Qualcommの新型SoC、Snapdragon 875の情報がいくつか登場しました。その製造は既に開始されていることが分かっています。
既に製造が開始
中国の大手ITメディアである快科技によると、TSMCは一部の工場でSnapdragon 875および新型5GモデムのSnapdragon X60の製造を開始したとのこと。
それに伴って5nmプロセスで生産されること、そして5GモデムであるSnapdragon X60はSoCに統合されることが判明しています。もともとSnapdragon 865では5Gモデムが「製造上の課題により、統合すると期待しているスペックを実現できない」との理由から"外付け"されていました。この変更により製造の簡略化などを図ることができます。
ある程度の仕様も判明
また既にある程度のスペックも判明しています。一ヶ月ほど前の情報ですが、ある程度性能をイメージすることができます。
まず、CPUにKyro 685を搭載するとみられています。
CPUは処理性能と電力などの高効率の両立を図るためにいくつかのコアを搭載することが一般的です。Kyro 685ではプライムコア(特に高性能だが、一番消費電力の多いコア)としてCortex X1を1つ、ビッグコア(高性能なコア)としてCortex-A78を3つ、リトルコア(効率性重視で低性能なコア)を4つという1+3+4構成になるとみられています。
Snapdragon 865からの大きな変化はプライムコアです。Snapdragon 865ではCortex-A77ビッグコアを4つ搭載し、そのうちの1つのクロック数を引き上げることによってプライムコアとしての役割を持たせていました。つまり、ある意味Snapdragon 875はシリーズ初となるプライムコア搭載SoCともいえるでしょう。
また、実際の処理性能もCortex X1は以前のCortex A77よりもピーク性能が30%向上、機械学習性能は2倍になるとのこと。同時にCortex A78もCortex A77より最大20%高い性能を誇るとされています。
また、GPUにはAdreno 660を搭載するといわれています。今のところ具体的な性能は明らかとなっていません。
発表は今年10月以降?
Snapdragon 875についての発表は今年の10月〜12月の間になされるとみられています。また、Snapdragon 875を初めて採用するのはXiaomiになるとみられており、5nmプロセスへの移行によるさらなる省電力化を期待したいところです。
Source:快科技,NOTEBOOKCHECK,PC Watch
865と比較して価格が50〜100ドル程度高いらしいからあとの問題は実売価格だろうな…