixel 3 | 107 | 135 |
Google Pixel 4 | 84 | 125 |
Huawei Mate 30 Pro | 35 | 67 |
Honor View 20 | 59 | 42 |
OnePlus 7T Pro | 40 | 77 |
Galaxy S10e | 63 | 61 |
USB-C 3.1を搭載しているにも関わらず、Pixel 4の読み書き速度は競合機種に比べ大きく劣っていることがわかります。また、意外なことに2017年に発売したPixel 2は読み・書きともに健闘しています。しかしPixel 2を除くと、Pixelシリーズは全体的にデータ転送速度が遅いという結果になりました。
データ転送速度改善はPixelの課題の一つ
今回の結果の原因としてまず考えらるのはUFS(Universal Flash Storage)の問題です。Pixel 4は一つ世代の前のUFS2.1が使われているからです。(競合はUFS 3.0) しかし、調査結果で良い結果を出したPixel 2も同じUFS 2.1なのでこの考えは除外されます。
次に考えられるのはチップセットです。しかし、こちらもOnePlus 7T ProがSnapdragon 855+でPixel 4のSnapdragon 855より少し上回っていますが、大きな原因とは考えにくいです。
残りは相性問題くらいしか考えられませんが、ともかくこの結果があることは事実です。Googleは早急にこの原因を突きとめて解決する必要があるでしょう。Googleは数か月以内にPixel 4の廉価版であるPixel 4aを発売予定です。Pixel 4aではこの問題が少しでも解決していることを願いたいものです。
ピクセルは元々ハードウェアよりもソフトウェア重視だから