サムスンがこれまでのノウハウをもとに改良を重ねたカスタムOSがGalaxyに搭載されている「One UI」。スマートフォンの大型化トレンドによって片手操作が難しくなっていることにいち早く目を付けたサムスンは、片手での操作性にこだわり開発を行いました。
この記事は大好評だったカスタムOSシリーズの第二弾となっています。
目次
画面の下半分で操作ができる
画面の下半分で操作ができるインターフェイスとなっているのが大きな特徴です。ここ最近のスマートフォン業界のトレンドとして、スマートフォン本体の大型化というものがあります。6.5インチサイズを超えるディスプレイを搭載する機種は当たり前のように多く登場する一方、片手での操作がしにくいという声も特に女性から多く上がるようになりました。
この声をいち早く拾い上げて改善したのがGalaxyとそのOne UIです。
ホーム画面 One UI Home
ホーム画面では、1ページに表示するアプリの数を調整することも可能です。4x5と4x6、5x5、5x6の合計4パターンから選ぶことができます。デフォルトでは4x5となっています。
デフォルトではドロワーがありますが、削除してホーム画面に全アプリを表示することも可能です。そのほかにもウィジェットサイズの調整やGalaxy Themesでのデザイン着せ替え、アプリを非表示にすることができるなど、自由度はとても高いでしょう。
アプリはすべてサイコロ型に切り取られて表示されます。丸でも四角でもない形に慣れるには少し時間が必要でしょう。アプリによっては不自然な切り抜き方をされてしまうのはOne UIのダメなところです。
設定画面・標準アプリ
設定画面
設定アプリを開いた時の画面はこのようになっています。開いた状態では画面下半分だけに項目表示がありますが、一度スクロールをすると画面全体に広がって項目が表示されます。
WiFi設定をしたいときも、このUIであればラクラク親指タッチができます。誰にとっても使いやすく、見やすいデザインです。
通知バー周り
通知バー周りはOne UIでも評価されるべき点でしょう。一度目のスワイプでは通知が表示され、二度目には時計とボタンが全面に表示されます。
ボタンの並びを自由に設定できるのはもちろん、明るさ調整バーの表示位置を変更することができます。ボタンの表示数を3x3と4x3、5x3から選べるのも特徴です。
デジタルウェルビーイング
デジタルウェルビーイングでは一日の間にスマートフォンを何時間使用したか確認することができます。どのアプリを長く使っていたかの詳しい表示や何回通知を受け取ったか、何回ロック解除をしたかの情報も分かるようになっています。
「SNSで通知をこんなに受け取っているのか」、「こんなにYouTubeを使っていたのか」とスマートフォンとの付き合い方を見直すきっかけになる機能です。
ただ、これはOne UI独自のものではなく、素のAndroidも同じ機能に対応しています。英語のDIgital Wellbegingをただ直訳したものですが、何かもうちょっと良い名前はなかったんですかね、サムスンさん。
標準アプリ1 写真アプリ
写真アプリはOne UI搭載前のTouchWizの良さはそのままに、細かい改良や変更が行われています。
写真の管理がとても楽にできるのがポイントで、写真アプリ内でSDカードと本体内部ストレージの写真移動・コピーなどが細かくできるようになっています。アプリから写真のファイル名や位置情報などのデータも変更できます。ファイルマネージャーを使わなくても写真の管理は充分にできます。
写真の表示数は細かい調整ができ、以下のように多くの枚数を同時表示することも可能です。
写真アプリ内でのビデオ再生では、再生画面の左側をスライドで音量調整、右側をスライドで明るさ調整ができるようになっています。
写真アプリにはOne UIの良さがよく表れていると言えます。
標準アプリ2 ミュージック
ミュージックアプリではイコライザーによる調整ができるほか、ユーザーの年齢に応じて音の最適化ができます。再生スピードやオフタイマー機能もついています。音楽やアルバム情報はアプリ内で細かく追加変更ができるため便利でしょう。
再生リストやアルバムリスト、音楽リストなどのタブは削除並び替えができるようになっており、ユーザーの使いかたによってカスタマイズできるのがポイントです。音楽再生中はバックライトのようなエフェクト演出があり、退屈しません。
Spotifyとの連携ができるようになっており、国内・世界人気ミュージックランキングをアプリ内で見る等の使い方もあります。
