中国メディアによると、Huaweiは今年後半にTSMCの7nm+プロセスで製造されたKirin 985チップを発表するようです。
予定通りに進めばHuawei Mate 30は今年の第3四半期に登場し、EUV(Extreme Ultra-Violet=極端紫外線放射)リソグラフィで製造されるKirin 985を搭載した、最初のスマートフォンになります。
EUVリソグラフィで製造されるKirin 985
光を用いて回路パターンを半導体ウエハ上に転写する技術を、リソグラフィといいます。
EUVリソグラフィとは、極端紫外線と呼ばれる非常に短い波長(13.5 nm)の光を用いるリソグラフィ技術で、従来より微細な加工が可能になります。
Kirin 985は、EUVリソグラフィで製造される最初のチップになります。
製造を手掛けるのはTSMC
半導体を製造する工場のことをファウンドリといいます。
Mate 30に搭載予定のKirin 985の開発はHiSiliconが手掛けていますが、製造は台湾のファウンドリであるTSMCが行っています。
昨年世界で初めて7nmプロセスで製造されたチップであるAppleのA12 Bionicや、そのライバルとなるHiSiliconのKirin 980も、いずれも製造はTSMCです。
TSMCはファウンドリでは最大手です。世界に先駆けて、EUVリソグラフィを量産ラインに導入すると発表したことで知られています。
TSMCはかねてより、2019年第2四半期(4~6月)から、EUVリソグラフィでの半導体の量産をはじめると公表しています。
初の7nm+世代
TSMCは、将来的にEUVを5nmノードのリソグラフィに利用することを想定しています。
Kirin 985はKirin 980と同じ7nm世代ですが、EUVを用いた改良版の“7nm+”になり、トランジスタ密度が20%向上すると期待されています。
また、Kirin 985では処理能力が向上するだけでなく、5Gモデムが内蔵されます。
Kirin 985のMate 30はいつ登場する?
Huaweiのロードマップでは、Kirin 985の発表時期は2019年の第3四半期とされています。
例年10月中旬には、HuaweiのフラッグシップモデルであるMateシリーズが発表されます。
予定通りに進めば、今年10月に発表されるMate 30シリーズに、世界初のEUVリソグラフィで製造された7nm+のKirin 985が搭載される見込みです。
Source:sohu
A13もまだ7nmプロセスの噂だから5nmは2020年のKirin990・A14で実装かな