Samsung・Huawei・Appleの「ビッグ3」強し。Realmeの勢いはどこまで続くのか。
香港に本社を置くCounterpoint社の調査により、2019年の第3四半期(Q3, 7~9月)におけるスマートフォンの市場状況が明らかになりました。
主なポイントは下記の通りです。
・トップ3社(Samsung、Huawei、Apple)で、およそ半数の世界シェアを占める
・Samsungの世界シェアは21%。Galaxy A&Noteシリーズが好調か
・米国の制裁を受けたHuaweiは世界シェア18%を達成
・Realmeの驚異的な成長スピード。世界ランク7位に躍り出る
それでは、Counterpoint社発表のデータに基づいて詳しく掘り下げていきたいと思います。
目次
市場概況 - マーケット規模は変わらず
2019年第3四半期におけるスマートフォンの出荷台数は、全世界で3億8,000万台。
前年の第3四半期データが3億7,980万台であったため、マーケットの規模自体は横ばいという結果になりました。
Counterpoint社のアナリストであるShobhit Srivastava氏は、インドと中国における高い需要が、全世界のスマホ市場を下支えしていると分析。第3四半期にはインドで4,900万台、中国で1億400万台のスマホが出荷されており、両国足すと世界のスマホ出荷台数の約40%を占めています。
2つの巨大マーケットが、メーカー各社にとってキーポイントとなる状況は続きそうです。
世界シェア1位:Samsungは好調維持
Samsungが1位の座を堅持。2018年第3四半期から順調にシェアを伸ばし続け、何と世界シェア全体の5分の1を占める結果となりました。
ハイエンドモデルのGalaxy Noteシリーズに加え、優れたコストパフォーマンスを誇るGalaxy Aシリーズの好調も大きいと言えるでしょう。
世界シェア2位:中国市場にも注力するHuawei
米国による制裁の影響で、Google系アプリのスマホへの搭載が不可能になったHuawei。その影響を受けて、世界各国ではシェアが急激に落ち込んでいます。
それに対して、グローバル市場での落ち込みを中国市場でカバー。結果として、世界シェアは前年同時期との比較で3.9%アップしています。
中国では、5Gサービスの開始も話題になりました。Huaweiの今後の販売戦略には要注目です。
世界シェア3位:Appleは、新型iPhoneが今後のカギに
Appleは、前年第3四半期との比較でシェアを落とすという結果に(0.5%ダウン)。
とはいえ、iPhone 11は手頃な価格で好調な売れ行きで、第4四半期のクリスマス商戦に向けiPhone 11シリーズが心強い存在となりそうです。
番外編:Realmeの成長スピードが3強を脅かすか
Oppoのサブブランドとして、2018年第3四半期から本格的にスマホ市場に参入したRealme。2019年第3四半期で、ちょうど1年の月日が経ったことになります。
Counterpoint社のデータでは、年間成長率が800%を超えたという驚愕の事実が明らかに。
コスパに優れたモデルを武器に、まさしく飛ぶ鳥を落とす勢いの同社。今後の成長曲線からも目が離せません。
まとめ
各メーカーがしのぎを削り、群雄割拠の様相を呈するスマホ市場。購入者の立場として、多くの選択肢があることは喜ばしく思えます。
2019年の集大成としての第4四半期に、各社がどのような実績を残すのか。次期の世界シェア結果発表が、今から楽しみです。
Source: Counterpoint
2019年7-9月スマホ世界販売台数
サムスン 7840万台
ファーウェイ 6680万台
アップル 4480万台
ソニー 60万台