先日のOnePlus 9および9 Proにおけるパフォーマンス制限問題に対し、OnePlusが新たに公式声明を発表。近年のSoCの性能は多くのアプリにとって過剰であるとし、より良いユーザーエクスペリエンスのための最適化のためにパフォーマンス制限を行ったと主張しています。
最適化によりバッテリー消費と発熱を抑制
先日の時点でこの件に対し既に公式声明が出されていましたが、今回は更に詳細な説明が公式フォーラム上に投稿。以下、その一部を抜粋しています。
(前略)
近年において、スマホ向けSoCの性能は、ソーシャルメディアやブラウジング、更には軽いゲーミングなど多くのアプリにとってオーバーキル(過剰)と言えるレベルに達しています。
以上のことから、私たちのチームはその焦点を、単純にフルパフォーマンスを提供することから、バッテリー消費及び発熱を抑えつつもユーザーが私たちの端末に求めるパフォーマンスを提供することにシフトしました。より正確には、各アプリとそれぞれが必要とする最適なパフォーマンスをマッチさせたいのです。
OnePlus 9および9 Proの場合、アプリや重いゲームを開く際に、最高のパフォーマンスを提供するため、プライムコアであるX1コアを含め、Snapdragon 888がフル稼働します。しかし、ウェブページやTwitter、Instagramのブラウジングなどフルパワーを必要としない動作においては、スムーズな動作のためにCPUがわざわざ約3GHzで稼働する必要はありません。その場合OnePlus 9および9 Proは、スムーズな体験を維持しつつバッテリー消費及び発熱を抑えるためにCPUのクロック数を下げるようになっています。
また、OnePlusのR&Dチームは、Chrome、Twitter、Zoom、WhatsApp、Facebook、Instagram、Snapchat、YouTube、Discord、Microsoft Office、それに加え純正アプリなど、Google Playストアで最も人気のあるアプリに基づき最適化するアプリを管理しています。これら全ての最適化は、私たちのテストチームが実際のユーザーエクスペリエンスに悪影響を及ぼさないことを確認して、初めて適用されます。
(後略)
その効果に疑問の声も
OP9Pro battery: Vivaldi at full perf but unavoidably limited to 60Hz gets 11h56m in the web test, Chrome perf crippled at 60Hz gets 11h59m. Makes you ask yourself if the drama was worth it.
— Andrei F. (@andreif7) July 8, 2021
一方で、先日の問題を報告したAnandTechの記事のライター、アンドレイ氏は、OnePlus 9 ProにてVivaldiブラウザをフルパフォーマンス(60Hz)、Chromeを制限された状態(60Hz)でそれぞれテストしたところ、バッテリー持ちは順に11時間56分、11時間59分となったと報告。OnePlusの言うそのバッテリー消費抑制に疑問を呈しています。
ただ、パフォーマンス制限の有無以外に、使用ブラウザという異なる条件もあるため、その効果がないとは一概には言えないでしょう(Chromeのフルパフォーマンス動作は不可能とのこと)。
また今回の件に関し、海外メディアAndroid Authorityは「バッテリー持ちのためにパフォーマンスを制限されたスマホを購入しますか?」とのアンケートを実施。
そして計1,673票の内、26.48%が「(パフォーマンスに)見て分かる違いがないのであればYES」、73.52%が「NO、払った値段の分のパフォーマンスを発揮するスマホを望む」との結果に。英語圏のユーザーの多くは、今回の件について否定的のようです。
一方、今回のフォーラム投稿のコメント欄では、OnePlusの対応に肯定的なユーザーも少なくなく、中には、意味もなく最大出力でCPUをぶん回すベンチマークは実際の使用においては当てにならない、とベンチマークそのものの在り方について問うユーザーも。今後は、実際の使用感が分かる新たな指標となるものが必要とされてくるのかもしれませんね。
Source:OnePlus, Twitter, Android Authority
Appleがまさしくその方針やからな
SoC性能より省電力に舵を切ってる
なお何故かオーバースペックと叩かれやすい模様
androidハイエンド機種の方がオーバースペックなのに