コスパの高さからコアなガジェットマニアのファンベースを形成したXiaomi。新興国では低価格機種の売れ行き拡大でシェアが伸び、一般消費者にも認知がされるようになりました。一方で同社は更なるシェア拡大のため、これまで落としてきた若年の女性ファンを獲得するためのマーケティング施策を中国市場において実施しているとされています。女性ファンを狙う新戦略を当記事では特集します。
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これまでのイメージを変えたい狙いのXiaomi - 女性ファン獲得へ
Xiaomiは中国市場での女性ファン獲得に向けたマーケティング戦略をここ最近で組んでいると考えられます。代言人(公式プロモーター・モデル)と呼ばれる著名人の起用がここ数年で盛んになっており、若い女性グループや女優も同社の広告で見られるようになりました。
Instagram等のSNSで女性インフルエンサ―を起用したマーケティングを行うなど、これまでのXiaomiとは違った動きが見られています。
ハードスペックを出さないマーケティングで伝わりやすさを意識
Xiaomiは充電スピードや搭載チップセットなどをアピールする広告(ティーザー)が特徴的です。一方の女性ユーザー向けのXiaomi Civiシリーズではそうしたハードスペックの要素が省かれています。例として上はXiaom Civi 1Sのものですが、女性がデザインされたのみで「Snapdragon」などの馴染みの薄い用語は含まれていません。
Xiaomi Civi - ゲーミング水準のスペックは追及しない
Xiaomi Civiを例とすると、チップセットにはSnapdragon 778G 5Gが採用されており、決してゲーミング水準のスペックを備えているとは言えないでしょう。一方で32MPのパンチホール型フロントカメラにリアの64MPカメラといったカメラスペックに重きを置いています。
Xiaomiはスペックの高さではなく女性ユーザーの「日常を記録するカメラ用途」のニーズに応えようとしているのです。
ウェブサイトでもXiaomi Civiシリーズは女性モデルの作例が非常に充実しており、かつアジア人モデルを多く採用する傾向にあります。これは中国市場の女性にターゲットを限定しているからであり、実際のセルフィー性能をよりイメージしやすいものとします。
現行モデルのXiaomi Civi 2はフロントカメラが32MP+32MPのデュアルカメラ仕様になっていることが特徴です。
女性向けファッション雑誌にも広告を出す
過去には中国現地の女性向けファッション雑誌であるMarie Claireとのコラボ広告も展開した実績があります。SNSのWeiboではコラボのティーザーが多くの反響を集めるなど、Xiaomiの女性からの注目度と認知度も徐々に高まっているもようです。
女性ターゲットの限定版も充実させた新戦略
Swarovski限定版
これらは一部の例ですが、Xiaomiは近年になり多くの女性向け限定モデルを発売しています。中には上のようなアクセサリが含まれたものまで多岐に渡っています。
Winter Edition
キティ限定版
化粧品のギフトを含んだ限定版も
台湾のケースでは現地のコスメブランドであるLANEIGEとのコラボ限定版をXiaomi 12 Liteで発売しています。同モデルは本体重量の軽さから女性ユーザーにも扱いやすいことが同時にアピールされています。
RedmiやPOCOのブランドからは女性モデルを起用した広告は珍しく、スペックやコストパフォーマンスを重視するユーザーをターゲットとしている印象を受けます。今年グローバル発表が見込まれるXiaomi 13 LiteはXiaomi Civiシリーズ機がベースになるという噂もあります。Xiaomiの女性向け施策は、中国国外でも始まるかもしれませんね。
逆にインカメの機能を証明写真程度に絞って値段を安くした陰キャ用も出してほしい