XiaomiのカスタムスキンであるMIUIの最新版、MIUI 13がXiaomi 12と同時に正式発表。
今回は「快、更穏（より速く、より堅牢）」がテーマとなっており、最適化やセキュリティ強化、そしてタブレットなどの他デバイスにおける対応、連携の強化が主なものとなっています。
MIUI 13 Phone
ソフトウェア全体における最適化としては、23のプリインストールアプリでのスムーズさが大幅に向上。
フレームドロップが起きる累積時間がMIUI 12.5強化版と比べ、フラッグシップでは23％、ミドルレンジでは26％、エントリーモデルでは20％低下。
WeChat、QQ、Weiboといった一部の中国でのメジャーなアプリにおいては、それぞれ15％、32％、52％低下しています。
バックグラウンドでのアプリ常駐においては、20個のアプリを開いた際、競合が5～13個開いたままである中、MIUI 13では14個残存と、他社と比べても自動でタスクキルはされにくい模様。
セキュリティに関しては、IDなどの個人情報が写ったカードなどの画像を認識し、偽造防止のためウォータマークを追加する機能や、詐欺と思われる電話番号からの着信の際に警告する機能、不正なアプリケーションのインストールをブロックする機能が実装されています。
デフォルトフォントが変更
また地味に大きな変更点として、デフォルトフォントが新たな「MiSans」と呼ばれるものに。
具体的に変わった部分としては、コンマや分数記号の表記や、数字一文字が占めるスペースが均等となり、太さなどが可変となるなど。
新たな壁紙が追加
MIUI 12で追加されたSuper Wallpaperが記憶に新しい壁紙ですが、今回は、顕微鏡で見た結晶を基にしたものが新たに追加されています。
ポップなウィジェットが多数追加
最近iOSでも実装されたウィジェットですが、MIUI 13では様々なポップなものが新たに追加。
コインフリップやサイコロ、じゃんけんなどができるウィジェットも
Xiaomi機の中国ROMなどに搭載されているXiaomiの音声アシスタント、小爱（XiaoAi）では、声はもちろん、見た目など様々な要素がカスタマイズ可能となっています。
MIUI 13 Pad
MIUIのタブレット版となるMIUI 13 Padでは、3,000種類のアプリが大画面に対応。
情報が画面いっぱいに表示されるように
複数のアプリを一度に表示する際は、多様な形に対応し、デスクトップのようにそのサイズも自由に変更可能に。
またキーボードにある⌘キーを用いての、「⌘+C」といったコマンドにも対応しています。
他IoT製品でもMIUIを搭載
MIUI 13からは、スマートフォン、タブレットだけでなく、スマートウォッチ、スマートハブ、TVといった他のIoT製品でもMIUIを搭載し、その間の連携機能が強化。
スマホでアプリを開いた際は、タブレットのツールバーに同アプリが表示され、それをタップし同じ画面が見られるように。
動画アプリにも対応
スマホで撮った写真をそのままタブレットで張り付けなどが可能
スマホに入ったSIMの電話番号宛てにきたSMSから確認用の番号を読み取り、タブレット上で自動入力
スマートウォッチでは、スマホに来た着信への応答はもちろん、スマホ上のマップアプリのナビゲーションの表示にも対応。
またスマートウォッチで得た心拍数といった情報を、他デバイス上に表示することが可能となっています。
デバイス間の連携をまとめるアプリ「小米妙享」では、例えばスマホで流している音楽、動画などを、瞬時にスワイプでTVなどの他デバイスへ流す、映すことが可能に。
スマートハブ搭載のMIUI Homeでは、家の照明や冷暖房などの状況がまとめて表示され、楽に操作が可能。
他には、洗濯機からの洗濯が終わったといったものや、火災などが検知されたなど、様々な他デバイスからの通知がされるようになっています。
MIUI TVに関しては、企業向けに、スマホで簡単にスライドや映像の表示、設定、複数台の管理が可能。またビジター向けにWi-Fi接続を簡単にする機能も実装されています。
上記の他IoT製品向けMIUIの配信スケジュールは、以下の通りです。
MIUI Watch
- 既にXiaomi Watch Color2、S1向けに配信開始
MIUI 小米妙享
- 米紛（ミーファン）向けに招待テストが開始
MIUI Home
- Redmi XiaoAi Touchscreen Speaker 8、Pro 8、Xiaomi XiaoAi Touchscreen Speaker Pro 8向けに1月中旬配信開始
MIUI TV
- Redmi Max 86"向けに1月下旬、Redmi Max 98"に3月下旬、Mi TV ES 55/65/75" 2022、Redmi TV X 55/65/75"に4月下旬配信開始
一方で、スマホ向けのMIUI 13 Phoneは、同時発表されたXiaomi 12、12 Pro、12Xでは初期搭載されているものの、既存の機種への配信スケジュールは執筆時点で明らかにされていません。
また、これらは全て中国向けの発表であり、グローバル版はまだ発表されていないため、グローバル版の配信時期についても不明となっています。
Last night, MIUI 13 debuted during the Mainland China launch. This latest generation operating system offers an all-round upgrade for a snappy and stable software experience. Stay tuned for the global version! #MIUI #Xiaomi #MIUILife https://t.co/t03DvaFkjo
— MIUI (@miuirom) December 29, 2021
ただ、MIUI公式Twitterアカウントは、MIUI 13の中国発表についてツイートしており、グローバル版に乞うご期待！、と述べているため、近いうちに発表されることと思われます。
参考までに、最近のバージョンにおいての中国、グローバルの発表時期は以下の通りとなっています。
| 中国版 | グローバル版 | |
| MIUI 12 | 2020年4月27日 | 2020年5月19日 |
| MIUI 12.5 | 2020年12月28日 | 2021年2月8日 |
| MIUI 12.5強化版 | 2021年8月10日 | 2021年8月27日 |
ちなみに、約一年前にXiaomi 11と同時に発表されたMIUI 12.5は、同機種のグローバル発表とともにグローバル版が発表されているため、今回も、MIUI 13はXiaomi 12のグローバル発表と同時に発表される可能性が高いと見ていいでしょう。今後の続報に期待ですね。
Source : 発表会生放送
＞他社と比べても自動でタスクキルはされにくい模様
タスクキルで有名なMIUIが13では一番キルされないってマ？