ここ数年でスマホに搭載されるリアカメラのレンズの数は増えており、四つのレンズを備えるクアッドカメラというものが多くのメーカーの機種で価格帯を問わず見られるようになりました。
本体のうちカメラ部分が占める割合が大きくなると影響を受けるのがプロダクトデザインですが、各社はどのようなクアッドカメラのデザイン・配置を製品に取り組んでいるのでしょうか。読者のみなさんが一番気に入るデザインはどれですか?コメントで教えてください!
目次
Huawei - カメラと分からないカメラデザイン【正円】
Huaweiのクアッドカメラ搭載機種として代表的なのはHuawei Mateシリーズになるでしょう。特に新たに発表されたHuawei Mate 40シリーズは特徴的なカメラデザインを採用しており、この先ライバル大手メーカーがこのデザインスタイルに追従していく可能性は否定できないでしょう。
その前に登場しているHuawei Mate30シリーズでも同じ正円デザインのクアッドカメラが搭載されていましたが、今ほどの強いインパクトがあるものではありませんでした。カメラモジュール本体を囲むフチが当時はユーザーにとって馴染まず、ドラム式洗濯機のようだとも言われましたが、新たなHuawei Mate40シリーズにはそのような言葉も言えないでしょう。
Mateシリーズ以外の機種でもクアッドカメラを採用しているものが存在しますが、HuaweiとしてはMateシリーズに採用するこれらの正円デザインを自社のシンボルデザインとして推していきたい意向があると予想します。
サムスン - 王道とも言えるアプローチ【縦向きの長方形】
Galaxy S9+で縦配置だったフラッグシップラインのデュアルカメラを、Galaxy S10シリーズでのトリプルカメラ化で横配置変更したことで悪評を浴びた時期もあったサムスン。その次のGalaxy S20シリーズおよびGalaxy AやGalaxy Mなどのシリーズでは再び縦配置へと戻しました。デザイン、そしてカメラモジュールの位置がバックパネルから見て左上に全機種で一貫しているのが他社とは大きく異なる特徴です。
これはHuaweiのクアッドカメラと共通して言えることですが、両社はカメラレンズの数と全体の性能を向上させながらも厚みを抑えることができています。ただしGalaxy Note20 UltraとGalaxy S20 Ultra 5Gの二機種を除いての話です。
TECNO - ゴツゴツとしているが万人に受けるはず【正方形】
TECNOは新たにアフリカマーケット向けに発表したTECNO CAMON 16 Premierという機種でクアッドカメラを採用しています。カメラモジュールは正方形を取っており、その中に四つのカメラレンズとフラッシュが整列させている美しいデザインです。
世界的に評価の高いライバル大手メーカーとは異なるデザインを見出し、かつ性能にも妥協していないこのクアッドカメラですが、アフリカマーケットを勝ち抜いてきたTECNOだからできるアプローチだと感じさせます。
位置の配置も中央揃えになっており、本体背面を裏にした時の安定感は高いと予想されます。見た目だけでなく実用性も考えられたデザインはポイントになります。
vivo - 王道デザインにあるオリジナリティ【縦向きの長方形】
vivoのよるクアッドカメラは、そのデザインの系統としてはサムスンと同じだと言えるでしょう。クアッドカメラが業界で登場した初期のvivoはひし形(45度回転の正方形)のデザインを採用していましたが、現在は業界のスタンダードである縦向きの長方形をかたどったデザインへ移っています。
vivoのスマートフォンだと分かりやすいこのクアッドカメラのデザインは、同社の製品の優れたカメラ性能を更に盛り上げて魅力的に見せています。
vivoはシリーズラインや機種ごとに全く異なるスペック構成や本体デザインを採用するメーカーのため、このデザインの傾向が今後も一貫するとは限りません。
Xiaomi - バリエーションが豊富で嬉しいデザイン
業界の中でもクアッドカメラの普及に積極的なXiaomiですが、その分搭載機種のラインナップも多いことからデザインのアプローチ方法も豊富です。
Xiaomi Mi 10 Ultraではレンズを縦に直列させたデザインを採用しましたが、Redmi K30 Proでは正円のデザインを取り入れています。なお、正円のカメラモジュールというのはスマートフォン本体を横にして持った際に指が当たったり、触れてしまったりするということがあるので注意が必要です。
この正円デザインは本体背面を裏にして置いた時の安定感がなく、ガタガタとすると言われていますが、XiaomiはPOCO X3 NFCでそれを解決するデザインを取り入れています。デザインは正円のままですが、カメラモジュール部分で円の上下をカットしたような形を採用し、実用面でもすぐれたものとなっていました。
Infinix - デザイン性の高さは確実にトップレベル
Infinixも最新の機種でクアッドカメラを採用するようになりました。クアッドカメラへのアプローチは当初は正円デザインによるものでしたが、Infinix Zero 8という機種でひし形のデザインへと変更しました。サイズ感やレンズの配置のバランス、背面パネルデザインとの統一感など、非常に高いデザイン性であると感じさせられます。
ひし形のデザインとは別に、スタンダートな縦向きの長方形デザインを採用した機種も存在しています。
Oppo - iPhoneと同系統のデザイン
最近のiPhoneと同様、カメラランズが浮き出るようなデザインが特徴です。デザイン自体はトリプルカメラの場合と変わっていませんが、レンズ配置はクアッドカメラになったことで変更されました。これまでは縦に三つ並んでいたものが、クアッドカメラでは2x2のサイコロの四の目と同じ配置となりました。
このサイコロと同じである2x2の配置に加え、タコの吸盤のようなレンズの見た目によるインパクトは非常に強いでしょう。レンズを保護するものが周りを囲っていないため、普段使いでもカメラ部分に気を遣う必要がありますが、見ているだけでも楽しめるデザインです。
なお、このクアッドカメラデザインはAシリーズはもちろん、RenoシリーズとFシリーズの三つで既に採用がされているため、Oppoは当面の間このデザインで勝負していくと考えられます。
まとめ
多くのメーカーはカメラレンズを増やすことでユーザーに対してカメラ性能の高さをアピールする傾向にありますが、レンズの多さがカメラ性能に必ずしも直結するわけではありません。ユーザーはレンズの数ではなくカメラスペックを重視し、自身のニーズに合ったスマホを選ぶ必要があるでしょう。
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