これはマジで変態だ...
中国で一眼カメラ用の三脚、ストロボ、リモコンなどの周辺機器や特許の切れた日本のレンズをリメイクして販売しているYongnuo (永諾)からCanon EFレンズが使えるAndroidスマートフォンの「YN450」が発表されました。
YN450は一見ミラーレス一眼カメラのようですが、れっきとしたAndroidを搭載したスマートフォンです。
スマートフォンとしてのスペックは、SoCがQualcommのオクタコアプロセッサ(詳細は不明です)で、ROMが32GB、RAMが3GBです。ディスプレイは1080pの5インチで、バッテリーは4000mAh、OSはAndroid 7.1 Nougatです。また、もちろん4G通信に対応しています。
こうしてスペックを見るとOSも含めて1、2年前のフラッグシップレベル、今だとミドルレンジぐらいでしょうか。しかし、ゲームをガンガンやるような機種ではありませんのでカメラとしては十分でしょう。
Androidのアップデートは期待できませんが、大きめのバッテリーを積んでいるのはとても嬉しいことです。一般的なカメラは1000mAh前後しかないので、これほどバッテリーが大きければ写真撮影も捗るでしょう。
ROMが32GBだとカメラにしては物足りない感じがしますが、外部ストレージに対応することで対処しています。しかし、外部ストレージ形式がカメラで一般的なSDカードか、スマホで一般的なmicroSDなのかは不明です。
メインカメラはミラーレスカメラのようにセンサーのみで、自分でレンズを取り付ける必要があります。(なお、取り付けられるのはCanon EFレンズです。)センサーは1600万画素のマイクロフォーサーズ(4/3インチ)であり、4K / 30fpsの動画撮影にも対応しています。また、800万画素のインカメラも搭載しています。
当写真はGalaxy NXです。
今までで同じようなコンセプトで販売されたスマートフォンで、2013年に発売されたSamsungのGalaxy NXというものがあります。こちらはSamsungのカメラであるNXフォーマットに対応したものです。
センサーサイズ比較。一般的なスマートフォンは1/2.3型のセンサーです。
Galaxy NXのセンサーサイズはAPS-Cと、マイクロフォーサーズのYN450よりも大きかったのですが、いかんせんNXフォーマットがマイナーすぎて使えるレンズが少なかったことと、カメラにしてはAndroidが重くてスピードが遅くてシャッタチャンスを逃すことが多かったこと、スマートフォンにしては形がかさばり、ゴツくて物理的に形状が扱いにくいという中途半端な立ち位置で普及しませんでした。
また、よりコンデジに寄せたスマートカメラのDMC CM1が2014年にパナソニックからも発売されています。CM1はレンズ交換はできませんが、1インチのセンサーを搭載し、高級コンパクトデジタルカメラと同じ画質の写真が撮れるスマートフォン出ています。これはそこそこ人気で2015年に後継機のCM10が出たりしましたが、それ以降は音沙汰もありません。
今回発表されたYN450はどちらかというとGalaxy NX寄り、つまりカメラよりのスマートフォンです。スマートフォンとして使うのはいくら薄いレンズを使っても形からして厳しいでしょう。
カメラとしてならメジャーなCanon EFレンズが使えるという点は評価できます。しかし、センサーがCanonで使われるAPS-Cではなくマイクロフォーサーズであること、それにセンサーが型落ちのカメラと同じ性能であることからしてカメラの性能、スペックを求める人、メインカメラが欲しい人にとってはそこまで魅力的ではないかもしれません。
一方でSNSへのシェアはしやすく、あとはAFやレンズとの相性、それと値段次第でいい「SNSシェア用のサブカメラ」にはなり得るだろうと思います。しかし、形状の問題(Galaxy NXと同様の理由)でいい「スマホ」にはなれないと思います。(まあカメラ関連メーカーが作っているものですしそれが自然ですが。)
Canonのレンズをたくさんお持ちの方、サブカメラとしてどうでしょうか?Instagramなどの写真共有SNSをよく使うのでしたら結構魅力的かもしれません。
Source : The Verge
こんなんCanonの一眼買ったらええですわ
SNSシェア用レベルの端末なら、HuaweiでもXiaomiでも既存のスマホカメラで十分というか、すでにSNSシェア用としてはオーバースペックなスマホカメラがいくらでもありますやん。。。