スマホ決済(〇〇Pay)、6サービスの特徴をざっくり解説

みなさん、QRコード決済使っていますか?

10月に入り、消費税増税に伴う政府のキャッシュレス還元(5%)が開始されました。もちろんQRコード決済も対象であり、これを機にQRコード決済を始めたという人も、まさに検討中であるという人も多いのではないでしょうか。

しかし時はQRコード決済戦争期。様々なQRコード決済が乱立、台頭し、それぞれが独自のキャンペーンを繰り広げてユーザー獲得に尽力しています。

では、我々はどのサービスを利用すれば良いのでしょうか。PayPay、LINE Pay、Rakuten Pay、メルペイ、Origami Pay、d払いの全てを使用している筆者が、それぞれの特徴を紹介します。

①加盟店舗数の多い「PayPay」

PayPayは、Softbank系のQRコード決済サービスです。お笑い芸人の宮川大輔さんを起用した印象的なTVコマーシャルなどの広報を積極的にしており、一度は目にした方も多いのではないでしょうか。2018年11月にローンチし、PayPay利用で20%還元を発表したときには日本中に衝撃が走り、PayPay祭り状態になったのは記憶に新しいです。

現在、ユーザーは1500万人、加盟店舗数は150万とかなり多いです。街を歩いていても小さなお店がPayPay対応しているのを見かけるなど、QRコード決済の中では最も普及している印象があります。

主な支払い方法はチャージ

PayPayを利用した支払いは主にチャージ残高を利用します。銀行もしくはヤフーカードからPayPayに現金をチャージをし、その残高を利用します。

また、他にはクレジットカードを登録してPayPay経由で利用することもできますが、こちらは現在ほぼすべてのキャンペーンの対象外なので使うメリットはないでしょう。

個人経営店で使えるPayPay

PayPayは加盟店が多く、様々な店舗で利用することができます。また、お店側は導入手数料、利用手数料が無料であるためハードルが低く、小さな個人経営のレストラン・お店でも加盟していることがあります。

還元率は変動する(2019年10月現在は1.5%)

チャージしたPayPay残高の利用で1.5%のPayPayボーナスが貰えます。もらったPayPayボーナスはPayPay残高と同様にして使うことができます。

残念なのが即日付与ではなく翌月の20日前後に付与される点です。すぐにもらえるものではないので気をつけましょう。

また、この比率は毎月下降傾向にあります。今まで20%→10%→5%→3%→1.5%と落ちてきました。PayPayからしたらユーザーが十分に確保できれば落としていくのが妥当なのでしょうが、我々からしたら改悪でしかないのが残念です。

②利用範囲が広い「LINE Pay」

LINE Payは皆さんおなじみのLINEのQRコード決済です。歴史は意外と古く、2014年からスタートしているサービスです。2019年5月に「全員にあげちゃう300億円祭」と題して、LINEの友達に1000円分のLINE Pay残高をプレゼントできるキャンペーンを実施したことで有名になりましたね。

こちらもPayPay同様に加盟手数料が無料であるため、お店側からしたら導入ハードルが低く、多くのお店が導入しています。

送金が楽

LINEPayはLINEに組み込まれていること大きな強みです。LINEを利用した友達への送金、割り勘などができ、これがかなり便利。PayPayなど他の決済アプリはQRコードをスキャンする、メールを送るなどワンステップ挟む必要があるのですが、LINEPayはチャット画面を開くだけで送金が10秒で程度で行えるようになっています。

JCB・QUICPayに対応

また、JCBと協力して、JCBブランドのプリペードカードを利用することができます。LINEアプリからプリペイドカードを申請するとカードが発行され、LINE Pay残高と連動したプリペイドカードとして使えます。こちらはJCBブランドなので、LINE Payが利用できないお店でもJCBカードとして利用できます。

他にもGoogle Payに登録することで電子マネーのQUICPayとして利用することができます。LINE Payが使えなくてもJCB、QUICPay加盟店であればLINE Pay残高が利用でき、ポイントが貯まるという仕組みなのです。

なお、LINE PayのQUICPayはAndroidのみ対応しており、iPhoneでは利用できませんのでご注意ください。

加盟店数の強みはJCB, QUICPay対応か

LINE Payは加盟店が多く、様々な店舗で利用することができます。個人的な印象ですが、LINE Payは大型のお店では使えるが、個人経営のお店の数ではPayPayに劣っています。

LINE Payの強みはQRコード決済ではなく、JCBブランド、QUICPayブランドでも同じ残高を利用できるところです。これらを合わせると使えるお店の数は数千万店と、どの決済方式よりも多くなります。

支払い方法はチャージ残高から

LINE Payを利用した支払いは主にチャージ残高を利用します。銀行からLINE Payに現金をチャージをし、その残高を利用します。

LINE PayはPayPayと異なりクレジットカードは登録できません。その変わり、コンビニでチャージできるようになっています。銀行口座は使いたくないなぁという人でもSuicaのようにして現金をチャージできるのは嬉しいポイントです。

LINE Pay利用頻度に応じた還元率を導入(0.5-2%)

