アメリカに本社を置くIT専門調査会社IDCが発表したレポートで、2019年Q1のスマートフォンマーケットのメーカー別世界シェアが明らかになりました。
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Samsungが1位を引き続き走っている中、HuaweiはAppleを追い越しシェア2位に躍進しました。Appleは中国のメーカーにシェアで追い上げられており、苦戦を強いられている状況が2018年終わりごろから続いている状況です。ASUSやSONYなどの日本で有名な大手メーカーはランキングには入っていないという結果でした。
IDCによると、トップ5のシェアを記録した会社は以下の通りです。
2019年度のQ1においてはSamsung、Huawei、Apple、Xiaomi、vivoの順でシェアが高いという結果になりました(グラフ)。グラフ内黄色ラインのOPPOはvivoに追い抜かれています。
25%近いシェアで1位となっているSamsungは2018年は1年を通してスマートフォンの販売に苦戦しているようでしたが、2019年の出だしは勢いを回復してスタートをしていたようです。2019年は2月にメイドイン・インドのMシリーズをインド国内で新たに市場投入しており、シェア回復の要因の一つだと言えます。2019Q1の出荷台数は約7200万台という報告がされています。
2018年ごろから徐々にシェアを伸ばしているのはシェア2位のHuaweiです。10%台後半というシェアでAppleとその他中国メーカーから差をつけています。HuaweiのP20シリーズはとても売れている人気スマートフォンシリーズの一つ。P30シリーズも大きく話題になっています。2019年の動きにも注目です。
日本で生活していると全く気づくことができないのが、Appleのシェア低下です。iPhone人気が異常の日本は世界でも珍しいと言われることがありますが、とうとうHuaweiにもシェアでは先を行かれてしまいました。10万円近い金額の機種がほとんどのAppleのスマートフォンは、シェアを獲得するのには難しいところもあるのでしょう。
Xiaomiやvivo、OPPOは5%〜10%のシェアで落ち着いています。OPPOと比べるとXiaomiのシェア低下は2018年から少し激しくなっています。XiaomiのフラッグシップであるMi9は販売台数を少しずつ伸ばしていたり、OPPOもRenoシリーズを追加するなどの動きがあり、逆転のチャンスはあるでしょう。
Appleの衰退を除いて、各メーカーの序列は大きくはかわっていない状況です。しかし、世界全体でスマートフォンの出荷・販売台数は低下してきているのが現状です。2019Q1のスマートフォン総出荷台数は約3億1080万台という記録でした。
近年はスマートフォンの性能が向上し、写真の撮影やゲームのプレイでも一般ユーザーなら満足できるパフォーマンスを持つ機種が価格問わず手に入るようになりました。これにより、ユーザーもスマートフォンの性能などについて不満・トラブルを持つことも減っているとされ、壊れない限り一つのスマートフォンを長く使おうとする動きが見られるようになったということです。
IDCのリサーチマネージャーであるAnthony Scarsella氏は「5G対応のスマートフォンを購入しようと考えているユーザーが、今使っているスマートフォンをそれらの登場までは使い続けようとしているのもスマートフォン販売台数低下の原因の一つだろう」とも話しています。
新しいスマートフォンを購入した直後に、5G対応スマートフォンが続々登場したらすぐに買い換えることができず損をした気になってしまうことを考えて購入を先送りする。こんなユーザーは少なくないのでしょう。
Source: IDC
Xiaomiとvivoとoppoの割合が同じくらいなのが面白いですね