今年の2月下旬にスペインのバルセロナ開催された世界最大のモバイル機器の展示会、MWC2019ですが、盛況のうちに終わりました。
会場では折りたたみスマホや5Gスマホ、いろんな新機種が発表されました。そこで、2019年に発表された新型スマートフォンの中で先進的な注目機種を何個かピックアップして紹介します。
目次
折りたたみスマホ
まずはあの話題の折りたたみスマホです。MWC2019ではSamsungとHuaweiの折りたたみスマホが話題になりましたね。
Galaxy Fold
まずはGalaxyのほうから。
Galaxy Foldは内側に折りたためるタイプのスマートフォンです。折りたたんだあとのディスプレイサイズは4.6インチとiPhone6相当のサイズ感になります。
そんなコンパクトな筐体で7インチ級のタブレットにもなり、それでいてSoCやカメラはSamsung最高峰のスペックというバケモノ変態スマホになっています。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 7.3インチ, 1536 x 2152, 有機ELディスプレイ, 414ppi |
サイズ | - x - x -mm, -g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Qualcomm Snapdragon 855 |
CPU | Kryo 485 8コア, 2.84 GHz |
メモリ(RAM) | 12GB |
ストレージ | 512GB, sd_card microSDスロット無し |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 12 + 12 + 16MP, F値/, トリプルカメラ, OIS(光学手ぶれ補正), LEDフラッシュ, 2x光学ズーム |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front 10 + 8MP, カバーカメラ10MP, F値/1.9 |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス |
機能 | 防水 非対応, イヤホンジャック なし |
その他特徴 | 急速充電 |
バッテリー | battery_charging_full3.1, Type-C 1.0, 4380mAh |
欠点は折りたたんだときの厚み1.7cmでかなり厚いとか、折りたたみの耐久性とかもありますが、一番大きいのはその価格です。22万円からという価格設定はフラッグシップスマホが2台またはスマホとタブレット1台ずつに相当します。スマホとタブレットを1台にまとめられるメリットは大きいけれども、1つの端末にそれだけ投資ができるかどうか、という所ですね。
とはいえGalaxy FoldはSamsungの意欲作です。ぜひ触ってみたい機種ですね。
Huawei Mate X
Galaxyと同時にHuaweiからはMate Xが発表されました。
Mate Xはディスプレイを山折りに折りたたむことで筐体をコンパクトにすることができる折りたたみ式スマホです。
こちらもGalaxy Fold同様に、Huaweiの最高峰のスペックになっています。また、デザインもかなり洗練されたモデルになっています。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 8.0インチ, 2200 x 2480, 有機ELディスプレイ, 414ppi |
サイズ | 161.3 x 78.3(展開時146.2) x 11(展開時5.4)mm, 295g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Hisilicon Kirin 980 |
CPU | Cortex-A76(2.6GHz) x2 & Cortex-A55(1.92GHz) x4 & Cortex-A55 x4 8コア, 2.6 GHz |
メモリ(RAM) | 8GB |
ストレージ | 512GB, sd_card microSD最大256GBまでSIM2スロットを使用 |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 40 + 16 + 8 + TOFMP, F値/1.8, デュアルトーンLEDフラッシュ, PDAF, クアトロカメラ |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front -MP, 前面カメラ無し |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 気圧センサ |
機能 | 防水 非対応, イヤホンジャック なし |
その他特徴 | Huawei SuperCharge(55W) |
バッテリー | battery_charging_full3.1, Type-C 1.0, 4500mAh |
Mate XはGalaxy Foldよりも薄く、デザイン性が優れています。しかし、それと同時に価格もさらに高くなっています。Mate Xは29万円からとなっており、価格がインフレしててあまり値段差を感じませんが、Galaxy Foldよりも7万円も、つまり高価なスマホもしくはiPad1台分も高くなっています。
いくらスマホとタブレットを1台にまとめられるといえども30万も投資するのはHuawei信者にも厳しそうです。逆に言えば、保有していれば間違いなく注目の的になるでしょう。
2モデルを詳細に比較した記事です。良ければこちらもご覧ください。
5Gスマホ
折りたたみ式スマホと一緒に話題になったのは5Gスマホです。
2019に入り5Gスマホがたくさん発表され、いよいよ5Gの実用化が進んでいることが実感できます。
Mi MIX 3 5G
まずはXiaomiのスライド式スマホであるMi MIX 3の5G版です。
Mi MIX 3はXiaomi初のスライド式スマホで、完全フルディスプレイを実現したモデルになっています。かねてから予告されていた通り、MIX 3についに5G版が投入されます。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 6.39インチ, 1080 x 2340, 有機ELディスプレイ, 403ppi |
サイズ | 157.9 x 74.7 x 9.4mm, -g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Qualcomm Snapdragon 855 |
CPU | Kryo 485 8コア, 2.84 GHz |
メモリ(RAM) | 6GB |
ストレージ | 64GB / 128GB, sd_card microSDスロット無し |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 12 + 12MP, F値/1.8, デュアルカメラ, OIS(光学手ぶれ補正), LEDフラッシュ |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front 24 + 2MP, F値/CMOS: IMX576, センサーサイズ: 1/2.8インチ, ピクセルサイズ: 0.9µm, 前面デュアルカメラ |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 顔認証ロック |
機能 | 防水 非対応, イヤホンジャック なし |
その他特徴 | Quick Charge 4.0+, Qiワイヤレス充電 |
