IT専門の調査会社IDCが2019年第2四半期の中国国内市場シェアを公開しました。Counterpointの資料によると、中国のスマホ出荷台数は前年度と比較して6.1%減の9790万台。
第2四半期のシェア上位5企業は1位から順にHuawei、vivo、Oppo、Xiaomi、Appleとなっています。
1位 Huawei
上の表で最も驚くべきはこの5つの企業の中で出荷台数が増加している企業はHuaweiだけだということです。
Huaweiの出荷台数は2018年第2四半期から2019年第2四半期で約780万台増加しています。Huaweiの出荷台数増加の主な理由はHuawei P30シリーズとEnjoy 9シリーズが中国国内でヒットしたからです。
2019年の第2四半期の総出荷台数は3520万台ですがその内P30シリーズが500万台、Enjoy 9シリーズが500万台を占めていることが分かっています。貿易戦争による愛国心の高まりを追い風に、年に何十種類も新作スマホを出し続けているHuaweiの成長はまだまだ続くでしょう。
2位 vivo, 3位 Oppo
2018年と比べて市場シェア2位と3位が入れ替わり、2位がvivo、3位がOppoになっています。ほぼ僅差の2企業ですがこの差はvivoが3月に発売したvivo S1が多く売れたからでしょう。
結果的に第2四半期は両社共にシェアを落としまいました。両社はXiaomiの中価格帯への突き上げ・Huaweiの高価格帯でのさらなる拡大に直面しています。
Xiaomi
2位にランクインしているXiaomiは出荷数が過去に例を見ない程出荷数が減少しています。これについてIDCは同社のフラッグシップモデル Xiaomi Mi 9を初期リリースするタイミングが悪く、それが出荷台数の減少に繋がったと分析しています。
Xiaomiは第1四半期にも出荷台数を落としており、その際にもCounterPointのアナリストMengmeng Zhang氏は、Xiaomiが組織再編を行っている間に新機種が発売出来ず、シェアを落としたと述べていました。
XiaomiのCEO 雷軍氏は2017年9月に行われたグローバル・コア・サプライヤー大会で「2年半の時間で、中国第1位に返り咲く」と宣言しましたが、その期日まで、残り半年程になってしまいました。シェアを上げるどころか落としてしまったXiaomi、目標達成はほぼ不可能です。現実的な数値を目指し、事業を再構築していくことが求められています。
Apple
5位のAppleは安定して市場シェア7%前後をキープしています。出荷台数は微減していますが、市場も縮小しているため市場シェアに変化はありません。
Appleは毎年9月頃に新製品を発表するため、第2四半期はどうしてもシェアを落としてしまいます。第3・第4四半期にどれだけシェアを上げられるのか、それが今後の中国市場で生き残るための試金石になるでしょう。
Source:IDC
中国共産党と共に中国国民の愛国心を煽って
Huawei買わせるのは素直に上手いマーケティングだと思った。
おかげでHuaweiは中国国内での売上伸びたし中国共産党はより国民を監視しやすくなったし。