iPhoneのカメラはiPhone 6 Plusより光学式手ブレ補正(OIS)を搭載しています。
当初、光学式手ブレ補正はサイズの大きいモデルのみの搭載でしたが、現行のiPhone 11シリーズではすべての広角レンズ、Proの望遠レンズにも光学式手ブレ補正が搭載されるようになりました(超広角レンズには非搭載)。
そんな中、iPhone 12の上位モデル2機種が光学式手ブレ補正に加え、センサーシフト式手ブレ補正にも対応することがリークされました。
この記事ではセンサーシフト式手ブレ補正とは何なのかということについて解説します。「センサーシフト式手ブレ補正って何?」「光学式手ブレ補正とは何が違うの?」という疑問を解消できたら幸いです。
センサーシフト式手ブレ補正とは?
光学式手ブレ補正はカメラのレンズユニットを手ブレの逆方向に動かして補正する方法です。一方で、センサーシフト式手ブレ補正はイメージセンサーユニットを手ブレの逆方向に動かして補正する方法です。
もともとはどんなレンズでも手ブレ補正が利用できるようにするための技術であり、レンズ交換式の一眼カメラで発展した技術です。
光学式手ブレ補正との特性の違い
Panasonicより。O.I.S→光学式手ブレ補正、B.I.S.→センサーシフト式手ブレ補正
光学式手ブレ補正はどのレンズでも一定の効果が得られます。その一方で、センサーシフト式手ブレ補正は望遠レンズであると移動量が大きくなるため効果が発揮されにくいですが、広角、超広角域では絶大な威力を発揮します。
ピッチ・ヨーのブレ。光学式手ブレ補正が強い
X・Yのブレ。センサーシフト式手ブレ補正が強い
また、光学式手ブレ補正はその仕組み上、望遠レンズで起きやすい上下左右の回転ブレ(ピッチ・ヨー)に強い一方で、センサーシフト式手ブレ補正は広角、近域撮影で起きやすい上下左右の並進ブレ(X・Y)、そしてカメラ本体の回転ブレ(ロール)に強いです。
デュアル手ブレ補正が実現か
こういった特性があるので、広角と望遠で手ブレ補正の方式を切り変えたり、光学式手ブレ補正とセンサーシフト式手ブレ補正を組み合わせる「デュアル手ブレ補正」を組み込むことでより強力な手ブレ補正を実現することができます。
デュアル手ブレ補正は一部の一眼カメラではすでに実現されており、揺れの多い動画撮影で進化を発揮しています。
iPhone 12の上位機種では、より強化された手ブレ補正で動画がよりなめらかになり、ナイトモードが強化されることが期待されます。
iPhone 12の上位機種に搭載されるセンサーシフト式手ブレ補正搭載CMOSはソニーが製造、モーターはApple自身の製造となる予定です。
コメント
※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します