
この記事ではSnapdragon 710のスペック詳細と、ベンチマークを紹介していきます。
現行のミドルハイ機に多く搭載され、Snapdragon 660の後継のような立ち位置にあるスマホ向けSoCのSnapdragon 710。有名どころではOPPO R17 ProやRelme X、Xiaomi CC9などに搭載されています。
仕様・特徴
Snapdragon 710は、QualcommのミドルハイシリーズであるSnapdragon 700シリーズの中で一番最初にリリースされたSoCです。2018年5月24日に発表されました。
Snapdragon 660の正式な後継は670ですが、どちらかと言えば660から670と710の2つに分岐したように捉えるのが適切かもしれません。
CPUはKyro360、GPUはAdreno616を搭載しており、AntutuによればSnapdragon 660と比較してCPU性能が11%、グラフィック性能が60%向上したとのこと。
Antutuスコア
次にSnapdragon 710を搭載した端末のAntutuベンチマークを見てみましょう。

元画像はSnapdragon 675のものですが、710も含めていくつかのSoCとの比較がされています。Snapdragon 710のトータルスコアは16万7971点を記録しており、Snapdragon 675とSnapdragon 670のちょうど中間くらいの性能になっています。
しかし、部門別ではかなりのばらつきがあります。例えば、GPUスコアではSnapdragon 710がここで比較されている4つの中では最強。それに対してメモリスコアではSnapdragon 660と比べても大きな差がありません。
実際のところ、同じSoCでもスマホメーカーのチューニングによってかなり性能は変わってきます。660より高性能なのは間違いありませんが、一部の微小な差に関しては端末によりけりです。
スペック詳細
| Snapdragon 710 | |
| 製造プロセス | 10nm |
| CPUコア | Kyro 360 |
| 物理コア数 | 8 |
| 最大動作クロック数 | 2.2GHz |
| GPUコア | Adreno 616 |
| ISP | Spectra 250 |
| カメラ | シングル最大(理論上)192MP |
| 統合型DSP | Hexagon 685 |
| APIサポート | Open GL ES 3.2,Open CL 2.0,Vulkan,DirectX 12 |
| メモリコントローラー | LPDDR4x,1866 MHz, 8 GB RAM |
| 統合型モデム | Snapdragon X15 LTE |
| 通信仕様 | 下りLTE Cat 15最大800Mbps,上りLTE Cat 13最大150Mbps |
Snapdragon 710を搭載した端末は3~4万円前後で、メーカーによって差はあるものの基本的にスマホとして平均的な価格帯です。
途上国ではローエンド機が人気の中、Snapdragon 710ともなると比較的高級な部類ですので、それだけメーカーもある程度の力入れて開発しています。スマホゲーム等の重い作業をしないユーザーにとっては、このくらいの性能がコスパ的に最適なのではないでしょうか。
Source:Qualcomm
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