サムスンは新たにリリースがされたOne UI 5において、メンテナンスモード(Maintenance Mode)と呼ばれる機能を追加実装しました。同機能はスマホ業界でも課題とされていた「修理中に本体がオーナーの目から離れた際のプライバシー」を守るための解決策として実装がされ、非常に話題となっています。
プライベートな情報が多くあるスマホ - 修理中に目を離すのは心配との意見も
本記事のトピックであるメンテナンスモードですが、この機能はスマホ業界で当初から課題とされていた「修理中に本体がオーナーの目から離れた際のプライバシー」を守ることができる機能としてサムスンから実装がされたものです。
スマホの部品修理は正規ルートの場合非常に高額になることが多く、保証がないユーザーは非正規の修理店に修理依頼をすることが珍しくありません。正規・非正規に関わらず、多くの場合は修理の際にオーナーが本体を店舗に預ける必要に迫られます。
店舗に預けられている間は本体がオーナーの目から離れるため、ここで問題となるのはプライバシーです。修理の前後には店舗の人間がメッセージアプリの通知を確認できるほか、壁紙なども見れる状態が作られます(スマホ本体の設定による)。プライベートな情報が多くあるスマホを、修理であっても一定時間他人に預けることに抵抗があるユーザーは多いもようです。
メンテナンスモードは設定アプリからオンにできる
サムスンはOne UI 5にて、本体の実際のデータを隔離し、プライベートな情報が含まれない仮想データに切り替えができるメンテナンスモードを実装しました。
メンテナンスモードへの切り替えは非常にシンプルです。設定アプリの「バッテリーとデバイスケア」の項目からオンにすることが可能であり、特別な操作は必要としません。
有効後には仮想のユーザーアカウントが作成された状態になり、本来のデータは隔離される形になります。従い、本体内のデータについて修理中に心配する必要がなくなります。
すでに昨年より韓国国内でベータテストを実施済み - テストを経ての実装
今回新たに実装されたメンテナンスモードですが、昨年には韓国国内でGalaxy S21シリーズを対象にベータテストが実施されています。そのテストを経て同年に中国国内向けに正式リリースがされています。
こうしたプロセスを経てグローバル向けに実装されたため、安心して利用できる機能だと言えるでしょう。現時点ではOne UI 5の対象かつ選択された一部のモデルで利用可能なメンテナンスモードですが、2023年には段階的により多くのモデルでも実装されると認められています。
マーケットによって対象モデルは異なっていますが、現時点でGalaxy S21シリーズとGalaxy S22シリーズなどで利用可能です。
個人のデータプライバシーへの権利の主張が高まる時代に、サムスンはこうした機能でユーザー保護をしていると考えられます。Appleや競合メーカーでもこのような機能はリリースしたことがなく、サムスンが業界では初となります。今後似たような機能が競合メーカーの製品でも見られる可能性はあるでしょう。
Source: Samsung
何故今までどこと実装してないのレベルで良い機能