ソウルで開かれたプレスカンファレンスにて、LGエレクトロニクスの社長、Kwon Bong-seok氏は「今折りたたみ式スマートフォンのリリースするのは時期尚早である」と話しました。韓国の新聞会社、Korea Timesが報じました。
折りたたみ式スマートフォンより5G対応を優先すべき、というのがその理由です。
折りたたみ式スマートフォンをつくる技術力はある
LGが折りたたみ式スマートフォンを発表しないのは、技術力が原因ではありません。
今年1月のCESで、LGは巻けるTV「LG SIGNATURE OLED TV R」を発表しました。このTVは、プロジェクターのスクリーンのように曲げることができるTVです。
Kwon Bong-seok氏はこの技術を、「折りたたみ式スマートフォンの一歩先を行った技術」であると評しています。つまりLGには折りたたみ式スマートフォンを開発する力はあると主張しているわけです。
発表しない理由は、ビジネス的なもの
ではなぜ折りたたみ式スマートフォンを発表しないのか。その理由は、5G対応スマートフォンによって市場のシェアを獲得するためです。
前述のプレスカンファレンスにおいて、Kwon Bong-seok氏は、
- LGの問題は、スマートフォン市場で地位を獲得すること。
- 5G対応スマートフォンには、市場のシェアを獲得するチャンスがある。
- 折りたたみ式スマートフォンは5G通信と同時に検討したが、採用しないことにした。
と話した、と報じられています。
確かにニーズが手堅いのは、5G対応スマートフォンの方である、と考えられます。なぜなら5G対応スマートフォンには「よりスムーズな動画の視聴」といった明確なメリットがあるためです。
5G対応スマートフォンに関しては、Evan Blassが、LG初の5G対応スマートフォン「V50 ThinQ」らしき画像をリークしています。
LG V50 ThinQ for Sprint 5G pic.twitter.com/TNLQsYPgPS
— Evan Blass (@evleaks) February 16, 2019
対応できる準備はある。
一方でKwon Bong-seok氏は、「ニーズがあれば、(折りたたみ式スマートフォンに)対応する準備はある。」と話した、とも報じられています。
他メーカーに押され、販売台数が減少気味のLGが折りたたみスマホを発売して開発費がペイできるのかどうかは微妙ですが、前述の技術力を考えれば折りたたみ式スマートフォンを開発する体制そのものは確かに整えられそうです。
5G対応スマホに注力したLGは実際にシェアを獲得できるのか。今後に注目です。
Source: Korean Times
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