2020年の2月にGalaxy S20シリーズが正式発表され、約1年が経った1月14日にGalaxy S21シリーズが新たに登場しました。S21シリーズはS20同様に3モデル構成となりました:
今回発表のGalaxy S21シリーズはこれまでと比べて何がすごく何がダメなのか、サムスンマニアである筆者の視点で振り返りをしていきます。
https://telektlist.com/galaxy-s21-sereis-officially-announced/
目次
何がすごいか
①エッジディスプレイからフラットディスプレイへ (Ultraを除く)- クセをなくして万人受けを狙ったか
Galaxy S6シリーズでエッジディスプレイの本格採用に動いたサムスン。そこからGalaxy S8シリーズでエッジディスプレイに一本化し、この流れはS20シリーズまで続きました。サムスンのフラッグシップでエッジディスプレイは体験できなくなったかと誰もが思ったこのタイミングで、一転してフラットディスプレイが採用されました。Ultraはエッジディスプレイを採用していますが、それでも曲率は従来よりかなり控えめになっています。
エッジディスプレイには以下のようなデメリットがあります。
- ゲーミングではエッジディスプレイは誤タッチの原因にもなるため、多くのゲーミングスマホにはフラットディスプレイが採用されている(iQOOなどを除く)。
- カバーをつけても側面のエッジ部分はだけは守ることができないという問題点もあり、落とした時にエッジ部分から衝撃を受けて割れるという事例も珍しくない(当然ながらサムスンDisplayなどディスプレイメーカー各社はエッジ部分に別素材を使うなど対策はしている)。
- 修理費用(正規・非正規品問わず)が高くなりやすい。
- 液晶フィルムの貼り付けが難しい(対策済みの製品も今は増えた)。
- ケースの素材によってはエッジ部分に上手くフィットしない。
AppleのiPhoneシリーズは常にフラットディスプレイを採用していますが、iPhoneシリーズは業界でトップレベルのシェアを守り続けています。エッジディスプレイの採用は必ずしも必要ではなく、むしろ万人受けのためにはマイナスとなる可能性すらあります。
Galaxy S21シリーズでフラットディスプレイを採用したのは、エッジディスプレイ搭載機種も多く使ってきた筆者からすると良い変化だったと感じます。また、ベゼルも四面で厚みがとても薄いかつほぼ均等に仕上げられているのにも驚かされました。
②軽さは維持してきた - 意外と知らないGalaxy Sの強み
Galaxy Sシリーズですが、他メーカーの製品に比べて本体重量が抑えられていることは意外と知られていません。Galaxy S21シリーズで最も小さいサイズのGalaxy S21は167-171gです。6.7インチと大きいディスプレイを搭載するGalaxy S21+は200-200gにまでなります。
前代のGalaxy S20は163g、Galaxy S20+は186gでした。どちらも重量アップしていますが、Galaxy S21+は10g以上増えたことになります。が、Galaxy S21シリーズも、そのディスプレイサイズに対して全体の重量を抑え目に維持できています。
③価格は800ドルから - S20シリーズより安めに
Galaxy S21シリーズはGalaxy S21の最小構成の8GB・128GBモデル(Snapdragon 888)がアメリカで800ドル(約83,000円)からという価格設定になっています。
Galaxy S10シリーズではGalaxy S10が749ドル、Galaxy S20シリーズはGalaxy S20 5Gが999ドルとなっていました。Galaxy S21シリーズになってスタート価格が安くなっているのは間違いありません。Galaxy S20 FEシリーズの価格設定ほどの衝撃はありませんが、iPhoneとも競争はできると感じます。
④ファントムブラック(Phantom Black)は大人っぽさを求めるユーザーにおすすめ
今回登場したカラーラインアップで注目を浴びているのがファントムブラックというものです。ツヤ消しのマット調バックパネルによって反射を抑えた高級感のあるブラックカラーが特徴となっています。これまでのGalaxy Sシリーズにはないマット系のカラーリングは、大人っぽさをスマホに求めるユーザーから人気になるでしょう。
⑤Sペンにも対応(Ultra)
Sペンといえば、Galaxy NoteやGalaxy Tabシリーズの印象が強いでしょう。スタイラスペンの先駆者であったサムスンのノウハウがつまったあのSペンが、ついにGalaxy S21 Ultra向けにも登場をしました。
Bluetoothを利用したカメラシャッター機能などは使えませんが、メモに利用したり、写真の編集、創作活動などのシーンで活躍するのがGalaxy S21 Ultra向けのSペンです。別売りとなっており、Sペン本体とそれが収納できるようにデザインされたカバーのセットで販売されます。