LINE PayではLINE Pay利用頻度に応じた実績が与えられます。下のランクよりホワイト、レッド、ブルー、グリーンの順となっており、それぞれ0.5%、0.8%、1%、2%のボーナスが貰えます。

ランクアップのためにはLINE Payを頻繁に利用する必要があります。条件は以下の通り。

《グリーン》支払い金額 : 10万円以上/月
《ブルー》支払い金額 : 5万円~9万9,999円/月
《レッド》支払い金額 : 1万円~4万9,999円/月
《ホワイト》支払い金額 : 0円~9,999円/月

高いランクを目指すにはLINE Pay一本で統一する必要がありそうです。

このキャンペーンは、LINE Pay、JCBカード、QUICPayすべての支払い方法で適応されます。

③支払い、割引の仕組みが嬉しい「Origami Pay」

Origami Payは株式会社Origamiによる2016年5月に始まったキャッシュレス決済システムです。日本のQRコード決済で唯一大手企業と関わりのないものになります。

加盟店舗数はわずかに数万店舗と少ないですが、独自の利用、還元システムで、コアなファンが多いQRコード決済です。

支払い方法銀行口座引き落とし及びクレジットカード

地方銀行も対応しています

Origami Payの特徴は支払いが銀行口座から直接引き落とされることです。殆どのQRコード決済はチャージしてから利用するシステムであり、やめようとしても残高が余ってしまう問題がありましたが、Origami Payはその都度銀行口座から引き落とされるデビットシステムであるため、とてもわかり易いです。

また、クレジットカードを登録してそれを利用することも可能です。

残念ながら加盟店は少ない印象

Origami Payは加盟店が少ないことが唯一の問題点です。主な加盟店としてはコンビニはローソン、ミニストップなど、薬局はウエルシアグループ、飲食店は吉野家、松屋など、家電量販店はビックカメラ系列、ヤマダ電機などです。他にはLoft、サーティーワンアイスクリーム等で利用できます。

他のQRコード決済はほぼすべてのコンビニ、薬局、家電量販店を網羅しているので、Origami Payはやはり使えるお店が少ない印象です。

還元ではなく割引されるシステム(1-3%)

Origami Payは他社が採用している還元システムではなく、割引システムを採用しています。

銀行引き落とし方式の決済では3%オフ、クレジットカード利用決済では1%オフとなります。特に、クレジットカード利用決済ではクレジットカード側でのキャンペーンも適応されるので利用するカード次第ではかなりお得にお買い物ができます。(先月まではクレジットカード利用決済も3%でしたが...)

3%というのはどのQRコード決済にも劣らない高い還元率です。チャージがなく、いつでもやめられるので「とりあえず登録して使えるところでは使おう」という使い方が最適だと思います。

④楽天スーパーポイントが利用できる「Rakuten Pay」

Rakuten Payは皆さんご存じ楽天によるQRコード決済です。

もちろん楽天系のサービスと相性がいいのが特徴。楽天やRakuten Travelなどでたまった楽天スーパーポイントがそのまま利用できるのが強みです。

支払い方法はクレジットカードとチャージ

支払い方法はクレジットカードとチャージです。

チャージはRakuten Card及び楽天銀行からのみであるため、楽天ヘビーユーザー以外の主な利用方法はクレジットカード支払いになります。

クレジットカード支払いということは、もちろんクレジットカードのポイントも貯まるので、Origami Pay同様にポイント2重取りができるのがミソです。

なお、9月26日より登録できるクレジットカードは3Dセキュアに対応したもののみとなりました。そのため、マイナーなカードは利用できないのが残念ですね。

加盟店舗数は豊富

Rakute Payの加盟店舗数はPayPayを上回っています。最新の情報は不明ですが2019年6月段階でPayPayが60万店、Rakuten Payが120万店でしたので、かなり多くのお店が対応していることがわかります。

還元率は控えめの0.5-1.5%

Rakuten Payの還元率はわずかに0.5%です。貯まるポイントは楽天スーパーポイントで、再度Rakuten Payで利用できます。

しかし、楽天カードユーザーは優遇されます。楽天カードを登録して利用することで1%上乗せされるので、実質1.5%。ガッチリ楽天ヘビーユーザーを囲い込む仕様になっています。

⑤Amazonで使え、docomoユーザーがお得な「d払い」

d払はdocomoが開発したQRコード決済です。

一番の特徴はdocomoを契約している方は、支払いを携帯電話料金の請求とまとめることができること。クレジットカードや銀行口座を持っていない方や、支払い方法を増やしたくない人には嬉しい機能です。

20%ポイント還元などのキャンペーンを頻繁に行っており、かなりお得に使えますが、キャンペーンはすべてエントリー制であり、エントリーし忘れたといったトラブルも発生しているので注意しましょう。

