サムスンが2021年に入ってからグローバルマーケットに送り出したGalaxy A52 5G。4万円前後のミドルレンジスマートフォンでありながら、120Hzのリフレッシュレートに対応している点やSnapdragon 750 5Gの搭載、4,500mAhバッテリー+25W超高速充電のコンビネーションなどの特徴を備えます。
※このGalaxy A52 5Gは日本国内でもDocomoから発売がされています。筆者のものはシンガポール版ですが、Docomo版との仕様の違いは少ないです。
目次
購入について
今回筆者が購入したのはシンガポール版となっており、日本円で約39000円程度と4万円を切っています。
シンガポール版には8GB/128GBモデル、8GB/256GBモデルの二種類が存在していますが、8GB/128GBを選んでいます。興味深いことにシンガポールではGalaxy A52 5Gに存在する四色全てのカラーラインナップが展開されていますが、ブラックに決めました。Galaxy A50sではブラック、Galaxy A51ではホワイトとしたため、Galaxy A52 5Gで再びブラックを選んだ筆者です。
Galaxy A52 5Gのスペックをチェック
基本スペック | |
---|---|
ディスプレイ | 6.5インチ, 1080 x 2400, 有機ELディスプレイ, 407ppi |
サイズ | 159.9 x 75.1 x 8.4mm, 189g |
システム | |
OS | Android 11 |
Soc | Qualcomm Snapdragon 750G 5G |
CPU | Kryo 570 8コア, 2.2 GHz |
メモリ(RAM) | 6GB / 8GB |
ストレージ | 128GB / 256GB, sd_card microSD最大1000GBまでSIM2スロットを使用 |
カメラ | |
メインカメラ | camera_rear 64 + 12 + 5 + 5MP, F値/1.8, クアッドカメラ, OIS(光学手ぶれ補正), LEDフラッシュ, PDAF |
前面カメラ | camera_front 32MP, F値/2.2 |
センサ類 | 画面内指紋認証センサ, 加速度センサ, 近接センサ, ジャイロ, コンパス |
機能 | 防水 IPX 7, 水深1メートルにおいて30分間沈めても影響なし, イヤホンジャック あり |
バッテリー | battery_charging_fullType-C, 4500mAh |
チップセットはSnapdragon 750 5Gとなっています。ベースモデルのGalaxy A52はSnapdragon 720Gを採用しており、そこから少しグレードが上げられています。
また、ベースモデルからの違いとして、120Hzのリフレッシュレートに対応しているという点もあります。ミドルアッパーという分類になりますが、全体的に見て欠点がない非常にバランスの良いスペックに仕上がっていることは明らかです。
マットデザインと特大カメラのコンビネーション
Galaxy A52 5Gは公式には四色のカラーバリエーションが存在していますが、どのカラーも背面のバックパネルはマット調、フレームはアルミニウムのメタリック調素材が採用されています。
特にバックパネルはマットの質感が非常によくできており、汚れにくい機能性と高級感のデザイン性の両方を備えています。手に持った時に少し滑りやすい点はマイナスです。
また、カメラ部分はとても大きい上、バックパネル自体との接合部分がとても滑らかに仕上がっています。滑らかな仕上がりによって、ホコリなどのゴミも溜まりにくく、スマートフォン本体を清潔に保つことが可能です。
※Docomo版のGalaxy A52 5Gには「SAMSUNG」のロゴはありません
ボタンの位置も押しやすくてグッド・USB Type-Cも3.5mmイヤホンジャックも搭載
側面から本体をチェックすると、ディスプレイから見て右側にボタン類がすべて配置されています。画像の場合は左が音量ボタン、右が電源ボタンとなっています。頻繁に使うことになる電源ボタンは右手でも非常に押しやすい位置にあり、とても使いやすいです。
こちらは横向きで見た底面部分です。左にあるのはステレオスピーカー、右には3.5mmイヤホンジャックが搭載されています。真ん中にはUSB Type-C端子があります。
端子類は角ばりを取るラウンド加工がされており、充電ケーブルを多少乱暴に抜き差ししても傷が付きにくいようになっています。購入時から次の機種への買い替えまで綺麗な状態が維持できる工夫がされているのはGalaxyスマートフォンの良い点です。
カメラのクイックテスト - 派手さはないが質実である
Galaxy A52 5Gの背面にあるカメラは四つのレンズで構成されます。それぞれ64MPの超高画質レンズ、12MPの超広角レンズ、5MPのマクロレンズ、5MPの深度センサーとなっています。超広角レンズは景色を広い角度で大きく見せるように取りたい撮影シーンなどに、マクロレンズは被写体に接近する撮影シーンなどで使うことになります。
※画像はタップで拡大
通常モード
花を撮影した写真ですが、実際に肉眼で見た赤色にとても近く、再限度が高いと感じます。
