JDIが債務超過に転落。日の丸液晶どうなる?

経営再建中であるJDI(Japan Display Inc.)が2019年第1四半期の業績を発表しました。報告によると、純損益が過去最悪の832億円の赤字であり、その影響で772億円の債務超過に陥りました。中国系のファンドから金融支援を受け始めようとしているさなか、先行きが不透明になりつつあります。

JDIとは?

JDIはJapan Display Inc.の略で、ソニー・東芝・日立製作所の中小液晶ディスプレイ事業を統合した会社である。日の丸液晶メーカーとして事業を展開している。

事実上の国策企業でしたが、2017年まで赤字が続き、中台企業連合からの支援を受けることで合意。現在はApple等のスマホメーカーに液晶ディスプレイ、有機ELを販売している。

ここ数年、スマートフォンのディスプレイで有機EL採用機種が増えてきました。近頃はスマートフォンにとどまらず、テレビやパソコンにも普及...

大赤字の理由は?

LCD搭載だと思われるiPhone XR2

これほどの大損失が起きたのは主に2つの原因があります。一つ目には売上高の60%ほどを占める主要取引先であるAppleのiPhoneの販売台数減少が主な理由で、売上高が12.5%減少(904億円分)したことが挙げられます。

JDIはAppleにiPhone向けLDC(液晶ディスプレイ)を販売しています。液晶搭載のiPhone XRの販売台数は決して悪くはないのですが、それでもiPhone 8、iPhone 8 Plusをあわせた販売台数には40%ほど劣ります。また、Appleの主力はiPhone XSやiPhone XといったOLED(有機EL)搭載機種であり、今後ディスプレイをOLEDに統一する予定となっています。液晶ディスプレイを得意とするJDIにとっては向かい風となっています。

2つ目としては石川県にある白山工場の操業停止が挙げられます。もともとJDIはLCDの需要を読み間違え、LCDのに対して過剰な投資を行った結果資金繰りに苦しんでいました。2019年に入り、LCDの需要低迷を受けて、国内にある5つの工場のうちLCDを生産していた白山工場の操業を停止しました。それに伴い、516億円の特別損失が計上されたことにより、大きな赤字となりました。

JDIに投資する予定の中国香港企業連合との会見は中止に

JDIは中国の投資ファンドである嘉実基金管理グループ、香港の投資ファンドであるオアシスマネジメント、日本のINCJ(産業革新投資機構)より支援を受ける予定ですが、9日には中国香港企業連合との共同記者会見が中止となりました。なお、共同記者会見では投資の狙い、再建に向けた企業連合の考えを発表する予定でした。

JDIによりますと、会見中止は健康上の理由より担当者が来日できなかったためであるそうです。

JDI復活への道筋は?

嘉実基金管理グループ、オアシスマネジメントからは10月末までに500億円、最大800億円の投資が受けられる予定ですが、その資金の出どころに関してはまだ未定です。8月中に投資受け入れを決定する臨時株主総会が開かれる予定でしたが、それも9/27に延期となりました。

9月にはAppleの新製品が発表される予定です。正念場である今、JDIは一刻も早く債務超過を解消し、構造改革を成し遂げ、そのうえで主要顧客であるApple向けLCDの部品調達・生産に集中する必要があります。

幸いなことにAppleはJDI再建には積極的であり、中国香港企業連合経由で1億ドルの支援をすることを決定しています。JDIは速やかに支援をしてくれる企業、株主、顧客との関係を整理し、次なる一手を打ち出さなければいけない状況です。

Source : JDI

フォローする

Writer

Mo
2013年にMNPを知ってからスマホオタクになった理系学生。 telektlistでは珍しいiOS派。最近iPhone 11を購入してテンションが高い。 写真が趣味なのでカメラ関係の記事もバンバン書きます!

関連記事

関連記事

 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します