MWC2019でSamsungとHuaweiがそれぞれ折りたたみ式スマートフォンのGalaxy FoldとMate Xを発表しました。
それぞれのスマートフォンのスペックはスマホ別の記事に細かく記載しているので、この記事ではこの2機種を比較、検討していきます。
それでは行きましょう!
目次
内部性能はGalaxy Foldのほうが少しだけいい
Samsung Galaxy Fold : 7nmプロセスを用いたオクタコアSoC / RAM 12GB / ROM 512GB
Huawei Mate X : Kirin 980 / RAM 8GB / ROM 512GB
内部性能はGalaxy Foldのほうが良さそうです。Galaxy FoldはSnapdragon 855を搭載。iPhone XSを凌ぐマルチコア性能を持つ、現役最高性能のチップセットです。
ただ、Galaxy Foldには及ばないもののMate Xもかなりの性能です。SoCはHisilicon最新のKirin 980で、RAM, ROMの量ともに最高クラスです。
なお、Galaxy Foldは最新のeUFS 3.0を採用していますが、Mate Xは既存のeUFS 2.1となっています。ストレージのリードライト速度はGalaxy Foldの方に分配があるでしょう。
ディスプレイサイズはMate Xのほうが大きい
Samsung Galaxy Fold : 閉4.6 inch (1960x840, 21:9) / 開7.3 inch(2152×1536, 4.2 : 3)
Huawei Mate X : 閉6.6 inch (2480x1148, 19.5 : 9) + 6.38 inch (2480x892, 25 : 9) / 開8.0 inch (2480×2200, 8 : 7.1)
ディスプレイサイズはMate Xのほうが大きいです。解像度に関してもMate Xの方に軍配が上がります。タブレットとしてはGalaxy Foldが昔のNexus7, Mate XがiPad miniのようなサイズ感になるでしょうか。
ディスプレイの折りたたみ方向が違う
Samsung Galaxy Fold : 谷折り
Huawei Mate X : 山折り
Galaxy Foldは大きいディスプレイに対して谷折りで折りたたみます。つまり、タブレットの背面に小さなディスプレイがあり、折りたたんだときはそのディスプレイが使用されます。
一方で、Mate Xはディスプレイに対して山折りになります。一つの大きなディスプレイを2つに分割して使用する感じです。
Huaweiの発表スライドより
Galaxy Foldは折りたたんだときに少し膨らみますが、Mate Xはスタイリッシュに収納できるようです。更に、折りたたんでいるヒンジの部分がディスプレイになっているので、Mate XはSamsungのEdge Displayのようにも利用できます。
しかし、Mate Xはヒンジ部から落としたら画面が割れてしまうことは必至ですが、Galaxy Foldは比較的安全です。画面の割れにくさはGalaxy Foldが優れています。
カメラはGalaxy Foldのほうが多い
Samsung Galaxy Fold : 3+2+1個(折りたたみ時に外側に3つ、内側に1つ。タブレット時に内側に2つ)
Huawei Mate X : 4個(バーの部分に4つ横並び)
それぞれカメラの配置が大きく異なります。
Samsung Galaxy Foldのカメラは?
Galaxy Foldは折りたたんだときにアウトカメラが3つ、インカメラが1つになります。Samsungの一般的なスマホと同じようにして使うことができます。
この時、アウトカメラは
・16MP F2.2超広角
・12MP F2.4望遠
・12MP 広角・可変絞りメインカメラ
の3つ、インカメラは10MP F2.2広角になります。
タブレットモード時はアウトカメラが折りたたみ時のアウトカメラ3つを使います。インカメラは新たに
・10MP F2.2広角
・8MP F1.9 深度測定用カメラ
が使えます。折りたたみ時のインカメラと同じものに加えて、深度測定ができますのでボケ画像も作ることができます。
合計6つのカメラを配置し、どのような形状でも違和感なくカメラを利用できるようになっています。
Huawei Mate Xのカメラは?
一方で、Mate Xのカメラは同じ箇所に4つ配置されています。
膨らんでいるバーの部分、ディスプレイの反対側に4つのカメラが横並びに並んでいます。それぞれ、
・40MP 広角
・16MP 超広角
・8MP 望遠
・深度測定用
です。また、当然のようにLeicaマークが付いています。
インカメラとして使いたいときは折りたたみ、最も小さいディスプレイを用いて撮影しなければならなく、少し面倒ではありますが、効率としては最高なのでしょう。
カメラ構成はDx0Markにて全てのスマホの中で最高評価を受けたMate 20 Proを上回るものであり、性能は非常に期待できます。
バッテリー容量はMate Xのほうが大きい
Samsung Galaxy Fold : 4380mAh ワイヤレス充電対応
Huawei Mate X : 4500mAh
バッテリー容量はMate Xに軍配が上がりますが、私はGalaxy Foldのほうが優れていると感じます。
ディスプレイサイズもハードウェアサイズもMate Xのほうが大きいため、Mate Xのほうが多くのバッテリーを積めるのは当然です。
Mate Xは折りたたみ時薄さ11mmでよくこれだけのバッテリーを積めたなと思いますが、より小さい筐体でほぼ同等のバッテリーが積めたGalaxy Foldはすごいと思います。特に、Galaxy Foldの折りたたみ時のディスプレイサイズが4.6インチですので、バッテリー持ちには期待ができそうです。
価格はMate Xが圧倒的に高い
Samsung Galaxy Fold : 22万円
Huawei Mate X : 29万円
どちらもiPhone2台分、iPhone+iPadと同じぐらいの値段になっています。
Mate Xのほうが7万円ほど高く、差額でそこそこいいスマホが買えてしまいます。個人的にはiPhone+iPadのほうが幸せになれる気もしますが、ロマン代だと考えればいいと思います。
同じ折りたたみ式スマートフォンながら中身はかなり違う2機種
Samsung Galaxy FoldとHuawei Mate Xはどちらも折りたたみ式のスマートフォンですが、細かい所でかなり違うことがわかると思います。
特に、Galaxy Foldは折りたたみ式のメリットである折りたたみ時のコンパクトさがとても優れていると感じます。一方で、Mate Xはタブレット時にLenovoのYoga Tabletみたいにカメラのあるバーの部分が膨らんでいて持ちやすそうな上に、デザインが洗練されています。
それにしても高いですね...とても買えません。iPhoneなりなんなりのスマートフォンを2台買って、2台一緒に入る手帳型ケースみたいなのを準備して「これがワイの折りたたみスマホやー!」ってできますもんね。
でもロマンがあっていいじゃないですか、とも思います。
皆さんはどちらの折りたたみスマホが好きですか?是非コメント欄でご意見をお聞かせ下さい!
ソフトウェアだとgoogleと協業したGalaxy Foldの方が良さそうですけど、ハードウェアの完成度の高さからMate Xの方が良い印象。折りたたんだ時にスマホとほぼ同じ厚さなのは強い…