香港証券取引所に上場しているXiaomiの2019年第3四半期決算が発表されました。事業全体として過去最高の536.6億人民元(約8400億円)の収入を計上しましたが、スマホ部門の収入は減少して323億人民元(約5000億円)となりました。
また、2019年のQ1からQ3までの利益の合計は92億人民元で2018年より37.1%増加し、既に2018年全体の利益を超えたことも明らかにされました。
IoT機器・家電の伸びが牽引
スマートフォンの売上の鈍化にも関わらず絶好調な業績を引っ張っているのは、中国国内テレビシェアNo.1のMi TVやインドスマートバンド市場No.1のMi Bandを含むスマートデバイスの売上です。
「IoT and lifestyle」部門の売上は前年同期比で44.4%も増加し156億元を記録。今やIoT and lifestyle部門はXiaomiの売上全体の3割を占め、スマホに次ぐ一大事業の一つとなっています。
その中でもMi TVの伸びは著しく、前年同期比で59.8%も成長しています。中国国内でNo.1であることに加え、グローバルでもNo.5のテレビメーカーにまで上り詰めました。
減収したスマホ部門、実は...?
ご覧の通り、数字の上ではXiaomiのスマホ部門の売上は減少しています。しかし、そこにはある種のカラクリのようなものがあるのです。
好調な海外展開
2019年Q3のXiaomiの海外売上率は48.7%でおよそ半分、昨年Q3の43.9%と比べると17.2%増加し、順調に海外展開を進めています。
ご存知のように、Xiaomiは急成長中のインドのスマホ市場でトップのシェアを誇ります。さらに、2017年にヨーロッパへ進出したXiaomiは急速にシェアを拡大。スペイン市場ではサムスンに次ぐ2位のスマホメーカーになっています。
また、西ヨーロッパ市場においてXiaomiは前年同期比90.9%と驚異的な成長を記録しています。
中国市場では絶不調
海外展開の好調にも関わらず、スマホ売上が減少している理由は中国にありました。
中国のスマホ市場は非常に大きく、Xiaomiのスマホ売上の5割は中国国内が占めています。この中国市場、Huaweiが制裁による海外での減少分を埋めるかのように今年半ばからギアが変わったかのように販売台数を伸ばしており、シェアは25%から42%に激増。Xiaomiはその煽りをモロに被って販売台数が30%減少し、四半期で1000万台を割り込んでいます。
本国である中国での売上減少はやはり大きく、海外の好調もそれを埋めるには至らなかったということですね。
そんな中、Xiaomiが日本に参入してくるのは自然な流れでしょう。スペインや日本のように小さな市場を一つずつ抑えていく未来をXiaomiは見据えているのではないでしょうか。
Source:Xiaomi(画像),Xiaomi(データ),Digitimes
HUAWEIがちうごくで大いに売りまくっただけで売上が減るぐらい影響あるんか
こういう背景を知ると楽しいな