Pixel 4のカメラは着実に進化。新機能を丁寧に解説します

先日、GoogleよりPixel 4が正式に発表されましたね。SoCがSnapdragon 845からSnapdragon 855と最新のものになり、ディスプレイは90Hzに進化。さらにはMotion Senseというモーションジェスチャー機能も加わりました。

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そんなPixel 4ですが、やはり気になるのはカメラ機能でしょう。Pixelシリーズはいままでシングルカメラでしたが、Googleお得意のソフトウェアが威力を発揮していました。Pixel 3のカメラは評価が高く、DxO Markで100点を獲得しています。

先日発売されたPixel 4は初のデュアルレンズ(メインカメラ)を搭載し、いよいよハードウェア、ソフトウェアともに最強になったように思われます。実際、Pixel 4のカメラはどう進化したのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

進化点①:Pixel初の望遠レンズ搭載

一番気になる機能はやはり望遠レンズを搭載したことでしょう。

Pixel 3は12.2MPの画素ピッチ1.4μmセンサーに、28mm相当のF1.8レンズのシングルカメラでした。

これが、Pixel 4では、メインカメラのレンズがが27mm相当と少し広角になり、F1.7に進化した上、望遠カメラが搭載されました。

望遠カメラは16MPで画素ピッチ1.0μmセンサーに、44mm相当のF2.4レンズです。なお、光学式・電子式手ブレ補正は搭載されていますが、デュアルピクセル位相差検出式オートフォーカスは搭載されていません。

スペックを見てみると目新しいところは無く、望遠レンズは2倍にも満たないものである上、画素ピッチが他社スマホよりも小さく、正直優れているとは言えません。しかし、Pixelの真骨頂はソフトウェアにあります。

Night Sight(ナイトモード)の進化

Pixel 3には優秀なナイトモード、Night Sightが搭載されていました。Pixel 4ではこのNight Sightが進化しました。

今までのNight Sightは長くても数秒の露光を複数枚撮影し、手ブレを補正しつつ明るくて色彩豊かな写真を生成していました。そこに新たに天体撮影モードが加わりました。

Pixel 4で撮影された写真(Googleより)

天体撮影モードでは最大4分間の間に15枚の写真を撮影し、HDR合成をします。月明かりに照らされた地面と星空のバランスも最適化され、美しい星景写真が撮影できるようです。

長時間露光が必要になるため、三脚がほぼ必須ではありますが、スマートフォンで星空が撮れるようになったのは素晴らしい技術進化です。

Super Rez Zoomの進化

ズーム写真の例(Googleより)

Pixel 4は複数枚写真を同時に撮影することで解像度をアップする機能、「Super Rez Zoom」を搭載しています。

この機能、Pixel 3にも搭載されており、シングルカメラであるPixel 3でもある程度ズームができるというアピールポイントでしたが、今回は望遠カメラでSuper Rez Zoomを利用することでよりズームできるようになりました。

仕組みについてはPixel 3のカメラ性能解説記事より引用します。

一枚の撮影の時に何枚かピクセルを半分ずらした画像をとっておき、ずらした量、そしてピクセルから得られた色データをフーリエ解析にかけることで、一つのピクセルからより多くの画像データが得られ、より高解像度になります。

Urban Cafeteriaより

丸を一つのピクセルだとすると、右のようにして何枚かずらして撮ることで、丸の間の画像情報を得てしまおうという仕組みになっています。

Motion Modeの追加

Motion Modeでは高速に動く被写体を自動認識し、シャッタースピードを高速にすることでブレのない写真を撮影できる機能です。

これによりスポーツ写真、舞台上でのダンスなどの鮮明に捉えることができるようになります。

しかし、おそらく仕組み上Night SightやSuper Rez Zoom、HDRといった他の機能と併用できないこと、そしてそもそも望遠44mmなので高速の被写体を捉えるシーンが有るのかという問題はあります。

Live HDR+の追加

Pixel 4では新たにLive HDR+なる機能が追加されました。

この機能は、カメラアプリでプレビューしているときに露光の異なる9枚の写真を常に取得し、HDR合成をした映像をリアルタイムで表示します。また、どのぐらいHDRを強くするかなどのパラメーターを調整することができるようです。

これにより、写真撮影時にイメージを固めてから撮影できるだけでなく、HDRの動画撮影もできるようになります。

想像するだけでも莫大な画像処理能力が必要なこの機能。SoCやRAMの進化、そしてGoogleの専用画像処理チップ「neural core」によって為せる技となっています。


以上、Pixel 4の進化したカメラ機能でした。

Pixel 3の時ほどの衝撃はありませんでしたが、それでも着実な進化をしていることがわかります。

Pixel 4は前機種のPixel 3より安い価格設定となっています。64GBモデルが89,980円、128GBモデルが103,950円、Pixel 4 XLは64GBモデルが116,600円、128GBモデルが128,700円で、現在Googleオンラインストアとソフトバンクより予約購入を受付中です。

つい先日発表された、Google製スマートフォンPixelの四代目となるPixel 4 / 4 XL。そのPixelの特徴の一つに、...

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Writer

ナカヤマユウショウ
2013年にMNPを知ってからスマホオタクになった理系大学生。telektlistでは珍しいiOS派。 最近顔出しでYouTubeはじめました。 Twitter: @yushonakayama Instagram: @yushonakayama

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