2月20日、Googleは初めてAndroid 11の開発者向けプレビューを発表しました。現時点では目新しい機能の追加、というよりも既存機能の強化といった側面が目立ちます。
以下では公開されたAndroid 11のプレビューから判明した新機能を紹介します。とはいえ細かい技術仕様までお伝えすると冗長になるので、本記事では「ユーザーが感じるレベルで大きく変化したポイント」に焦点を当てて、Android 11の変化点をすべてまとめてお伝えします。
Android 11(デベロッパー版)で確認された主要な新機能
Android 11(ディベロッパー版)で強化された、主なスペックをまとめてみました。
- 折り畳み式デバイスの本格サポート
- 5Gの機能強化
- 新しいメディア・カメラ機能
- 生体認証サポートの強化
- 機械学習
5Gへの本格対応やGalaxy Foldなどの折り畳み式デバイスへのサポートなど、今までのニュースの流れに沿った、順当な進化をAndroid 11は遂げているようですね。
これらの(ざっくりとした)発表以外にも、すでにネット上ではAndroid 11の新機能について、スクリーンショット付きで公開されています。
”予約可能”なダークテーマ
Android 10から対応した「ダークモード」ですが、Android 11では時間帯を決めてダークモードのオンオフを設定できるようです。iPhoneで画面を暖色系にする「Night Shift」モードのダークモード対応版といったところでしょうか。
上記スクリーンショットの中では、ダークモードの開始時間と終了時間を設定できることが確認できます。
追加された「通知に対するクイックアクション」
Android 10でもサポートされている「通知に対するクイックアクション」。上記画像左側のように、メッセージに対して「ありがとう」「ごめんなさい」などの簡易的な返信をワンタップで送信できる便利機能です。
Android 11では、上記画像右側を確認すると「バブル通知として表示する」「スヌーズ」「ミュート」など、より詳細なアクションにも対応していることが確認できます。
画面録画への対応
iPhoneではiOS 11から利用可能だった「スマホ画面の録画機能」が、ついにAndroid 11ではネイティブで実装されるようです。上記画像の「クイック設定画面」では、アイコンの中央下に「Screen Record」という文字が確認できますね。
ただし現時点では、スマホ画面の録画機能は内部アプリの音声をキャプチャしないようです。スマホゲーム実況者には不十分な仕様ですね。正式にAndroid 11が配信されるときに内部アプリ音源をキャプチャできるのか、今から気になります。
新しい許可リクエストの仕組み
世間ではスマートフォン利用に関するプライバシー問題が取りざたされていますが、新しいアプリを立ち上げるたびに「連絡先のアクセスを許可しますか」などという確認は、少し煩わしい感じもありますよね。Android 11ではプライバシーと利便性に配慮して「毎回確認オプション」と「許可ダイアログの停止オプション」を実装しています。
Android 11をインストールすると、カメラなどを立ち上げるたびに許可ダイアログが表示される仕様となっています。しかし特定のアクセス許可に対して「拒否」を2回押すと、許可ダイアログの表示を停止することができます。
ちなみに「戻るボタンを押したときは”拒否”にカウントされず」「システム設定に移動して戻るボタンを押すと”拒否”としてカウントされる」仕様のようです。
言葉だけでは分かりにくいですが、上記画像を見る限り「Allowed(許可)」「Ask Every Time(毎回確認)」は異なっているようです。筆者(red-mint)の予想ですが、「毎回確認」に設定すればアプリを立ち上げるたびに許可ダイアログが表示され、「許可」もしくは「拒否」を選択すれば確認ダイアログは表示されなくなる仕様のようです。
このあたりの詳細も、正式リリースが近づくにつれて明らかになることでしょう。
(開発者向けオプション)ディスプレイのリフレッシュレート表示
おそらく開発者向けのオプションかと思われますが、Android 11(ディベロッパー版)では現在のリフレッシュレートを表示する機能がついています。
ゲーミングスマホを中心に、リフレッシュレート90Hzや120Hz対応スマホも多く発売されています。ゲームプレイ中に「いま本当に高リフレッシュレートで描画されているのかな?」と確認できるのも、ちょっとおもしろい機能ですよね。
正式版Android 11に搭載されるかは不明ですが、気になった機能なので紹介しました。
機内モードでもBluetoothは接続されたままになった
すべての無線通信をオフにする「機内モード」。しかしAndroid 11では機内モードに設定してもBluetoothは通信を続けます。
スマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどのBluetoothデバイスを利用する人も増えているので、そうした昨今の現状に対応したようです。
スクロールスクリーンショット
Android 11ではスクリーンショットのスクロールにも対応しています。
しかし現在公開されているAndroid 11(ディベロッパー版)では、スクショのスクロール機能には対応していないようです。
スクショをスクロール、ということは、もしかしたらAndroid 11では「表示中の全ページのスクショ」にも対応するかもしれませんね。スクリーンショットのスクロール機能は近々リリースされる模様です。
なお、HuaweiのEMUIやOPPOのColorOSなど多くのカスタムOSでは既に搭載されている機能です。
共有メニューでアプリを固定
PDFや写真データなどをシェアできる「共有」機能。利用している人も少なくないと思います。
しかし共有機能を利用するとき、使いたい共有先のアプリを探すのは地味に手間ですよね。Android 11では共有先として利用するアプリをピン留めできるようです。これで共有作業もストレスレスになりそうですね。
(Pixel 4ユーザー向け)ディスプレイ感度を上げる
どうやらPixel 4ユーザー限定のようですが、Android 11では「ディスプレイのタッチ感度を上げる」機能にも対応しています。
分厚いスクリーン保護フィルムを貼ったときに、タッチ感度が悪くなった経験をした人もいるでしょう。(今のところPixel 4ユーザーなら)Android 11では分厚い保護フィルムを貼っても、タッチ感度は良好になりそうですね。
(Pixel 4ユーザー向け)新しいMotion Senseジェスチャー
Pixel 4で実装された「Motion Sense」機能。つい先日、やっと日本でも利用できるようになりましたね。
実はこのMotion Sense、今のところ音楽再生では「曲をスキップ」「前の曲に戻る」動作にのみ対応しています。一方Android 11では、音楽を再生/一時停止にも対応しているようです。
その様子は動画にも収められており、実装は間違いなさそうですね。
Android 11の開発は順調そうです
まだディベロッパー版が発表されたばかりです。しかしここまで画像や動画、詳細なレビューがすでに海外メディアでされていることを考慮すると、どうやらAndroid 11の開発は滑り出しとしては十分成功しているのではないでしょうか。
筆者(red-mint)が気になったのは「スクロールスクリーンショット」機能。いままでチマチマと同じページの異なる位置でスクショを撮る作業が一気に楽になりそうです。
皆さんはAndroid 11のどの機能が気になりましたか?またサポートしてほしい新機能などありますか?ぜひコメント欄でご意見ください。
Source:xdadevelopers, TechCrunch
時間帯ダークモードはtaskerで設定してるけど便利だわ