Oppo Reno 10x Zoom
スマホ選びにおいて外せない条件であるカメラスペック。近年ではデュアルカメラは当たり前、機種によっては4眼カメラを搭載するHuawei P30 Proや10倍ズームのOppo Reno 10x Zoomなども登場しています。
そもそもなぜカメラの数が増えているのか、といえば当然ながら「画質のいい、キレイな写真が撮りたいから」ですよね。
では単純にカメラの数と画質は比例するものなのでしょうか。デュアルカメラ全盛ながら、シングルカメラのみの機種が評価されているという事例もあります。スマホ選びの要となるカメラについて考えてみましょう。
スマホカメラの画質は何で決まる?
画質といえばまず出てくるのが「有効画素数」ですね。こちらは画像を表現する上でのドットの細かさを表しています。数が大きければ大きいほど、ドットが多く精細な写真を撮ることができます。
サイズが小さい画像でも、画素数が大きいレンズであれば複数ピクセルを合成してノイズを低減する画像処理が行えるので有用です(スマホの機種にもよる)。
続いてF値(絞り値)です。F値は小さければ小さいほど良く、搭載されているレンズが持つ「明るさ」を表しています。明るい、ということは間接照明の中や、夜であってもよりキレイに撮影できるということです。
これらはカメラ内部のスペックであり、そこにスマホそれぞれのソフトウェアが処理を加えることで「写真」が完成します。つまり、スマホカメラの画質は、カメラのスペック×ソフトウェアで決まる、ということです。
デュアルカメラのメリットとは
そして肝心のデュアルカメラのメリットですが、カメラが複数あることで取り込める情報量が多くなる、というのが一番のメリットです。カメラが複数あれば、異なるF値のレンズを搭載することができ、ソフトウェアの処理によってフォトジェニックな仕上がりが実現できます。
その他にも、デュアルカメラでは遠近感を表現でき、「ボケ」のある写真を撮ることができます。こちらもカメラが複数あることで取り込める情報が増えた結果、表現できることの一つです。
さらに、望遠レンズを搭載していれば、焦点距離を活かして遠くの物体も鮮明にズームすることができるようになります。
シングルカメラで高画質な機種も
デュアルカメラのメリットを紹介しましたが、シングルカメラであるにも関わらず画質が評価されている機種もあります。HTC U11や、Googleから発売されているGoogle Pixel 3/3XLですね。Google Pixel 3はシングルカメラですが、ソフトウェアの処理により、多くのデュアルカメラを凌ぐ高画質を実現しています。
スマホカメラが苦手としている暗所での撮影も得意としており、PRでもiPhoneと比較されています。この差は初代Pixelを開発後にGoogleに買収されたHTC Pixel開発部隊のハードウェア技術の蓄積と、Googleが持っているソフトウェア技術の高さが決め手となっています。
実写真で比較
実際、高いスマホのシングルカメラは安いスマホのデュアルカメラを凌駕します。サンプル写真をご覧ください。
Oppo R15 Neoは約2万円、HTC U11は約6万円台でそれぞれ販売されているスマホです。
撮影シーンが異なるので一概には言えませんが、両方とも植物を撮影・逆光というシーンです。比べてみると、HTC U11のシングルカメラの方が空に近い葉の白飛びが抑えられており、色合いも自然です。レンズが多いからといって画質が良くなる訳ではないことがわかります。
使い方に合ったスマホ選びを
デュアルカメラのメリットやシングルカメラでも高画質な機種をご紹介してきました。一方で、Umidigiなどデュアル・トリプルカメラを搭載しているものの高画質とは言えないメーカーもあります。
現在はスマホで撮影した写真であってもPhotoshopなどで加工するケースが増えており、こうした場合には元の情報量が多いデュアルカメラ搭載機種の方が優れています。気軽に高画質な写真が撮りたい、というのであればシングルカメラであってもGoogle Pixel 3はオススメの機種です。
記事タイトルの質問「スマホはデュアルカメラが画質が良いって本当?」に対しては、「デュアルカメラだからといって画質が良くなる訳ではない。ただ、デュアルカメラにはメリットも多い」という答えが適切かもしれません。
カメラスペックを主軸にした機種選びの際には、普段どんな写真を撮っているか、どんな写真を撮りたいかを考慮してみると良いかも知れません。店頭などで実機を触ってみることも大切ですね。
スチルカメラはみんなレンズ1つでしょ
それでスマホのカメラより遥かに画質良いんだから、そういうことでしょう