キャリアの通信料金、複雑でわかりにくいですよね。それに加えて毎年変更があったり割引キャンペーンがあったりで混乱することも多いと思います。今回はそんなキャリアの料金体系を解説していこうと思います。
この記事は第1弾として、docomoの料金体系を解説する記事になります。併せて、最安構成や割引についても説明します。なお、この記事は2019年3月現在のものです。
キャリアの料金プランを考える前に(各社共通事項)
料金体系を説明する前に注意しておきたいことがあります。
それは、通信料金と端末料金は別枠で考えなければならないことです。
スマートフォンの月額料金は大きく分けて通信料金と端末料金があります。通信料金は電話、インターネット、その他キャリアのサービスを受けるのに必要な料金です。一方で、端末料金はスマートフォンのハードウェアの料金です。(多くの人は分割購入でしょう。)これらはそもそも別のものなので、別枠で考えなければいけません。
通信料金と端末料金は同時に請求されていわゆる「月額」となるのですが、何が違うのでしょうか?
①通信料金は割引が適応されるが端末料金は割引が適応されない
キャリア各社で端末を購入するときに得られる月月割、毎月割、月々サポートなどの割引や、学割、1年限定の割引など各種割引は端末料金ではなく通信料金から割引されます。
キャリア各社はここを説明不足のまま「端末料金が8万円で月月割、毎月割、月々サポートなどの割引が24回で合計8万円だから実質0円」というような宣伝をするため、少しわかりにくくなっていると思います。
②通信料金は払えなかったら通信が止まるだけだが端末料金は払えなかったら信用に関わる
通信料金は払えなかったら電気、水道、ガスと同じように止まるだけですみます。しかし、端末料金に関しては、すでにサービスを受けているため、払えなかったら信用問題に関わります。踏み倒しをしてしまうとクレカのブラックリストと似たようなものに登録される危険性があります。
分割購入はキャリアに縛られる原因にもなりますので、理由がない限り端末代金は分割ではなく一括で払うことをおすすめします。
端末料金に関しては自分が購入する端末ごとに違いますので、この記事では説明を省き、通信料金についてだけ説明します。端末料金は各自最新のものを公式サイトから確認するようにしてください。
docomoの料金体系の仕組み
それでは、本題であるdocomoの通信料金の体型について解説します。
docomoは電話の部分である基本プラン、インターネットの部分のパケットパック、そしてインターネット接続のためのインターネット接続サービスの3つを合わせて使います。一個ずつ見ていきましょう。
基本プラン
まずは電話の部分の基本プランです。基本プランには大きく分けて3種類あります。
カケホーダイプラン
国内の電話がカケホーダイになるプランです。めちゃめちゃ電話する人や、ビジネス用途はこのプランがおすすめです。
なお、月額税抜き2700円です。
カケホーダイライトプラン
国内の電話が5分以内ならカケホーダイになるプランです。電話はするが大体5分以内に収まるだろうという人にはおすすめです。
なお、月額税抜き1700円です。
基本プラン
家族間の電話は無料だが、それ以外の電話の発信は有料になるプランです。電話をほとんどしない人におすすめです。
電話電話は最大で30秒で20円なので、一ヶ月で20分以上電話をするのならばカケホーダイライトのほうがお得になるという計算になりますので参考にしてください。
なお、月額税抜き980円です。
これらが基本プランになります。なお、どの基本プランも2年契約が必須であり、2年以内にやめようとすると違約金9500円がかかりますので注意しましょう。
パケットパック
次に、ネット通信に関わるパケットパックを見ていきましょう。
docomoのパケットパックは一人用と家族用の2種類あります。それぞれ価格が異なるのでひとつずつ見ていきます。
一人用パケットパック
ベーシックパック
使ったパケットの量に応じて料金が変動するプランがベーシックパックです。
料金は、
0-1 GB 2900円
1-3 GB 4000円
3-5 GB 5000円
5-20 GB 7000円
の4段階になります。5GBまでがかなり割高なのと、5GB以上が雑なのがいかにもキャリアクオリティですが、4段階しかないので仕方ないでしょう。
ウルトラデータパック
定額料金プランとしては、ウルトラデータLパックとウルトラデータLLパックがあります。それぞれ、
ウルトラデータLパック : 20 GBまで / 6000円
ウルトラデータLLパック : 30 GBまで / 8000円
になります。
「S, Mはないんだ」とか様々な疑問が浮かびますが、docomo様がこれしか用意していないので仕方がないことです。
2台目プラス
一人で2台目以降(タブレット含む)を契約するときは2台目プラスと言うプランが有り、かなりお得に利用することができます。
