アフリカや中東、東南アジアなど、限られたマーケットでしか名を聞くことができないInfinix。近年になり製品のクオリティを非常に上げており、さらにはコンセプトモデルとしてInfinix Concept Phone 2021を公にしています。アフリカで生まれ、すでに大手メーカーの一歩後を追うレベルのメーカーとなっているInfinixを特集します。
目次
2013年設立・アフリカの王者Tecnoと同じ起源をもつ
Infinixは2013年に上海に拠点を置くTranssion Holdings(伝音科技)の子会社として、アフリカでビジネスを始めました。Transsionとは、アフリカマーケットで絶対的な地位を誇るTecnoの親会社としても知られます。その翌年にはすでにヨーロッパ、アジア、中東で販売を始めるほどの勢いを見せました。
世界各国に4つの生産拠点と3つのR&D施設を所有しており、低価格でも品質の高い製品を34のマーケットで販売しています。
製品カテゴリは主力のスマホのほか、オーディオ関連、スマホ向けアクセサリも存在しています。現時点でスマホの製品ラインナップはZeroシリーズとNoteシリーズ、セルフィー強化のSシリーズ、低価格のHotシリーズ、Smartシリーズとなっています。
34の戦略的マーケット選定
現時点でInfinixが進出しているマーケットは上記の図の通りです。東南アジアではインドネシアやフィリピン、そしてアジア第二の大国であるインド、そしてアフリカ市場までを攻略しています。ドバイやメキシコといったマーケットでも製品を販売しています。
アジアに限る場合、インドとフィリピンでは製品ラインナップも非常に豊富で、オンラインに強い販売チャネルで販売台数も良いと予想されます。特にインドの場合は2017年の進出以降現地のメディアやYouTuberが製品をレビューしたりすることで、ユーザーの知名度が上がりつつあります。パキスタンでは2015年に進出していることもあり、現地でとても強い存在感を見せます。マレーシアについては2021年に進出して間もないマーケットですが、現地のメディアも製品に注目するなどセールスは好調を見せています。今後どのようなラインナップを投入してくるかに期待がされます。
上記のマーケットのうち、半分近くでは実店舗が存在しており、積極性を見せています。
他社との差別化はデザインから行われる
これは筆者の考察になりますが、Infinixはソフトウェアはもちろんハードウェアを非常に重視してきていることが感じられます。機種のデザインに力を入れる傾向はここ最近になり強くなっており、デザインにこだわるユーザーへの希求性は高いでしょう。
同社は製品デザインにフランススタイルを取り入れていることが特徴であり、実際に製品ラインナップを見てみても他社との違いに気づくことができます。
上の機種はInfinix Note 10 Proというものですが、iFデザインアワード2021を受賞した実績があります。背面バックパネルのデザイン性などを見ても、その美しさに誰もが納得をするでしょう。
低価格帯のラインナップに注力した戦略
Infinixは多くの製品ラインナップがあるものの、すべてが日本円で3万円を切る低価格帯に属しています。これは前述したように進出しているマーケットの消費者の購買力と需要に合わせているためでもあります。
低価格に抑えながらも、充電器はマーケット別に出荷、アクセサリもTPUカバーと保護フィルムの両方を付属させています。また、自社開発のカスタムOSであるXOSもInfinixのスマホ全てに搭載されます。
マーケットによっては現地の芸能人も起用する
Infinixは一部のマーケットで現地の芸能人を起用したマーケティングも行っています。こういったマーケットは同社にとって非常に重要な存在でいますが、その分市民からのブランド認知にも繋がっています。
コンセプトフォンが世界的な話題に
2021年の6月にInfinixはそのコンセプトフォンであるInfinix Concept Phone 2021を発表しています。わずか10分で充電が完了する160W超高速充電に50Wのワイヤレス充電機能、背面に備わるカラーエフェクト付きのバックパネルなど、同社の技術が多くつまった機種です。
Infinixのラインナップにはフラッグシップモデルは存在しておらず、これが初のフラッグシップスマホとして製品化されることが期待されています。
注目したいのはInfinix Noteシリーズ
上にもあったInfinix Concept Phoneで高価格帯ジャンルでも勝負を図ろうとしているInfinixですが、筆者としては現行のInfinix Noteシリーズに刮目しています。
筆者はInfinix Note 8を実際に購入した上でレビューをしています。低価格でありながら非常に満足できるスペックとなっており、デザイン面でも優れた高いクオリティの一台でした。その後継に登場したのはInfinix Note 10シリーズであり、シリーズ初のProモデルも存在していました。このように、Infinix Noteシリーズは急成長しており、この先もさらに人気が高まると予想されます。
おおinfinix!何気に好きなメーカーだから取り上げられるのは嬉しい( ´꒳` )