昨年7月末に125W急速充電技術を発表したOPPOですが、今年も新たな充電技術を先週発表しました。今回は、更に大きなW数での充電技術ではなく、既存の急速充電が更に安全、効率化されたものとなっています。
バッテリー容量が既存のものと比べ同容積で5%アップ
急速充電においては、高電圧の使用やそれによる発熱など、その安全面に懸念がありますが、OPPOは今回以下のように改善。
- 低インピーダンスのフューズを使用し、電流が過負荷になった際、瞬時に電源を遮断することでバッテリーを保護
- GaN製スイッチの採用により、既存のMOSFETスイッチより使用面積が減り、発熱をより制御できるように
- インターナルシリーズのバイセルデザインにより、2つのセルが同構造体となりバッテリー容量が既存のものと比べて同容積で5%アップ
- AIアルゴリズムを備えたカスタムチップを採用し、バッテリーがダメージを受けている、または異常な動作をした場合に検知
- バッテリーに2つのアルミニウムに挟まれた新たな複合材料を使用し、従来のものより優れた構造となり、ショートを防止
※インピーダンス=交流回路の電圧と電流の比。(参考)
※MOSFET=金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ。動作速度が速く、駆動電力は小さいが、大電流化には向いていない。(参考)
※バイセルデザイン=2つのセル(により構成されたバッテリー)。近年の急速充電対応スマホは基本これを採用。
バッテリー寿命や充電速度が向上
更に効率化も図られ、その結果は以下の通り。
- 65W SuperVOOCにおいて、1,500回の充電サイクル後でも80%のバッテリー容量をキープ
- 充電速度が向上し、65W SuperVOOCの場合は約20%向上、4,500mAhバッテリーを30分で満充電可能に
- 充電速度と端末温度の調整により、ユーザーは充電中でも不快に感じることなく端末操作が可能に
またOPPOは、過酷な環境下での急速充電にも挑戦しており、充電によりショートの可能性もある極寒の中では、バッテリーの温度を数十秒で-20℃から10℃に上げ、通常通り充電ができるように。
同社の急速充電技術、VOOCはその発表より実に7年が経過しており、それに関わる特許数は3,000を超え、ユーザー数は1.95億人にまで上るとのこと。また今年に入り、同技術を自動車や公共スペース、様々なデバイスのチップにライセンス提供しており、そのパートナーは現在40以上であるとしています。
昨年発表の125W有線、65Wワイヤレス充電技術に対応した機種は登場していませんが、その発売は今年後半であると見られています。今後の同社の動向に注目ですね。
Source:OPPO
今更65wの技術で云々言われても…
早く日本向けで120w以上で充電できる端末出してほしい。