2019年夏モデルとして3大キャリアから発売されたSonyのXpeia 1。細長いディスプレイと本体にパープルカラーの復活と、目を引く外観デザインに仕上がっています。中身も前機種から順当にスペックアップされ、気になっている人、すでに購入している人も多いのではないでしょうか。
そんなXperia 1ですが、残念なことにカメラ性能の評価があまりよろしくないということがわかりました。
Xperia 1のカメラ性能の調査を行ったのは、カメラの評価を行う専門機関であるあのDxO Markです。発売からしばらく経ちましたが、ようやくスコアが出たようです。
Xperia 1のカメラ性能は?
DxO MarkがXperia 1に下したスコアは、なんと91ポイントとかなり低い結果になりました。
なお、DxO Markで最高のスコアはSamsung Galaxy Note10+ 5Gの113ポイント、次点はHuawei P30 Proの112ポイント。去年発売のAppleのiPhone XS Maxは105ポイントであり、Pixel 3は101ポイントであることを考えると、Xperia 1の91というのはかなり低いスコアになります。
ちなみに同じく91ポイントなのはSmartisan Pro 2S、Xiaomi Pocofone F1です。iPhone 8が1ポイント高い92ポイントです。
前機種のXperia XZ3が79ポイントと言う悲惨な結果だったことを考えると素晴らしい成長ですが、それでも正直がっかりというレベルのカメラ性能であることに変わりはありません。
なお、セルフィーのスコアは78であり、iPhone X、P20 Pro以上、Pixel 2とほとんど同じという結果になりました。
DxOの項目別の評価。
それでは、評価の具体的な中身を見ていきましょう。
HDRの成功例と失敗例
輪郭に沿った色ムラ。右下のフレアも気になるところ。
望遠の画質は流石にP30 Proに劣る。
柵の距離がうまく捉えられておらず、ボケの処理が甘い
静止画に関してはHDRの失敗があること、色むらが発生すること、望遠の画質が良くないこと、ボケの処理が甘いこと、その他にもシャープネスの低さ、フラッシュ使用時の赤目処理の甘さが減点対象となりました。
一方で、光量が十分にあるときの色再現やオートフォーカスの速度はすばらしく、評価に値するそうです。
動画は手ブレ補正、露出、ホワイトバランスの調整はうまくできている一方で、露出調整が何度も入ること、ディテールが失われることが多いこと、ダイナミックレンジが狭いことが問題点です。
【メモ】Xperia 1のカメラスペック
Xperia 1のカメラ構成はこのようになっています。
・メインカメラ:12MP、 1/2.6inchセンサー、26mm相当、F1.6、光学式手ブレ補正、デュアルピクセルCMOS AF
・広角カメラ:12MP、 1/3.4inchセンサー、16mm相当、F2.4
・望遠レンズ:12MP、 1/3.4inchセンサー、52mm相当、F2.4、光学式手ブレ補正
Sony自社が開発した、中国製Android端末によく搭載される48MPセンサーは1/2inchセンサーです。それなのに1/3.4インチというかなり小型のセンサーを搭載しているため、ハードウェア的にももっといいものを搭載することができると思われます。せっかく自社でいいセンサーを作っているので、最新のセンサーを搭載してほしいものですね。
Xperia 1のカメラはそんなにひどいのか
ミラーレス一眼では世界をリードするような素晴らしい製品をだしているうえに、スマホ向けセンサーの市場シェアトップのSonyですが、スマホカメラではあまり奮わないという結果になりました。
ではXperiaのカメラはそんなにひどいのでしょうか?
Xperia 1にはCinema Proという専用のビデオ撮影アプリが搭載されています。
こちらのアプリ、4K、HDRのBT.2020/10bitで撮影でき、グレーディングに対応。スマートフォンとしては最高レベルのビデオ撮影機能を備えており、様々なビデオブロガー、映像関連の方から高い評価を受けています。
DxO Markの評価は標準カメラアプリでのみ行われるので、Cinema Proといったアプリの評価はされません。動画性能はDxOの評価以上なのかもしれません。
とはいえ写真に関してはアプリで評価が覆ることはありません。Xperiaは代々カメラが微妙という問題を抱えているので、Xperiaのカメラ性能を良くするにはミラーレス一眼のα部門と協力するといったようなテコ入れが必要であると思います。
Source : DxO Mark
そっか、そっか。ソニーモバイル頑張って、今後も一部のファンの為に。