MediaTekが同社製SoCを他のメーカーがカスタマイズできるプログラム、Dimensity 5G Open Resource Architectureを発表しました。スマホ向け市場で勢いに乗るMediaTekですが、本プログラムによりその流れが加速するかもしれません。
MediaTek製SoCを自由にカスタマイズ可能に
Dimensity 5G Open Resource Architectureを簡単に説明すると、MediaTek製SoCを他のスマホメーカーがカスタマイズできるようになる取り組みです。
多くのスマホメーカーがMediaTekやQualcommといったチップメーカーからチップを供給している一方、AppleやSamsung、HUAWEIといった一部のメーカーはSoCを自社開発しています。とくにAppleはソフトウェアとハードウェアの両方を自社開発し、最適化することでチップの性能を最大限に引き出しています。
SoCの自社開発には多大なコストがかかるため、小規模なメーカーには厳しいという現実があります。実際、SoCを自社開発しているのは巨大メーカーばかりです。
今回のDimensity 5G Open Resource Architectureを活用することで、スマホメーカー各社はMediaTek製SoCをあたかも自社開発SoCのように自在にカスタマイズできるようになります具体的にはISPをカメラセンサーに合わせてチューニングしたり、CPUやGPUをソフトウェアに合わせて調整し、パフォーマンスや電力効率を向上させたりすることが可能です。
最近スマホメーカーによるカスタムSoC開発の動きは活発化しており、GoogleはPixel 6シリーズにサムスンと共同開発したSoCを搭載予定です。
MediaTekによると、本プログラムを利用したスマホは2021年7月から発売される予定です。近年、スマホ向けSoC市場でトップシェアを誇るMediaTekですが、この取り組みが支持されればさらにシェアを伸ばすかもしれませんね。
Source: MediaTek, digitrends, news18
これ応用してカスタムROMに使えたりしないのかな?