BBCの報道によると、英国を拠点とするARMはファーウェイとの取引を中止するよう社内文書で指示を出したようです。米国による規制への対応とみられ、ファーウェイとその子会社に対する「すべての有効な契約、保留中の契約、サポート」を停止するよう、従業員へ指示を行いました。
ARMアーキテクチャはファーウェイ傘下のHiSiliconが開発するKirinプロセッサを含め、世界中のモバイルプロセッサに使用されています。ARMの設計には米国の特許技術が含まれているので、米総務省の規制の影響を受ける可能性があります。
今回の件が事実であれば秋にも投入予定だったKirin 985はじめ、ファーウェイの今後のチップセット設計に致命的な打撃となります。海外アナリストによる「乗り越えられない壁」というコメントを引用するまでもなく、ファーウェイは「詰んだ」といえるでしょう。
ファーウェイ製品にはARMの技術が多く採用されており、同社はHiSiliconが開発するチップにも多くのライセンス料を支払っています。影響はスマートフォンだけにとどまらず、5G通信基地局やサーバー製品にも及びます。
ARMは水曜日の声明で次のように述べています。
「ARMは、長年のパートナーであるHiSiliconとの関係を重んじており、この問題について迅速な解決を期待しています」
ファーウェイの声明は次のとおりです。
「いまの残念な状況は解決できると確信しています。世界クラスの技術と製品を、世界のお客様に提供し続けることを引き続き優先してまいります」
なお、17日のロイター報道では、HiSiliconは米国から最新の半導体や技術を入手できなくなる事態に備え、数年前から秘密裏にバックアップ製品の開発を進めてきたとのこと。「大半の製品は安定供給が可能だ」と述べていました。
バックアップ製品ってどんなのかな
新チップ+新OSでAndroidアプリが問題なく動かないと誰も買わないだろうけど
結局ユーザーが買うかどうかって使いたいアプリが快適に動くかどうかだし