Xioami製の左右分離型ワイヤレスイヤホン、AirDotsをレビューします。
コストパフォーマンスが高いことで有名なXiaomi、中でもRedmiブランドは際立っています。Redmiブランド最新機種であるRedmi K20 Proは その高い性能と安すぎるほどの価格で我々に衝撃を与えました。そのRedmiブランドのワイヤレスイヤホン「Redmi Airdots」をレビューします。
なお、グローバル版ではXiaomi Airdotsとして販売されています。今回レビューするのは中国国内版ですが仕様は変わりません。
本製品は中国国内価格約1200円という驚異的な値段です。果たして「安かろう悪かろう」なのか、詳しくレビューしていきます。
スペック
簡単にスペックについて紹介します。
母機(充電ケース)充電時間 | 約二時間 |
子機充電時間 | 約1.5時間 |
子機待機時間 | 約150 時間 |
通信距離 | 10m |
接続方式 | Bluetooth5.0/HFP・A2DP/HSP・AVRCP |
子機再生時間 | 4時間 |
合計(母機での再充電含め)再生時間 | 12時間 |
オーディオコーデック | SBCのみ |
充電 | Micro-USB |
Ankerなどのワイヤレスイヤホンなどと比べても大きく変わらないバッテリー持ちです。再生時間という面で悩まされることはあまりないでしょう。しかし、オーディオコーデックに関してはSBCのみしか対応していません。これはAirPodsやAnker のワイヤレスイヤホンの一つ下のランクです。
開封の儀
本体、説明書、充電器ケーブル、3サイズのイヤーピースが入っていました。化粧箱についても安っぽさなどは感じられませんでした。また、本体は艶消しブラックのため高級感こそないものの安っぽさはありません。
製造元はXiaomiではなく東莞市和楽電子有限公司(会社)となっています。これはXiaomiが設計から生産まで完全に委託するODM生産を行なっているからです。このことについての問題点などテレクトリストで詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
なお、製造元の東莞市和楽電子有限公司は日本にも子会社のQCYとして進出しているようです。Amazonで販売しているので興味が湧いたら見てみると面白いでしょう。
使用感・音質
すっと耳の中に収まる感じです。長時間はめても蒸れたり痛くなったりすることもなく、耳から落ちることもないという優れた使用感です。
また音質について一言で言うと「軽くてフラットな音」です。
中華系メーカーのイヤホンやヘッドフォンは重低音が強調されていることが多いですが、このAirDotsは全ての高さの音が同じ大きさでフラットに再生されます。好き嫌いが分かれますが、変なクセがあるより断然良いでしょう。イマイチな点としては少し音が軽いです。ほとんどの曲では気になりませんが、ごく稀にシャカシャカ感として気になってしまうことがあります。
他のイヤホンと比べると1300円程度でコンビニで売られているイヤホンより音の解像度が高く、重低音の強調がかなり抑えられているように感じました。そのため、音質は良くははないが悪くもないといった程度でしょう。
筆者は百均のイヤホン程度の音質だろうと考えていたので衝撃を受けました。
もっとも、Final社のE2000やEarpodsなどといった3000円を越す有線イヤホンと比べると音の解像度や臨場感は大きく劣ります。ですが、普段からそのようなイヤホンではなくコンビニのイヤホンなどを利用している方は音質について気になることはほぼないでしょう。
筆者は普段E2000を利用していますがAirDotsの方が音質は劣るもののタッチノイズなどがない分、外で歩きながらといった利用だとAirDotsの方が適しているように感じました。
主な機能
周りのくぼみの内側がボタンになっているのでそれを押しての電話の受け応え、音声コントロールの呼び出し、曲の一時停止、再生が可能です。曲を送ったり戻したりということはできませんが、簡単な操作なら可能です。
また、中央部分の小さな穴がマイクとなっているためハンズフリーでの通話が可能です。耳の中の埋もれた場所にマイクがあるので声が篭らないかなど不安でしたが、実際に試すときちんと音が拾われていました。
注意点:接続の安定性
ごくごく稀に接続が切れたり音声が安定しないことがあります。曲を聴いていると音が急に切れ、しばらくするとBluetoothが切断されます。そして数秒待てばまた再接続されるという現象です。接続が切れた時や再接続された時はは「ポーペポ」「ベンベン」と音が鳴るのでわかります。そのため「繋がっていると思って音楽を車内で大音量で流してしまった」などといったことは防げますが、曲を楽しんでいる時など決して気持ちの良いものではありません。また、急に音量が下がったり元に戻ったりを繰り返すことがあります。いったんBluetoothを切ったり充電ケースに入れると直りますが、これもまた歓迎できるものではありません。2週間で1,2回ほど、しかも一瞬でしたが購入前に知っておくべきところでしょう。
まとめ「価格を前に文句は言えない」
Redmi AirDots、AirPodsへのリスペクトを込めたネーミングなのかそれとも便乗なのか不明ですが、質といい音質といい1200円とは思えません。
そもそも左右分離式のBluetoothイヤホンがこの値段なら文句はありませんが、この値段でこれだけの質を実現できるのはさすがコスパのXiaomiといったところでしょう。
◎良いところ
1200円という圧倒的コストパフォーマンス
物理ボタンでコントロールができる
物理ボタンなので誤操作を防げる
左右片方のみで利用できる完全分離型
IPX4の防水なので雨の中でも利用できる
△悪いところ
接続や音声が安定しないことがある
充電ケースの電池残量が確認できない
防水の等級が他社の防水イヤホンと比べてワンランク低い
本製品は接続が安定しなかったり充電ケースの電池残量が確認できないなどといった不便な点もあります。ですが価格はたったの1200円です。他の多くの有名メーカーの同様なワイヤレスイヤホンが6000円近くするのに対し、世界4位のスマートフォンメーカーのワイヤレスイヤホンが1200円なのは破格でしょう。
日本国内でもAliexpressやBanggoodから1500円程度で購入できます。中国国内価格1200円と比べると少しだけ高めですが、それでもコストパフォーマンスは抜群でしょう。もし興味が湧いたのなら購入してみてはどうでしょうか。
提供なら提供って書けよ