バッテリー | battery_charging_fullType-C 1.0, 3800mAh |
Mi MIX 3 5Gは5Gに対応したSnapdragon 855を搭載しています。スペックは通常版のMi MIX 3よりも少しだけ良くなりました。
また、各社発表した5Gスマホはもれなくすべて10万円超えのプレミアムモデルという中、Mi MIX 3 5Gは600ユーロ(7.5万円)と、かなり安い価格に抑えられています。さすがはXiaomiです。
Xiaomiにしては高価格帯のスマホになりますが、手軽に5Gを試してみたい方にはいいのではないでしょうか。
Mi MIX 3 5Gはヨーロッパで3(Three)、Orange、Vodafoneなどと協力して5G端末を販売するようです。
※日本ではまだ5Gはサービス開始されていません。
Galaxy S10 5G
Galaxy Foldが目立ちすぎてあまり話題になっていませんが、韓国のSmasungからも5Gスマホが発表されています。それがGalaxy S10 5Gです。
Galaxy S10 5Gはその名の通り、Galaxy S10の5G版で、韓国国内で発売されます。その後、アメリカでVerizon, AT&Tなどからも発売されることが決まっています。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 6.7インチ, 1440 x 3040, 有機ELディスプレイ, 502ppi |
サイズ | 162.6 x 77.1 x 7.9mm, 198g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Samsung Exynos 9820 Snapdragon 855 |
CPU | Mongoose M4 x2 & Cortex-A75 x2 & Cortex-A55 x4 - Exynos 9820 Kryo 485(2.84GHz) x1 & Kryo 485(2.42GHz) x3 & Kryo 485(1.8GHz) x4 - Snapdragon 855 8コア, 2.8 GHz |
メモリ(RAM) | 8GB |
ストレージ | 256GB, sd_card microSDスロット無し |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 12 + 12 + 16 + TOFMP, F値/1.5 - 2.4, OIS(光学手ぶれ補正), LEDフラッシュ, 2x光学ズーム, クアッドカメラ |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front 10 + TOFMP, F値/1.9 |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 顔認証ロック, 画面内指紋認証センサ, 心拍数センサ, SpO2センサ |
機能 | 防水 IPX 8, 水面下での使用が可能, イヤホンジャック あり |
その他特徴 | Bixby, Samsung Pay, Samsung Dex対応 |
バッテリー | battery_charging_full3.1, Type-C 1.0, 4500mAh |
Galaxy S10 5GはGalaxy S10シリーズ最上位モデルです。Mi MIX 3 5G同様にSnapdragon 855を搭載し、5Gに対応します。Galaxy S10との大きな違いはカメラです。S10は広角・標準・望遠のトリプルカメラであるのに対して、S10 5Gはそれに深度測定用のカメラを加えた4眼になります。
インカメラもデュアルカメラなので、カメラの数は6個となります。これはGalaxy Foldと同じカメラ数であり、かなりカメラにこだわっていることがわかります。
また、バッテリー容量も増加しています。S10+が4100mAhに対して、S10 5Gは4500mAhとなっています。5G通信はかなりバッテリーを食うのでそれを見越しての容量でしょうか。
ちなみにSamsungによると、Galaxy Foldにも5G版が投入される模様です。
【番外編】Motolora 5G Mods
スマホではありませんが、Motoloraから5G関係で面白いものが出たので一緒に紹介しておきます。
Motolora 5G Modsは、Motolora Zシリーズにカメラやバッテリー、音響などを後付けすることができるMoto Modsの一種です。
5G Modsをスマホに接続することで、なんと今まで使っていたスマートフォンで5G通信をすることができます。
ただ、このMotolora 5G Modsは、いままでのZシリーズには対応しておらず、同時に発表されたMoto Z3のVerizon版のみに対応しているようです。
さらに、写真を見る限りかなり厚みがあることがわかります。後付けできるギミックはかなりそそられますが、スマートさにかけるような印象も受けます。
変態スマホ編
Nokia 9 PureView
蓮コラのような見た目の5眼カメラとして話題になったNokia 9 PureViewですが、MWC2019でついに正式発表されました。
見た目からもわかるように、Nokia 9 PureViewはカメラ性能に特化したスマホです。当機種で撮影された写真が凄いことは当サイトでも紹介したとおりです。
5つのカメラはすべてZEISSレンズで、1200万画素、F1.8です。カラーカメラが2つ、モノクロカメラが3つという構成で、ボケの調整もできますが、それ以上にダイナミックレンジが広いカメラに仕上がっていることが推しです。
基本スペック | |
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ディスプレイ | 5.9インチ, 1440 x 2960, 有機ELディスプレイ, 558ppi |
サイズ | 155 x 75 x 7.9mm, 172g |
システム | |
OS | Android 9.0 (Pie) |
Soc | Qualcomm Snapdragon 845 |
CPU | Kryo 385 Gold x4 & Kryo 385 Silver x4 8コア, 2.8 GHz |
メモリ(RAM) | 6GB |
ストレージ | 128GB, sd_card microSD最大512GBまでSIM2スロットを使用 |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 12MP, F値/1.8, デュアルトーンLEDフラッシュ, Pureview5カメラ、1深度センサ |
メインカメラ特徴 | camera |
前面カメラ | camera_front 20MP |
センサ類 | 指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス, 顔認証ロック, 画面内指紋センサ |
機能 | 防水 IPX 8, 水面下での使用が可能, イヤホンジャック 無し |
その他特徴 | Qiワイヤレス充電 |
バッテリー | battery_charging_full3.1, Type-C 1.0, 4150mAh |
スペックも良く、Snapdragon 845にRAM/ROMが6GB/128GB、そしてバッテリーは4150mAhとフラッグシップ級です。それでいて価格は77000円なのでかなりコスパがいいモデルでしょう。
以上、5つの注目機種を紹介しました。2019年にはこれ以外にも様々な魅力的なスマホが発表されるでしょう。
変態スマホは良いね