2台目プラスでは500円で1台目のパケットをシェアすることができます。つまり、ウルトラデータLパックを契約し、2台目プラスすれば6500円で20GBのパケットを2台でシェアできるようになります。
家族用パケットパック
ベーシックシェアパック
使ったパケットの量に応じて料金が変動するプランがベーシックパックです。
料金は、
0-5 GB 6500円
5-10 GB 9000円
10-15 GB 12000円
15-30 GB 15000円
になります。家族でシェアできるメリットがある分、一人用のベーシックパックと比べると割高です。
ウルトラシェアパック
定額料金としては、ウルトラシェアパック30とウルトラシェアパック50とウルトラシェアパック100があります。それぞれ、
ウルトラシェアパック30 : 30 GBまで / 13500円
ウルトラシェアパック50 : 50 GBまで / 16000円
ウルトラシェアパック100 : 100 GBまで / 25000円
これまた一人用と比較するとかなり割高ですが、シェアできるので使用状況に合えば価格は抑えられるでしょう。
シェアオプション
家族でシェアするときのミソがシェアオプションになります。親回線1人が家族を代表してシェアパックを契約し、2台目以降はシェアオプションを契約することで初めて、家族間でパケットをシェアできるようになります。
シェアオプションは月額500円です。
2台目プラスと違うのは、3台目、4台目も契約できるところです。逆に言うと、家族2人だけDocomoを使うのならば、1人用のパケットパックに2台目プラスで契約したほうがお得です。
インターネット接続サービス
docomoでインターネットを利用するときに必ず必要なプロバイダー契約です。
基本的にはspモードというものを契約します。価格は月額300円です。
※グローバルIPを利用した特殊な通信ができるmoperaUという月額500円のサービスもありますが、一般的にはspモードを利用します。
通信料金に関しては以上です。
基本プラン、パケットパック、インターネット接続サービスから自分にあったものを一つずつ選び、全て合計した料金が通信料金になります。
最安構成
一人の場合、最安構成は、
シンプルプラン+ベーシックパック+spモード+消費税
で4515円です。(電話有料、インターネット1 GBまで)
家族4人だと、最安構成は、
シンプルプラン×4+ベーシックシェアパック+シェアオプション×3+spモード×4+消費税
で一人あたり2750円です。(電話有料、インターネットは4人で5 GBまで)
割高に見えますが、これでdocomoの高品質な通話、4G通信が利用できると考えれば意外と妥当なのかもしれません。また、各種割引サービスを活用すればもう少し安くできます。割引の種類・金額は次項で説明していきます。
割引について
docomoの主な割引5種類を見ていきましょう。
月々サポート
月々サポートとは、docomoで購入した機種に応じて適用される割引です。端末代金が高いからその分をサポートするよ、という目的のもとに設定された割引ですが、異常に高い通信費を下げるのが真の目的であると筆者は考えています。
docomoで端末を購入したときには必ずある割引(※)なので、この割引の恩恵を受ける人は多いと思います。割引額は端末によって大分異なるので購入前にチェックしましょう。
一例を上げると、iPhone XSの64 GBモデルは2457円の割引が24回(24ヶ月分)になります。結構大きい割引額ですね。前述の家族四人の最安構成にこの割引が付けば月額は一人あたり約300円になるから驚きです。
※後述の端末購入サポートを利用したときは月々サポートはありません。気をつけましょう。
docomo with
docomo withは、特定の端末を購入すると永年1500円引きになる割引です。月々サポート同様かなりお得な割引です。
しかし、この特定の端末というのが厄介なのです。2019年2月現在、docomo with対象の端末は、iPhone 6S, AQUOS sense 2, Galaxy Feel 2, Arrows Be, LG Style, MONO, AQUOS sense, らくらくスマートフォンであり、telektlist読者が気になるような端末は無く、型落ち(もっと言えば在庫処分)スマートフォンのみが対象です。
正直使いづらい割引ですが、お気に入りのSIMフリースマホがDocomoの対応周波数に対応している場合、高く売れそうなdocomo with端末を契約後に速攻で売却してSIMカードをSIMフリースマホに差し替えて使うという裏技があります。
https://telektlist.com/career-bands/
ドコモ光セット割
ドコモ光セット割は、ドコモ光と同時に利用している際にスマートフォンの通信費が安くなる割引です。
割引の一例
割引額は100-3500円の間でパケットパックに応じた金額になるので、自分が契約するパケットパックを決めた後に割引額がわかります。
スマートフォンと一緒に家の光回線を導入するならぜひドコモ光にして安く済ませると良いと思います。
