2017年夏で更新が止まり、昨年末にサポート終了となったWindows 10 Mobile。第3のOSと注目を集め国内でも搭載機がいくつか販売されるも、iOSやAndroidに肩を並べるまでには至らず表舞台から姿を消しました。
そんな中、イギリスのEmperion社より、Windows 10搭載スマートフォン「Nebulus」が登場です。その気になるスペックがこちら。
- Snapdragon 845
- ARM版Windows 10
- 13MP×2 AIカメラ+10.5MPセルフィーカメラ
- 6.19インチコスモス™ディスプレイ
- 6000mAhバッテリー
- 128GBストレージ(2TBまで拡張可能)
- Dolbyによる1CM フロントファイアリング型スピーカー
- ヘッドホンジャック
- シャッターボタン
- 2020年事前予約開始
- £549(約8万円)から
こちらは、Windows 10 MobileではなくARM版Windows 10搭載となっています。ARM版Windows 10とは、簡単に言えばSnapdragon用Windows 10です。駆動時間が比較的長いのが特徴となっています。実際に日本国内でも同OS搭載のパソコンがLenovoより販売されています。
肝心のSoCですが、Snapdragon 845と2世代の遅れとなっています。それはまだいいとして、不可思議な点が一点。ARM版Windows 10がサポートしているSoCはSnapdragon 835、850、8cxの3種類のみです。ただ、850は基本的にクロックスピードが上がった845なため技術的には問題ないのでしょう。しかしそれならなぜ850ではなく845と言うのでしょうか。
またARM版Windows 10で電話をかけることはできず、電話機能なしでスマホと言えるはずもなくどのようにして電話をかけるのかは不明です。
さらにWindows 10上でエミュレーターなしでAndroidアプリを動作させることが可能とEmperionは言いますが、その方法も不明。
またGoogle AssistantやSiri、AlexaだけでなくCortanaにも対応したワイヤレスイヤホン、AstralEarsも発売予定。こちらも事前予約がもうすぐ始まる模様です。
そもそもEmperionとは?
実機画像もないし怪しい、そう思った方もいることでしょう。筆者もその一人です。気になったのでEmperionについていろいろと調べてみました。
イギリス政府の企業データベースによると、正式名称は「EMPERION SCIENTIFIC EU LTD.」で法人化されたのは2017年6月16日。Twitter公式アカウントはそれより少し前の2017年4月に開設、同年12月より頻度は少ないですがツイートをしています。
データベースに記載された住所を見てみると、複数の店舗が入った建物のようです。外観からはそれらしき会社が確認できないので、おそらく2階部分に入っているのではないでしょうか。
LinkedInもやっているようで、最初の投稿を見てみるとこちらも2017年。NEBULUS XシリーズというWindows 10搭載スマホについて説明していますが、実現には至らなかった模様。おそらくこのころから今回の構想があり、それがやっと形になったといったところではないでしょうか。
また春節を祝う投稿をしており、その中で「全てのパートナーと友人へ、春節おめでとう!」と言っております。このことから中国企業との繋がりがあることが窺えますね。スマートフォンの製造を中国で行うと考えれば納得がいきます。
そしてデータベースに記載された人物はディレクターのトーマス氏と同じくディレクターのクリストファー氏の二名のみ。規模としてはあまり大きくないようです。
最近の投稿ではUWP開発者やUI/UXデザイナー、ビルダーなどを募集しており、実機画像もないことからこれからブラッシュアップしていくことと思われます。
iOSとAndroidに一度は敗れ去ったWindows搭載スマホ。果たしてEmperion Nebulusはその再興のきっかけとなるのでしょうか。続報が入り次第お伝えしてまいります。
Source:Windows Central、Twitter
もしかしたら
【Emperion Nebulus】登場
というよりも
【Emperion Nebulus】登場予定
といったほうが正確かもしれない
それくらいフワッフワのウェハース