ミュージックアプリの使いやすさはTouchWizやSamsung Experienceから変わっていません。
アップデート状況
Galaxy S8シリーズやNote 8シリーズではすでに最新のOne UIアップデートから除外されてしまいました。ただし、サポートされている間はどの機種にもソフトウェア・セキュリティアップデートが定期的に配信されます。
サムスンは大手メーカーではあるため、1世代前の端末までのアップデートは非常に充実しています。ただ、メジャーアップデートの回数が多いとは言えず、ごく普通です。
セキュリティ機能
McAfeeによるセキュリティスキャン
設定内にあるデバイスケアという項目からセキュリティ機能を使うことができます。
セキュリティ面でOne UIは大手セキュリティソフトメーカーのMcAfeeと提携しており、スマートフォンのスキャンができるようになっています。McAfeeとサムスンによりセキュリティ情報は定期的にアップデートされています。
この機能はオフにもできます。有料プランをオススメされるので、あくまでおまけ程度のものでしょう。
サムスン Pass
サムスン Passは生体認証によってパスワード入力の必要をなくす機能です。パスワードなどの個人情報を安全かつ楽に管理することができます。指紋と顔、虹彩認証をサポートしています。
バッテリー関連
パワーモード
パワーモードはGalaxyでおなじみとなっていますが、バックグラウンド通信の制御やAlways On Displayの無効化、明るさの制御などによりバッテリー持ちを向上させる機能です。パワ-モードであってもAlways On Displayだけは動作させるなど、細かい設定も可能で大変便利です。
状況によって最適化モードや標準省電力モード、最大省電力モードというように使い分けができるようになっています。
パワーモードは通知パネルもしくは設定画面からオンにできます。
カメラ関連
シャッターボタンは二つにできる
親指で押しやすいことから、どのメーカーでも100%と言っていいほど同じ位置に配置されるシャッターボタン。
One UI のカメラアプリでは、シャッターボタンを二つにすることができます。
シャッターボタンを長押しし、上へ引っ張ると別のボタンが現れるようになっています。このボタンは画面内のどこへでも動かせるので、使い勝手がとても良いです。
AR Emoji
One UIのカメラアプリにはAR Emojiという機能も存在します。これは自身の顔を撮影し、それをもとにARが3Dキャラクターを作るというものです。撮影後すぐに作成されるので、気軽に楽しめる機能です。
Galaxyユーザーの方にはぜひ試してもらいたいおもしろい機能です。せっかくなので私の3Dキャラクターも紹介したいですが、思ったより似ていたのでやめます。
サムスンの取り組み
ロック画面に広告を表示すると募金ができる
One UIのアップデートでサムスンが積極的に取り組んでいるのが、国連の掲げるThe Global Goalsの普及促進です。
アップデートで自動インストールされるサムスン Global Goalsアプリでは、国連のThe Global Goalsについて知ることができるほか、アプリ内募金、ロック画面への広告表示機能の設定などができるようになっています。
ロック画面に広告を表示することで、国連に募金ができるという仕組みになっています。国とエリアによって広告の内容は異なりますが、アダルト系はなく、全年齢対象のものしか表示されません。ユニークな取り組みですね。
最後に:One UIやGalaxyスマートフォンで困った場合
Galaxyが運営するコミュニティというページでは、日本国内のGalaxyスマートフォンのユーザーやファンとの交流ができるようになっています。
コミュニティ内のフォーラムではOne UIやGalaxyスマートフォンに関する質問をすることができるため、とても便利なものになるでしょう。
筆者の勝手な偏見ですが、こういうコミュニティにはどんなウェブメディアやSNSにも表れない、中高年で正体不明の有識者が紛れていたりします。ちょっとだけスマホに詳しいというレベルではなく、中の人かと思うくらい博識です。
カスタムOS解説記事いいゾ~
個人的にはギャラリーとかランチャーはサードパーティのもの使ってるんだけど、片手で操作しやすい項目寄せがあるってほんとすこ
あと広告は初めて知ったw ユニークなことしてんなぁ