具体的な割引額は公式サイトをご確認ください。
ずっとドコモ割プラス
ずっとドコモ割プラスは、ドコモを長期間利用したときに発生する割引です。
最低4年以上利用することが条件となっており、使用年数、そして契約しているパケットパックに応じて100-2500円の幅で割引が適応されます。
ずっとドコモを利用している方はお得になりますね。
これも具体的な割引額は公式サイトをご確認ください。
ドコモの学割(期間限定)
ドコモの学割は毎年新入生が入る時期(12月-5月)の間にある割引です。毎年内容が変わります。以下の情報は2019年2月現在のものです。
2019年の学割は、25歳以下の方が対象です。(学生でなくても25歳以下なら適応されます。)
1年間限定で一ヶ月あたり1500円の割引が適応されます。それに加えて、家族全員に一人あたり2500円相当のdポイントが贈呈されます。
注意すべき点としては2点あります。1つ目は、docomo withと重複利用はできません。2つ目としては、一人で契約するときは割引は適応されません。あくまで、家族とシェアパックを利用するときのみです。
かなりお得なキャンペーンになっています。家族が全員docomoであればハードルも低いので、対象の方は是非期間中に契約しましょう。
大きな割引としてはこんなところでしょうか。これらを組み合わせると案外安くなったりします。
例えば、家族4人で全員iPhone XSを一括で購入したとします。お父さんはカケホーダイプラン、お母さんはカケホーダイライトプラン、子供二人はシンプルプランを契約し、全員で30 GBをシェアするウルトラシェアパック30にしたとします。また、家ではドコモ光を使っていることとします。
割引は月々サポートとドコモ光セット割、そして学割が効くとします。月額は、
基本プラン : 2700 + 1700 + 980 × 2 円
パケットパック : 13500 + 500 × 3 円
インターネット接続サービス : 300 × 4 円
ドコモ光 : 4000 円
割引 : - ( 2457 × 4 + 2500 + 1500 × 2) 円
と計算できるので、一人あたり月額は3339円になります。(ドコモ光込み。ドコモ光抜きで考えるならここから-1000円です)なお、2年目以降は学割がなくなりますので一人あたり750円ほど高くなります。
なお、この月額ははじめにiPhone XSを一括で購入していることが前提になりますので、契約時に128952 × 4を支払う必要があります。初期費用約50万円ですねw
(※たま~にドコモショップ独自のキャンペーンで一括8万円で売っていたりするのでそういうのを活用できると初期費用は抑えることができます。)
端末購入サポートについて
割引の一環で端末購入サポートというのがあります。これがかなりの曲者なので1項目利用して説明します。
端末購入サポートは、通信費用ではなく端末代金の割引になります。特定のスマートフォンを購入するときに、端末代金のほぼ全額をdocomoが負担してくれます。負担料金は機種によって異なるので公式サイトよりご確認ください。
一見かなりいい割引のように見えますが、何個か注意点があります。
制限1 : 月々サポートがなくなる
まず1つ目は、月々サポートの存在です。かなりの割引をしてくれる月々サポートですが、端末購入サポートでスマートフォンを購入すると、月々サポートがなくなります。
機種によっては端末購入サポート分と月々サポート分がほとんど同じといったこともあるので気をつけましょう。どっちがいいかは欲しい機種ごとに比較してみてくださいね。
制限2: 12ヶ月以上利用しないと莫大な違約金がかかる
もう一つの制限は12ヶ月以上の利用です。端末購入サポートは12ヶ月以上の利用を前提としているため、12ヶ月以内にやめようとすると莫大な違約金がかかります。違約金はだいたい割引額の半額です。(金額にして2~5万円)これに加えて基本プランの2年契約の違約金もかかりますので、最低1年は縛られると考えておいてください。
端末購入サポートを利用するときにはこの2点に気をつけましょう。キャリアからすれば端末購入サポートで安さ宣伝して釣れた顧客を1年縛り、月々サポート無しの高額な月額料金で利益を回収する仕組みになっています。
端末購入サポートで安く見える機種もあるものの、端末購入サポートなしの機種も2年利用すれば出費はあまり変わらないことが多いので、自分が欲しい機種を中心に値段を確認してみてくださいね。
以上、docomoの料金体系でした。
筆者も書いていて正直疲れました。それほど複雑だということですね。
なにか「ここがわかりにくいから説明して」とか、「ここの説明が抜けている」といったようなことがありましたらコメントを下さい!
with端末を型落ち呼ばわり?
ミドルレンジなだけで古いわけでもましてや在庫処分品でもなんでもないでしょ
高性能機種じゃなくていいなら普通に選択肢に入るレベル
他のとこ見ても偏った知識でもの言ってるなーって印象しかない記事