Snapdragon 765は、先日発表された「Snapdragon 865」と同時に発表された、クアルコム社の中価格帯スマホ向けのSoCです。
「Snapdragon 765」のスペックやAntutuベンチマークスコアを比較を交えつつ解説します。早速スペックを見ていきましょう!
目次
仕様・スペック
Snapdragon 765は、今年の4月に登場した「Snapdragon 730」の後継モデル。ハイエンド向けSnapdragon 800シリーズとミドルレンジ向け600シリーズの中間の位置づけです。
また、765とは別にゲーミング用途向けに「Snapdragon 765G」も存在します。
GPU性能が大幅UP
CPUはKryo475、GPUはAdreno 620を搭載。
CPUはSnapdragon 730と比較して内部構造に大きな変更はなく、わずかな性能向上に留まっています。
一方でGPUのAdrenoはSnapdragon 730のAdreon 618と比べて、グラフィック性能は、おおよそ20%の性能向上に成功してるとのこと。
さらにAdreno 620では、HDR10+、Dolby Vision再生のサポートにも対応しています。
メモリは最大12GBまで可能
メモリ容量は最大で12GB、メモリクロックは2133Mhzまで搭載可能。Snapdragon 730は最大8GBと速度1866MHzだったので、メモリは4GB、速度は267MHzの増加になります。最近は高負荷な3Dゲームアプリが増えているので、嬉しいアップデートでしょう。
ミドルレンジ級でも120Hzディスプレイ搭載
ディスプレイは解像度フルHD+とリフレッシュレート120Hzまで対応。これまで90Hz以上の高いリフレッシュレートに対応するのは800シリーズSoCのみでした。来年はより安価な価格で高リフレッシュレートの端末が手に入るでしょう。
すでにXiaomiから2020年1月に発売予定の765G搭載「Redmi K30 5G」はリフレッシュレート120Hzに対応しています。価格は約31000円前後です。
1億9200万画素まで対応
カメラは、シングルで最大で1億9200万画素まで対応可能。現在はミドルレンジ級でも4800万画素や6400万画素が主流になりつつあるので、今後さらに高解像度化した端末が出るでしょう。
5Gモデムを統合
Snapdragon 765は、X52 5G Modem-RF Systemをチップセットに統合しています。5Gでの下り速度は、最大3.7Gbpsとしています。
Snapdragon 730と比較
SoC | Snapdragon 765 | Snapdragon 730 |
CPU | Kryo 475 (ARM Cortex A76-based)8コア 最大2.3GHz(765G 2.4Ghz) | Kryo 470 (ARM Cortex A76-based)8コア 最大2.2GHz |
GPU | Adreno 620 | Adreno 618 |
ディスプレイ | 最大 QHD+ 60Hz / フルHD+ 120Hz | 最大 QHD+ 60Hz / フルHD+ 120Hz |
AIプロセッサー | Hexagon 696 第5世代AIエンジン | Hexagon 688 第4世代AIエンジン |
メモリ | LPDDR4x,2133 MHz, 12 GB | LPDDR4x,1866 MHz, 8 GB |
カメラ | ・シングルカメラ最大1億9200万画素 ・デュアルカメラ最大2200万画素 | ・シングルカメラ最大1億9200万画素 ・デュアルカメラ最大2200万画素 |
ビデオ | 最大4K 30fps | 最大4K 30fps |
通信 | 5G 下り最大3.7Gbps / 4G 下り最大1.2Gbps | 4G 下り最大800Mbps |
充電ポート | Quick Charge 4+ Quick Charge AI | Quick Charge 4+ |
総合性能はSnapdragon 835を超える
最後にAntutuスコアを確認してみましょう。CPUスコアは、ほとんど差は感じられませんが、GPUスコアでは730Gが約7万1000点、765Gが約8万7000点で、1万6000点ほど差がついており、約20%の性能向上が確認できます。
総合スコアは30万2847点で、二世代前のフラグシップSnapdragon 835を超えています。
Source: XDA-developers
835超えたとはいっても、CPU以外の部分が大きいし、geekbenchの比較じゃ超えてなさそう
835からわざわざ買い換える程じゃないな
5Gのお試しとしては有能