中国市場でのiPhone不振は続いているようです。Appleは2019年4月1日、中国が付加価値税(VAT)を16%から13%に減税したことをキッカケに中国市場でのハードウェア製品の価格を引き下げました。
しかし、値下げ後もiPhoneの売り上げが伸びたのは一時的で、全体の売り上げとしては依然低迷を続けているようです。値下げ前のデータですが、UBSアナリストのTimothy Acuriは3月のレポートで「iPhoneの需要は依然弱く、今年2月の需要は前年と比べて30%減だ」と述べています。
また、Longbow Reserchは今年2月の発表で「検索エンジンBaiduを介してiPhoneを検索してた人は今年1月時点で前年より半減した」と述べています。
Appleが4月に実施した中国市場での値下げは、減税分の反映だけではありません。3%の減税額以上に値下げをしたのは中国市場でのiPhone販売台数を回復したい意図があるからです。事実、中国のiPhone XSの値下げ額は500元(約8,300円)と、以前より6%近く安くなっています。
付け加えると、Appleは以前にも中国にて値引きを実施しております。今年4月で4回目、合計2000元(約33,200円)の値引きになりますが、販売台数の回復は限定的で、下降トレンドの歯止めとはなっていません。
2019年1月の売り上げ減少報告の翌日には、Appleの株価が10%下落しています。これはiPhoneの売り上げがAppleの売上額の60%以上を占めているからです。値引きをしてでも中国市場でのiPhone販売台数を確保したい、というのがAppleの本音でしょう。
Appleは2018年11月からiPhoneおよびMac製品の販売台数を公表しないと発表しました。多くの投資家がiPhoneの販売台数の伸びに疑問を感じていた時、その予感は現実になりました。2019年第1四半期のiPhoneの売り上げが前年同期比で15%減少しました。
2019年4月の値下げが売り上げ回復にどの程度寄与するかは未知数です。しかしHuaweiやOPPO、Xiaomiなどのライバルメーカーの台頭および5G対応での遅れなど、Appleにとっては逆風が吹いているのは事実です。
特にHuaweiの躍進は目覚ましく、2018年第4四半期におけるHuaweiの中国市場での販売台数は前年同期と比較して23%の急増です。対象的にAppleの販売台数は20%の急落とデータは示しています。
競争が激しく、消費者の嗜好が特異な中国のスマホ市場ですがAppleにとっては捨てられないマーケットです。中国メーカーが世界各地に進出している今、中国市場で失敗するとAppleは他の市場でも厳しい状況に陥るでしょう。Appleのブランド力と製品力の真価が問われています。
Source:搜狐
ほーん、iPhone買うわ