電話料金合算払い、銀行口座からのチャージ、クレジットカード払いの3種類

先述の通り、d払は電話料金合算払いが可能です。他には銀行口座からチャージしての支払い、クレジットカード払いが可能です。

このうち、クレジットカード払いはRakuten Pay同様に3Dセキュアに対応したもののみが利用できます。

加盟店舗数は今後の課題だがAmazonで利用できる

加盟店舗数は非公表ですが、使っていてかなり少ない印象です。

主な加盟店は、コンビニであればローソン、ドラッグストアであればマツモトキヨシで採用されている他、ビックカメラ系列、伊勢丹等で利用できます。

その代わり、なんとあのAmazonで利用することができます。Amazonであればどんなものでも売られているので、dポイントの消費場所に困ることはなさそうです。

還元率は1%、docomoユーザーは最大8%にもなる!?

d払の基本還元率は1%となります。貯まるのはTVコマーシャルでおなじみのdポイントです。

他社QRコード決済と異なり、dポイントを利用した支払いではポイントが発生しない残念な仕様には注意しましょう。

しかし、毎月「dポイントスーパー還元プログラム」というキャンペーンが開催されています。様々な条件をクリアすると、最大で7%上乗せされ、8%もの還元を受けることができます。

条件は以下の通り。

結構厳しいですが、docomoユーザーであれば+2%ぐらいは簡単に達成できます。

しかし、来月よりこのプログラムは、dカード以外のクレジットカード払いが対象外となりますのでご注意ください。

⑥メルカリの売上が使える「メルペイ」

メルペイはメルカリから登場したQRコード決済です。

最大の特徴はメルカリの売上を利用することができるところ。現金化することなくそのまま日常生活での支払いに使うことができます。

さらに、LINE Pay同様に、Apple Pay, Google Payに登録することで電子マネーのiDとして利用することができます。QUICPay同様、iDの加盟店はかなり多いので、使える場所がなくて困ると言ったことはなさそうです。

支払いは後払いでも大丈夫!

メルペイ最大の利点はメルカリの売上を利用できるところですが、その他には他のQRコード決済と同じく銀行口座からのチャージにも対応しています。メルカリライトユーザーでもしっかりと使える仕組みになっていますね。

さらに、メルペイは後払いもできるのがポイント。本人確認をすれば誰でも利用でき、翌月末までに支払いを延長することができます。注意点としては、メルカリの売上金を使うことはできず、銀行口座振替、コンビニATM振り込み、メルペイ残高しか使えません。さらに、メルペイ残高以外での支払いには手数料300円が必要になります。

iD利用ができるのが嬉しい

加盟店舗数はメルカリ発表で、135万店と悪くはない数値です。しかし、iDが使えることで加盟店舗数はもっと増えます。

還元率はまさかの0%、キャンペーンに期待か

メルペイの還元率はなんと0%です。メルカリユーザーからすればメルカリの売上を手数料なしでそのまま使えるのが便利ですが、メルカリユーザー以外は使う理由が全くありません。

メルペイは過去に50%還元等のキャンペーンを開催していました。今後のキャンペーンがどうなるかは不明ですが、キャンペーン次第では導入しても良いかもしれませんね。

まとめ

それぞれのQRコード決済の特徴をまとめると以下のようになります。

PayPay

○還元率高め、対応している個人経営店が多い

×還元率が改悪され続けている

LINE Pay

○JCBプリペイドとQUICPayが使えるので基本どこでも使える、友人への送金が簡単

×ヘビーユーザー以外は還元率が低め

Origami Pay

○デビット式支払い、還元ではなく割引というシンプルなシステム

×加盟店舗数が少ない

Rakuten Pay

○楽天ユーザーはお得

×それ以外のユーザーは微妙

d払い

○Amazonで使える、docomoユーザーはお得、キャンペーンが豊富

×加盟店舗数が少ない、キャンペーンはエントリー制で忘れがち

メルペイ

○メルカリの売上が利用できる

×還元率は0%

どのQRコード決済を使うかというのは、その親のサービスをどれだけ使うかで決めると良いでしょう。スマホ上のアプリを増やしたく無い時にはLINE Payやメルペイがおすすめ。

Origami Payに関してはその仕組み上、チャージが使い切れないといったことがないので登録しておいて損はないのでどんな人にもおすすめできます。

また、個人的には地元の小さなカフェ、美容院、惣菜屋さんなどで、クレカや電子マネーはすべて非対応なのにPayPayだけが利用できるところが多いため、PayPayは登録しておいてもいいと思います。

以上、各QRコード決済の特徴まとめでした。自分にあったQRコード決済が見つかりましたでしょうか?少しでも参考になれば幸いです。

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Writer

ナカヤマユウショウ
2013年にMNPを知ってからスマホオタクになった理系大学生。telektlistでは珍しいiOS派。 最近顔出しでYouTubeはじめました。 Twitter: @yushonakayama Instagram: @yushonakayama

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 コメント

※暴言・個人攻撃等は予告無しに削除します

  1. 匿名 2019.10.26 08:47 ID:b9da5ff70 返信

    ライター業で大事なのは、固有名詞や商標を間違わないことです。投稿する前に一通り調べ直すとよいですよ。

  2. 匿名 2019.10.28 01:17 ID:40603680c 返信

    一番のおすすめはSuicaかな

  3. 匿名 2019.10.28 16:12 ID:65f310108 返信

    WAON最強や!ワオン!