Huawei製品の扱いは、今後どうなるのでしょうか。
アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席はG20大阪サミットで、貿易協議を再開することを合意しました。トランプ大統領は米国企業がHuaweiと取引することを許可する意向を示し、中国との貿易協議を再開することに合意しました。
この合意によってアメリカは中国からの3000億ドル相当の輸入品に対して追加関税を先送りすることが決定しました。ただしHuaweiをエンティティリスト(米国製品の輸出を禁じる取引先のリスト)から外すかどうかは不明です。
トランプ大統領は「習氏とは(エンティティリストについて)まだ話していない。今後協議する。」と述べています。
もしアメリカが実際にHuaweiとの取引を容認した場合、「重大な国家安全保障上の問題がある」と名指しした企業との取引を認めることになります。今回の合意は単なる口約束で取引容認の「意向」が示されただけです。
技術覇権を争う両国の利害対立が単なる貿易摩擦を超えている現状、本当に取引が容認されるかは疑わしいのが実情です。
一方、実現されればHuaweiとの取引が大きいGoogleやARMにとっては歓迎すべき決定です。
GoogleとARMのみならず、各国の企業はアメリカと中国政府の板挟みにあって苦しんでいます。貿易問題が長引いてアメリカと中国のみならず、世界経済に深刻な悪影響を及ぼしています。果たして良い落としどころが見つかるのか、今後の交渉の行方が注目されます。
Source:BBC NEWS
Huaweiの主力事業である業務用通信機器においては、昨年来各国で契約変更が進められており、よほどのことがない限り挽回は不可能に近いです
業務用機材は数年、数十年というスパンで随意契約となる場合が多く、出鼻を挫かれたHuaweiの損失は計り知れないでしょう