風景だけでなく、料理などを撮っても良い画が取れるのがGalaxy A52 5Gのカメラです。
超広角カメラ - とても満足できる
上の写真と同じ地点から超広角カメラに切り替えて撮影をしたものです。通常モードと比較しても色味など違いはなく、広角だからと言って違和感が感じられません。
ライブフォーカス
ライブフォーカスとはGalaxyスマートフォンにおいてのポートレート撮影機能です。被写体にフォーカスを当て、背景をぼかすことによって立体感のある写真を生み出します。
上の実例を見てみても、非常にうまくボケがかかっていることが分かります。被写体を正確にとらえており、背景との境界もうまく編集されています。ライブフォーカス機能の完成度は高いと感じます。
ズーム撮影は10倍までのデジタルズームに対応
ズームは最大で10倍までのデジタルズームに対応します。筆者の感想としては、特別すごい性能を感じないものの、日常生活で必要とされる場面では十分だと言えます。フラッグシップスマートフォンのような強力なズーム性能は決してありません。
セルフィーは32MPモードや超広角レンズ活躍
フロントカメラですが、主に32MPモードと超広角レンズの二つがポイントです。
顔を検知すると自動で美肌調整をするようになっており、照明のない場所でも綺麗に写すことができます。また、被写体の人物が複数であると検知した場合、一度は自動で超広角レンズに切り替わります(手動で通常角度に戻すことも可能)。
非常にナチュラルに映るが、それでもシミなひげ、ニキビなどは隠すことができる。そんな男性にも女性にも向いたセルフィーカメラだと感じます。
IP67の防水防じんにも対応
Galaxy Aシリーズの中でも珍しく、Galaxy A52 5GはIP67の防水防じんにも対応しています。Galaxy A51は非常に良いスマートフォンでしたが、やはり防水でない点が筆者は気になっていました。
上の写真はこれまでの三機種のフィルムですが、Galaxy A52 5GはIP67対応であることを押し出したデザインになっています。IP67が特別優れているわけではありませんが、日常生活においてはとても便利なレベルです。
ディスプレイ - 120Hzのリフレッシュレートに対応したSuper AMOLED
ディスプレイですが、120Hzのリフレッシュレートに対応したSuper AMOLEDとなっています。Super AMOLEDは有機ELとも表現されますが、ディスプレイの中ではコストが高いことで知られ、高級テレビなどには必ずと言ってよいほど採用されているものです。Galaxy A52 5GのSuper AMOLEDも非常にクオリティが高く、色味もナチュラルで不満がありません。
特筆すべきは120Hzのリフレッシュレートでしょう。筆者は60Hzに慣れているのはもちろん、90Hzのリフレッシュレート(LCD)も体験したことがあります。しかし、90Hzと60Hzの違いには気づくことができませんでした。120Hzでは60Hzと比べて明らかに違いが存在します。
ブラウザでニュースを見ていても、YouTubeアプリでお気に入りのチャンネルの動画を探していても、SNSでスクロールをしていても「なめらかさ」という違いが感じられます。
4,500mAhのバッテリーと25W超高速充電がすごい
Galaxy A52 5Gは4,500mAhの大型バッテリーを搭載します。加えて25W超高速充電にも対応していることが特徴です。サムスンはGalaxy A50からA50s、A51まで15W高速充電までの対応としていましたが、四代目にしてようやく25W超高速充電に対応したことになります。
バッテリー容量の大きさから充電は2日に一度(個人差があります)、その充電も25Wの充電器ですぐに完了するという完璧なバッテリー周りのスペックには驚きました。
ステレオスピーカーの音に驚く - 通知音までも迫力あり
Galaxy A52 5Gではステレオスピーカーが新たに採用されています。
また、デュアルスピーカーとなっており、本体ディスプレイ上部と下部の両方からサウンドが再生されます。音楽や動画の再生ではもちろん、日常的に聞くことになる通知音や着信音も当然ながらクオリティが高いです。関連して、3.5mmイヤホンジャックも備わっているのはこの機種の隠れたポイントです。
総評 - ゲームをしないユーザーにとってはもはやハイエンドスマホ並みのクオリティだ
新発売のGalaxy A52 5Gをレビューしました。Galaxy A52 5Gは中価格帯でスペック面のバランスの良さを求めるユーザーはもちろん、Galaxy A51などの前作を使用しているユーザーにも強くおすすめができるスマートフォンです。
ミドルレンジ機種でありながらハイエンド機種に限りなく近い部分がスペック上でも多いのが特徴でした。ハイエンド機種からチップセットをダウングレードし、微調整を加えたスマートフォンだと言ってもおかしくありません。それだけGalaxy A52 5Gは欠点のない機種なのです。ゲーム用の高いグラフィック性能などを求めないユーザーにとってはこれ以上完璧なスマートフォンだと筆者は評価します。
※Galaxy A52 5Gでのモバイルデータ・インターネット通信は全て海外で行い、レビューを行っています。
FEを国内で販売して(小声)