何がダメか
①microSDには非対応 - 「何やってんだサムスン」
Galaxy S21シリーズは全てのモデルでmicroSDに非対応となっていることが話題となりました。iPhoneではなくmicroSDカードが使えないAndroidスマホを選ぶことに理由があるのかと問いかけたくなるような衝撃を受けました。
モデル | 構成1(RAM・ROM) | 構成2 | 構成3 |
Galaxy S21 | 8GB・128GB | 8GB・256GB | |
Galaxy S21+ | 8GB・128GB | 8GB・256GB | |
Galaxy S21 Ultra | 12GB・128GB | 12GB・256GB | 16GB・512GB |
Galaxy S21の各シリーズの最小構成モデルは内蔵ストレージが128GBとなっています。最近ではミッドレンジモデルでも128GBの内蔵ストレージを搭載するものが増えましたが、microSD非対応で128GBという容量は多いとは言えません。デジタルコンテンツも爆増している現在、ストレージ容量への余裕は必要になっているはずです。
サムスンはMicrosoftのOneDriveというクラウドストレージの利用を促したいという狙いがあると筆者は予想します。事実、One UIおよびサムスンのGalaxyスマホはOneDriveと直接同期ができるようになっており、Microsoft系とはかなり相性が良いです。
②WQHD+はいずこへ - WQHD+からFHD+へ
モデル | 解像度 | ディスプレイサイズ | アスペクト比 | 120Hzリフレッシュレート |
Galaxy S21 | 1080 x 2400(FHD+) | 6.2 | 20:9 | 〇 |
Galaxy S21+ | 1080 x 2400 | 6.7 | 20:9 | 〇 |
Galaxy S21 Ultra | 1440 x 3200(WQHD+) | 6.8 | 20:9 | 〇 |
Galaxy S20 | 1440 x 3200 | 6.2 | 20:9 | 〇 |
Galaxy S20+ | 1440 x 3200 | 6.7 | 20:9 | 〇 |
Galaxy S20 Ultra 5G | 1440 x 3200 | 6.9 | 20:9 | 〇 |
Galaxy SやGalaxy Noteの最新機種は画面解像度をHD+とFHD+、WQHD+の三種類から設定で切り替えができるようになっています。Galaxy S21シリーズでは、Galaxy S21 UltraのみがWQHD+解像度となっているのが非常に残念な点でした。Galaxy S21 Ultraは他二つが48-120Hzの自動可変リフレッシュレート幅を持つのに対し、さらに広い10-120Hzの調整幅を抱えている点でも優れています。
WQHD+はバッテリーの消費にも影響が出るため、FHD+を通常設定にするユーザーが多いと予想できますが、FHD+とWQHD+では人間の目視でも良さの違いが分かるものでした。Galaxy S21のスタンダードモデル二機種がFHD+ディスプレイ採用というのはマイナスです。ただ、筆者もほとんどのシーンでFHD+に設定していました。
③バッテリー周りは進歩なし - 「25W充電止まり」
Galaxy S20シリーズになってケーブル充電は25Wに対応するアップグレードを見せたサムスン。一方でワイヤレス充電は15Wという数字でGalaxy S10シリーズ世代から止まっています。
Galaxy S21シリーズは全モデルでケーブル充電が25W、ワイヤレス充電が15WというGalaxy S20シリーズと全く同じ仕様でした。バッテリー容量も各モデル、前代から変化しておらず、バッテリー周りのアップデートは一切ありませんでした。
サムスンマニアとして、今回のGalaxy S21シリーズの発表に「ワクワク」を大きく感じることはできませんでした。Galaxy Sシリーズは毎回、新作が登場すると新品と中古の相場が大きく変化します。Galaxy S20シリーズが当然安くなるのはもちろん、まだ登場して間もないGalaxy S20 FEシリーズの価格にも変化が起き、求めやすくなるでしょう。
2021年の今、Galaxy S20シリーズに手を出してみるのも全く間違った判断ではないと言えます。
S20ってWQHDと120Hzの両立できたっけ?Note20 Ultraは両立出来なかったんだよね
両立出来ないだったら個人的にFHD解像度でいいと思う(´・ω・`)
あとUltraのネイビーカラーめちゃくちゃカッコいいからそっちほしいわ、カメラ周りがカーボン柄ってのがくすぐられる
オンラインストア限定なのが残念…
あとMicroSDはやっぱ欲しいよね(*σ・ω・。)σ