先日Appleから発表された、新しいiPhone 12シリーズはとても良い製品でした。OLEDディスプレイ、A14 Bionic、全機種5G対応(米国版はミリ波5Gにも対応)で8万円台からという価格は素晴らしいことです。
しかし、物議を醸したポイントもいくつかありました。そのひとつは、iPhoneの化粧箱に従来のUSB充電器、有線イヤホン(EarPods)が同封されなくなったこと。Appleは、近年叫ばれる環境保護の観点から、既に多くのユーザーが所有しているであろう2点をカットすることで環境への負担を抑えたと主張していますが、単なるコストカットなのではないかという声も多いです。「(みんなが持っているはずの)Type-C端子を採用すれば、Type-C - Lightningケーブルもカットできたのにね」という、たいへん皮肉のきいたツッコミもありました。
毎度のように、iPhoneの新モデルに対して、ライバル各社が次々と煽りツイートを投稿しています。
サムスン 「Galaxyなら、あなたが望むもの(充電器)を提供しますよ?」
https://twitter.com/SamsungLatin/status/1316105295974854656
ラテンアメリカ地域のサムスン現地アカウントのツイートは、「Galaxyなら、あなたが望むものを提供できますよ。充電器、カメラ、バッテリー、パフォーマンス、メモリ、それから120Hzディスプレイも!」という内容です。そういえば、一部からはAppleが上位モデルでも高駆動ディスプレイの採用を見送ったことを嘆く声もありました。
ツイートに添付された画像には、充電器の写真に「Galaxyに付属」とだけ書かれたシンプルな広告が掲載されています。
Xiaomi「私達は、なんにも箱から取り除きませんのでね。」
Don't worry, we didn't leave anything out of the box with the #Mi10TPro. pic.twitter.com/ToqIjfVEQX
— Xiaomi (@Xiaomi) October 14, 2020
一方のXiaomiは、同社のグローバルアカウントにて、より直接的な投稿をしています。
「ご心配なく。私達は一切、同封物を取り除いておりませんのでね。」と。
ツイートに添付された動画では、Mi 10T Proの化粧箱を開封すると一番上にXiaomi標準の充電器が入っています。動画ではわかりにくいですが、おそらくこれでは箱のフタはしまりきらず、浮いていたはずです。普通は充電器はスマホ本体よりも下の方に仕舞われているはずですが、やたらと充電器の存在を強調しています。
ユーザーに不評な進化(退化?)も、結局業界全体の流れになってしまいがち
4年前、iPhone 7シリーズが発表され、3.5mmイヤホンジャックが廃止されたとき、サムスンをはじめ各社は盛大に煽り散らしていました。ところが、その後GalaxyもGalaxy Note 10シリーズでイヤホンジャックを廃止しています。結局今となっては、フラッグシップモデルでイヤホンジャックを廃止していないブランドは少なくなりました。
3年前のiPhone Xシリーズで導入された巨大なノッチも、ユーザーには相当不評だったものの、今ではどこをみてもノッチつきスマホばかりです。
そして昨年のiPhone 11シリーズで採用された、日本では「タピオカカメラ」とも言われる巨大なカメラモジュールもなかなかに不評です。ところが今となっては、Galaxy S20シリーズをはじめ各社やたらと巨大なカメラバンプを搭載しています。ペリスコープレンズ等の都合があるにせよ、あのデザインはどうもアンバランスだと思うのは私だけではないはずです。
同封物削減の流れも、いずれ業界全体が追従していくことになるのでしょうか。
結局自社もそれに追従するのに、わざわざ煽る意味がわからんわ。Samsung、お前の事やぞ