電話料金の利用明細に記載されている「ユニバーサルサービス料」。何の料金かご存じでしょうか?
このユニバーサルサービス料、実は我々の暮らしを支えるために大事な財源となっています。今回はユニバーサルサービス料とは何なのか、どこに利用されているお金なのかを解説します。
ユニバーサルサービスとは日本全国に電話サービスを展開すること
ユニバーサルサービスとは、日本全国で提供されるべきサービス、「基礎的電気通信役務」のことです。具体的には離島、山村など高コスト地域の加入電話、日本全国の公衆電話、そして緊急電話の3つのサービスを指します。
国民の生活の水準を確保するためにも、固定電話、公衆電話、緊急電話は全国をあまねくカバーする必要があります。これらのサービスは、法律に基づきNTT東日本とNTT西日本が責任を持って整備しています。
しかし、固定電話は首都圏などの採算が取れる地域以外では赤字で、公衆電話も利用率を考えると維持費がかかります。また、緊急電話は電話を契約していなくても利用できるため、こちらも利益が出ないものです。
そのため、2006年よりNTT東日本とNTT西日本に接続する接続電気通信事業者等(携帯電話のキャリア等)に対して負担金を拠出することが始まっています。この負担金の殆どは通信を享受するユーザーに転嫁されています。その際に我々が支払うお金こそが、ユニバーサルサービス料なのです。
我々が支払ったユニバーサルサービス料は、通信事業者を経由してNTT両社に集められ、公共通信サービスを維持するために使われているのです。
ユニバーサルサービス料は電話番号あたりにかかる
ユニバーサルサービスのキャラクター、「ユニちゃん」
ユニバーサルサービス料は電話番号1つに付き1つ請求されます。
つまり、普通は1つ分請求されますが、複数の音声通話付きのSIMを契約すると2つ分請求されます。なお、1番号あたり2-3円ほどなので微々たる額です。
2020年1月より値下げ
このユニバーサルサービス料ですが、2020年1月より値下げされることが決定しました。
ユニバーサルサービス料はいままで2円と3円を行き来していましたが、今年7月に3円に値上げされました。半年後の来年1月に再び2円に値下げされることになります。
おそらく2円では足りないが、3円では多すぎるということなのでしょう。しばらくしたらまた3円に値上げされると思われます。
Source : 総務省
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