先日、アメリカのモバイルキャリアであるスプリントとTモバイルの合併交渉について進展があり、司法省が一部条件をつけた上で大筋を承認したというニュースは記憶に新しいです。
これに関連して、新たな情報が出てきました。あのGoogleが、Dishと共同でアメリカのキャリア事業に参入することを目論んでいるというのです。
経緯
スプリントとTモバイルの合併交渉は2013年ごろから断続的に続いていました。そして先日、アメリカ司法省が「衛星テレビ局であるDishが新キャリアとして参入し、基地局整備が進むまでの間は両社の回線を貸与、合併により余った帯域の一部はDishが使用する」などの条件をつけた上で、ついに合併の大筋を承認したのです。
これに目をつけたのがGoogle、というわけです。GoogleはここでDishと手を組み、共同でキャリア事業に参入することを目論んでいます。ただし、Googleの広報担当者はこれらの噂を否定しています。
どうなるスプリント&Tモバイル、合併交渉は続く
スプリントとTモバイルは合併にあたって、両社が使用している電波の帯域の一部と、スプリント傘下のMVNOであるBoost MobileブランドをDishへ売却することを検討しているといいます。情報筋によれば、評価額60億ドルともいわれるこれらの膨大な資産を買収する能力があるのは今の所Dishだけ。Googleがもしキャリア事業に参入したいのなら、これほどのチャンスはありません。
しかし、Tモバイルの親会社であるドイツテレコムはDishとGoogleが提携することを快く思っていない様子。Dishが取得したBoost Mobileの株式のうち5%以上を再び第三者へ売却しないという場合のみ、取引に応じるとの意見もありました。これは明らかに将来のライバルの活動を制限する行為なので、Dishや司法省にとっては納得し難いことでしょう。
現在Googleは、Google Fiという名称でスプリントとTモバイルの回線を使用したMVNOを運営しています。この契約が都合よく進めば、Google FiはMNOとしてサービスを開始できるようになるでしょう。
Source:GSMArena
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